今回より、私が書いた小説(ショートショート)をきまぐれに載せます!
★サラリーマン★
信一はもう間に合わなかった。![]()
『ここから会社までは、どんなに急いでも30分はかかる。』出社時間まではあと10分しかなかった。信一は遅刻をしても会社に行くべきか、いっそのこと風邪をひいたと嘘をついて休んでしまおうか、考えた。
渋谷の街をあきらめ顔で歩きながら、休むことにした。部長はなんと言うだろうか・・・
『風邪くらいで休むやつはいらない!辞めちまえ!』そういうだろうか?
信一はとりあえず道玄坂の雰囲気のいい喫茶店に入り、トアルコトラジャを注文した。
駅で買ったスポーツ新聞に目を通す。
おもむろに携帯電話を取り出し会社に電話する。
「・・・もしもし上村ですけど、部長お願いします。」
「はぁ?」
「上村ですけど
」
「どちらの上村様でしょうか
」
「いいから伝えてくれ!!俺は今日休むから
」そういいながら信一はふと我に帰り電話を切った。
・・・『またやってしまった
』・・・・・
就職難の時代が続きサラリーマンへの幻想を見る学生が増えているという。信一も就職浪人3年目の幻想を見ていた。 ![]()