続きです。
今回は(初日夕方編)でございます。あ、サブタイトル安易?まぁ細かい事は気にしないという方向で!(何だソレ

やぁ二人の婚前旅行はまた何時も以上に甘さ多めでございますが…
胃薬のご用意、大丈夫でしょーか?←
何処までも優男なギュとポヤヤン誘い受けな兄さん。

そんな二人に飽きが来て無いよ待ってたんだよ激甘ギュイェ!!なーんて悶える準備バッチOKVvなーんて言って下さるギュイェラバー様はどぞっ!!





【正しい気持ちの伝え方(初日夕方編)】



露天風呂からイェソンを先に出し、キュヒョンはしばし仕事の疲れを秘境と呼ばれるその湯で癒していた。それでもイェソンを一人にするのは心配だと早々湯から出て備えられていた浴衣に着替る。淋しがり屋のイェソンの元へと向かった部屋。其処にはチョコリ腰を下ろした浴衣姿のイェソンが一人。

「……キュヒョナ…浴衣似合う…」

ポワンと頬を染めてそんな事を言うイェソンの手にはご自由にどうぞと置かれていた和菓子が握られていたのだが。
言われた言葉やその菓子をべようと握り締めている手の可愛さよりもキュヒョンはそのイェソンの姿に目を大きく開き思わず立ちくらみしかけた。

「……ヒョン…えーと……浴衣の着方とか、知ってますか…?」

ともすれば頭痛の起きそうな額へと指を当てキュヒョンは半笑いのままイェソンを見る。その先、イェソンはコトリ首を傾げたまま座っていたのだがその彼の着ていた浴衣に問題があった。
イェソンは浴衣というモノを初めて着たのだろう。四苦八苦してどうにか着た事は容易に想像が付くが、それにしたってコレは酷い。

(………誘ってる…訳は無い、よなぁ……)

立ったままチョイチョイと指を動かして呼べば、イェソンはピョコリ立ち上がり首を傾げたままキュヒョンへと近付いて来る。その姿は愛らしい事この上無いのだが、それでも目線を何処に向ければイイのかとキュヒョンは思わず深い溜息を吐き出してしまった。

「俺、何か間違ってた…?」

先程の甘い雰囲気は何処へやら。そんな事を言ってまたコトリ首を傾げる姿に抱き締めたい。しかし駄目なのだ、その格好が……

「……先ず、その合わせ…開き過ぎです。」

目の前に立ったイェソンはキョトン顔でキュヒョンを見つめているが、その胸元は大きく開かれていた。白い肌をこれでもかという程露出し、ともすれば今すぐにでも吸いついてしまいたい衝動に駆られる。
それでもグッと我慢を効かせてキュヒョンはキュッと胸元の合わせを深く着せ直した。

「帯もね?此処じゃありません。」

スルリ解いて合わせた筈の浴衣がハラリ羽だける。それを阻止するようにキュヒョンの手が素早く前を合わせてそのまま腰骨辺りへと帯を強く締め直した。

「男性は普段から腹式呼吸なんです。だからウエストよりも下、腰骨で帯を結ぶ方が息をし易くなる。」

淡々と話しながら帯を締めるその手を眺めて、イェソンは感服の声を上げた。

「キュヒョナ…色んな事…知ってる…」

自分の目前、その足元へと膝まづく形で見上げてくるキュヒョンにイェソンはまた心臓の動きを早めた。普段とは違う浴衣姿にも胸が高鳴る。その胸の高鳴りのまま腰辺りに添えられたキュヒョンの手をキュッと握り締めた。

「やっぱり……今日のキュヒョナ…かっこいい。 」

その言葉にキュヒョンは膝まづいたまま苦笑して、その手の甲へとキスを一つ。

「そうやって…可愛い事を言わないで下さい……」

これでも結構我慢、してるんですよ?

告げられた声が何時も以上に男の色香を醸し出していて。イェソンは握られた手に指を絡めてチロリとキュヒョンを流し見ながら。

「我慢出来ないなら……」

イイよ……?

そんな言葉等イェソンから聞いた事が無い。頬をホンノリ染め上げて言う姿にキュヒョンはスッと目を細め握っていた手を強く引いた。それに逆らう事無くイェソンの体がキュヒョンの膝上へと落ちてくる。

「……今日の貴方は…随分と大胆ですね…」

片手でイェソンの肩を抱きながら、もう片方の手をその顎へと滑らせて。
顎を引き上向かせたまま至近距離でイェソンの黒い瞳を見つめる。
その目は既に熱を帯びていて、今にも泣き出してしまいそうな程潤みだしていた。

「…そんな目で見られたら…夕食前に貴方を食べてしまいたくなる…」

囁いた言葉のままイェソンの唇を甘く塞いで、軽く唇で甘噛みした。

「……食べても…イイもん…」

さっきまで散々互いの唇を貪ったというのに、それでも飽きる事の無い感触。

「…良くないでしょう?まだ夜には早い時間です……」

言う唇を今度はイェソンから塞いで、角度を変えてキスが深くなっていく。

「ッア……そんなの…知らない…」

離れて行こうとするキュヒョンの唇を追い掛けるようにイェソンの腕が首筋へと回り。

「もう、熱いから……」

身体が熱くて、苦しい位に熱くて…だから。


「抱っこ………して。」


「………本当に…仕方のない人ですね……貴方は…」


熱を込めた瞳を間近で見つめながら、キュヒョンは締め直したイェソンの帯をスルリと解きその唇を深く塞いだ。





「ほら、何時まで不手腐れてるんですか?」

真向かいから長い手を伸ばしイェソンの頬をツンツンと突つく。
その頬はプクリ膨れていて、キュヒョンの指を弾くように膨らみはへこまないまま。それに苦笑して、キュヒョンはユルリ立ち上がるとイェソンの背後へと回り背中から抱き締めてその体を腕の中へと閉じ込めた。

「仕方無いでしょう?夕食の時間が近かったんですから…」

抱いて欲しいと言ったイェソンの言葉にキュヒョンは一瞬理性を切れさせた。そのまま帯を解いてイェソンの肌へと唇を滑らせながら、ふと正気に戻ったのだ。夕食の時間まで、後30分だという現実に。

「あのまま貴方を抱っこしていたら…この食事を運んで来た人達に見られていましたよ?」

貴方の色んな顔を……

そう囁かれて、イェソンは箸を握っていた手に力を入れてムゥっとした顔のまま背後のキュヒョンへと恨みがましい目を向ける。

「だからって……俺だけなんて………や。」

キュヒョンは取り敢えずとイェソンの熱を吐き出させた。嫌だと首を横に振るイェソンをなだめながら、ただ優しくその熱だけを。
身体を繋げてから今までにもそういった事があった。身体を繋げない、ただ熱だけを吐き出させる行為。

「自分だって…熱いくせに……」

こういう時、イェソンはそういった身体の事情を恥ずかしげも無く言ったりする。それもきっと天然から来るモノで本人にとっては何でも無い事なのだろうが、言われる方は苦笑でしか返せない。

「僕はいいんです…でも、貴方は我慢……出来ないでしょう?」

ほらアーンとキュヒョンはイェソンの腰を抱き締めながら、空いた方の手でイェソンの口元へと刺身を持っていく。それをパクリ口の中へと入れて、引こうとする箸をガジリ噛んだまま義路りとキュヒョンを睨みつけた。
それにすら苦笑で返してキュヒョンはその頬へと軽くキスを贈る。それだけでイェソンは噛んでいた箸を離して、キュヒョンの胸元へと体重を預けた。

「……何でキュヒョナは…我慢出来るの…?」

俺、我慢なんて、出来ないもん……

熱くなった身体を制御出来る程イェソンはまだそういった感情に慣れていない。だから自分の気持ちを正直にキュヒョンへと伝える。それが相手を煽る言葉だという事には気付かないまま。

「…そうやって、僕を煽っちゃ駄目です。」

ポンポンとあやすようにイェソンの腹部辺りを優しく叩きながら、クツクツと湯気を上げる鍋の中からキノコを一つ取り出して。

「僕だって、我慢の限界はありますよ…?でも……」

イェソンの口内へとフゥフゥと冷ましてやったキノコを放り込んで、今度は耳元へと唇を寄せる。

「抱いてしまったら……貴方は疲れて寝ちゃうでしょう?」

だから抱かない。

「僕は貴方との時間を出来るだけ共有していたい。」

仕事に追われて時間の取れない事も多い自分達。それでも、一緒に居る時間をイェソンの為だけに使いたい。話したい事があれば聞いてやりたいし、甘えたいなら目一杯甘えさせてやりたい。
だけど感情のまま抱いてしまったら、その時間すら持てないままイェソンは疲れ果ててしまう。

「貴方の想いを、言葉を聞いていたいから……」

だから、その為だったら…我慢出来るんです。

その言葉のまま深く抱き締められて、イェソンはこの時初めてキュヒョンの心を知った。そこまで自分の事を想い傍にいてくれたのかと。
だから欲求位我慢出来るのだという、その優しすぎる心を。だけど話して寄り添うだけじゃあ…もう我慢出来ない。

「………俺の気持ち……いっぱい、知りたい…?」

寄り掛かっていた体を少し離してキュヒョンへと顔を向ける。其処には何処までも優しさで包み込んでくれる瞳が一つ。

「知りたいですよ…貴方の事なら何だって……」

些細な事でもいい。何を感じて、何に心を動かしたのか。
その感情を全て知れるならば、抱く事すら我慢出来る。

「………だったら今…俺が一番して欲しい事……言っても、イイ?」

「……欲しい事なら何だって…叶えてあげます。」

言われる言葉なんて、直ぐに判った。もう一緒に居るだけでは満足出来なくなっている事も。それでもイェソンから求めてくる声はその唇から全て拾ってやりたい。イェソンの体を深く抱き締めてやりながら、キュヒョンはただ静かにその言葉を待った。


「俺は……今、一番お前が……キュヒョナが、欲しい…」

「………食事…終わってませんよ…?」

「いい……だって俺だけなんて、や。」

一緒に感じたいのだ、熱を。想いのまま欲した相手の熱を…だから。


「いっぱい俺を……抱っこ、して…」


「………泣いたって、もう知りませんよ……?」



激しく求められる心に、この時キュヒョンは初めて。
その心のままイェソンを抱く事を決めた。





※優男さん、覚悟を決めるの巻(ぇえっ!?

ハイ、今回も我慢に我慢を重ねたキュヒョン氏。兄さんの言葉に初めて激しく抱く事を決めましたよ男前ギュの更なる男度が次回発揮されちゃいますっ←
って事は問答無用でアメ限ですねエエ限定記事です皆様此処で初めてギュ氏、優男だけでは無い所発揮しますよ!!

そんな訳で次回は限定記事ですのでご覚悟の程を!(大宣言





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