　国の史跡指定が確実になった西方城跡の本丸南端に、城跡で唯一の建物「八幡宮」があります。土地を所有する西方町元の三沢家（通称・赤門）では、「毎年・お正月に城山に登りお参りしている」とのことでした（亡くなった三沢家の当主・三沢毅さんのはなし）。

　西方軍記・巻の三「西方大将綱吉南櫓にて寄せ手を見ること」では、元亀元年２月２日卯の刻、西方太守は目覚めて城頭の「八幡宮」を拝し、それより南表へ出て前方を見給えば、遥か向こうに思いもよらぬ諸軍勢が数流の旗をなびかせ陣を立てているのが見えたので、急ぎ麓の御殿に駆け込まれた。・・（略）・・高櫓に上がった物見は、大軍が上合戦場に陣を立てています。・・・（略）。の文言があります。

　その八幡宮を三沢家で再建したものだと思いますが、西方山頂上の三角点（２２１．２ｍ）が、すぐそばにあり関東平野が一望できる場所に立っています。

（八幡宮・2018.6.14撮影）

※国史跡指定に関する調査で八幡宮周辺もきれいになりました。

西方城跡「八幡宮」