続きです。
今回は(マリッジブルー?編)でございます。

そしーて優男さん、不在です(ぇえっ)その分ミン君が結構な出張り具合ですがー…やぁミン君も素敵な男の子だなぁと(何それ

やっと結婚の許しが出たのに優男ギュ不在とは少し寂しい気もしますがー。次はその分ベッタベタな甘さかと!(ホントか?←


という訳で!そーんな優男さんが居なくてもマリッジブルー擬きってる兄さん見たい見たい可愛い言いたいっ!(笑)なーんて騒いでくれる方はどぞっ!!







【正しい気持ちの伝え方(マリッジブルー?編)】



イェソンは一人リビングの隅に座り、愛亀のタンコマを散歩させながら頬を膨らませていた。そのリビングの中心ではイトゥクとリョウクがキャッキャと楽しそうに何かのカタログを指差してあーだこーだと騒いでいる。
ソレを聞きたく無いとばかりにイェソンは二人から背を向けて壁を睨むよーに地べたへと座っていたのだが。

「あれ?二人共何してんの?」

仕事から帰宅したソンミンが楽しそうな二人に声を掛ける。それまでキャッキャ騒いでいた二人は、ソンミンからの意見も聞こうとソファへと無理矢理座らせた。

「ソンミナはどれがイイと思う?」

ウキウキしながらイトゥクが差し出してきたカタログを見て、ソンミンはそのまま一瞬固まってしまった。

「僕はコレがイイと思うんだけど…」

リョウクが指したのは真っ白なフリルをふんだんに使用したモノ。背中には大きなリボンが付いていて、女性の好みそうな代物。

「オレはコッチも捨て難いと思うの。」

イトゥクが指した先にはスッキリタイプのやはり真っ白なロングのソレ。
胸元を白い薔薇が覆い尽くし、ウエストから下はキュッとストレートで細身を全面に出したモノが写っていた。

「「どっちがイイ!?」」

二人に迫られてソンミンは若干顔を引き攣らせながら。

「どっちって…っていうか……何でウェディングドレス…?」

そんな冷静な反応に、二人は顔を見合わせてからニッコリ笑顔をソンミンへと向けて。

「何でって、ジョンウナの着るドレスを選んでるから。」

イトゥクの言葉にソンミンは本気で倒れ掛けたのだった。



結婚を許してからのイトゥクは反対していた事を忘れたかの様に、式を何処で挙げようかから始まり。誰々は確実に招待しないとだの両親への挨拶には自分も行くだのと毎日のように11階を訪れていたりする。
普段から仕事で忙しいというのに、その疲れを見せる所かイキイキとしているのだから何も言えない。
そんな中での今日のこのウェディングドレスだ。予想はしていたが、本当にイェソンへと着せようとしていたとは思いもしなかった。

「別にオレはどっちでも…」

というか、そういう事は本人に決めさせるべきだろう。そう思いリビングに入って来た時からチラチラ視界の隅に入って来ていたイェソンへと目を向ける。其処にはやはりというか、不機嫌オーラ全開のイェソンの背中があった。

「……イェソンヒョンは何て?」

何となくコソリと言えば、それにはリョウクが困り顔で答えた。

「んー…それがねぇ……『知らないっ』の一点張りで…」

苦笑のままイェソンを見つめつつ、それでもドレスを着せたいらしいリョウクとイトゥクは二人で選んでいたらしい。

「折角の晴れ舞台だよ?ジョンウナに綺麗なドレス、着せてあげたいじゃない?」

じゃない?と聞かれてもハイそーですね何て気軽に言える訳が無い。知らないと本人が言っているという事は、嫌がっているという事だ。
だからあんな風に背中を向けていたのかとソンミン等は肩を落としたのだが。

「キュヒョナは何て?」

今日は深夜までの仕事でキュヒョンは居ない。

「ん?聞いてないよ?」

驚かせたいでしょ?
フフッと笑うイトゥクはもうウキウキで本人達よりも結婚を喜んでいるようだった。本当は端から本気で反対などしていなかったのだろう。
だから余計にこういった事が嬉しいのだ。だからだろう、イェソンの今の心理を読み取りきれていなかったのは。

「ジョンウナー?どれがイイか、決めちゃうよ?」

掛けられた声にイェソンは一拍置いてからポツリ一言。

「………知らない。」

そのままスクリと立ち上がりスタスタとリビングから出て行ってしまった。イェソンの居た場所には愛亀のタンコマだけがポツリ残されたまま。

「…マリッジブルー…とか?」

キョトンとリビングの扉を見つめたイトゥクとリョウクに、ソンミンは無言のままイェソンを追うべく亀を片手にリビングを後にした。



「ヒョン、入るよ?」

コンコンと扉を叩いてから一言だけ声を掛けて扉を開く。開いた先、ベットの上へとイェソンは膝を抱えてチョコリと座り膝に顔を埋めていた。

「タンコマ…淋しいってよ?」

何となく会話の糸口を探そうとそう言っても、イェソンからの返事は無い。

(……キュヒョナが居ればなぁ…)

キュヒョンならばきっと今のこの状態を直ぐに打開するだろう。だが今はソレも出来ない。どうしたものかと思いつつ亀を水槽へと戻していたソンミンに小さな声が聞こえた。

「…れ……合わないもん……」

「……ヒョン?」

「俺、男だもん……ドレスなんて…似合わないもん……」

それはイェソンの心からの声。小さく呟かれた事に、やはりソコだったかと苦笑してソンミンはイェソンのベットへとユックリ腰を下ろした。

「着たくないなら、言えばイイんじゃない?」

ん?なんて声を掛けるものの、やはり顔は上がらないまま。それでも膝の上で緩く横に揺れた頭が何だか加護欲を唆られる。

「言ったら…きっと、ガッカリ…する。」

つい先日、イトゥクへと酷い事を言ってしまったばかりだ。
それでも結婚を許してくれて、ああやって嬉しそうにドレスを選んでいる姿を見たら嫌だ等と言えなくなってしまった。
許してくれた気持ちに報いたい。それが今イェソンに出来る最大の恩返しだから。

「…じゃあ…嫌でも着るの?ウェディングドレス…」

その単語にやっとイェソンの顔が上がった。その瞳は涙に潤んでいて、今にも抱き締めてしまいたい衝動がソンミンを襲う。

「着たく…ない……だって俺…可愛く、無いし……」

ソンミンやイトゥク、それにヒチョルといった女装しても何ら違和感無く通る顔をしているとは思っていない。ファンに何と言われているかだって知っているのだイェソンは。

「折角の結婚式にドレス着て…笑われるのは……や。」

段々と水分量の増す瞳をソンミンは静かに見つめる。別にイェソンとてキチンとした格好で綺麗に化粧をすれば、かなり似合うと思う。
可愛いというよりは綺麗に近いかもしれない。だが今のイェソンにそれを言うのは何となく気が引けた。だってそれを言えばドレスを着る事を肯定しているようにも思えるから。

「ヒョンは、笑われるのが嫌だから…着たくないの?」

可哀想な程涙を溜めた目元をサラリと撫でると、その刺激にイェソンの瞳からポロリと大粒の涙が零れ落ちた。

「……だって…キュヒョナが、可哀想……」

折角の結婚式に自分が笑われたら、キュヒョンが嫌な思いをするかもしれない。自分は笑われたってイイのだ。それでもイトゥクやリョウクが喜ぶなら。心配をして見守ってくれた人達の想いには報いたい。だけど、キュヒョンが笑われるのは…嫌だ。

「似合いもしないモノ…着て、笑われて…キュヒョナが嫌な思いしたら…」

そんなのは、や。

「だったら……結婚、しない。」

「………ヒョン…」

そこまで深く考えていただなんて思いもしなかった。男だからドレスなんて着たくない。それは当然の事だが、自分の容姿に自信が持てなくて。その事で笑われてキュヒョンが嫌な思いをするかもしれない。イェソンにとっては今やキュヒョンを第一として考えているのだと、そういう証。
自分はどう思われたっていい。でも、大好きな相手に嫌な思いをさせる位ならば結婚等しない。そこまで言い切る程、イェソンはキュヒョンを愛しているのだ。

「結婚……したく、ない…」

流れ出した涙を止める事無く顔を歪ませてしまったイェソンに、ソンミンは苦笑してその頬を優しく撫でた。涙を拭うように何度も何度も。

「あのね、ヒョン…キュヒョナは……嫌な思いなんてしないと思うよ?」

本当は抱き締めてしまいたい体。それをグッと我慢して、ただ頬を撫でる。

「もしもだよ?ドレスを着て、ヒョンが笑われたとする。でも、そしたらさ…きっとキュヒョナは笑った奴を怒ると思う。」

どんなイェソンだってキュヒョンは絶対に受け入れる。きっとドレス姿を見たら、綺麗だなんだと歯の浮く言葉を並び立てるだろう。
だからもし笑われたとすれば、それはキュヒョンの逆鱗に触れるだけの行為にしかならない。

「だけどね?多分…キュヒョナはヒョンにドレスを着て欲しいとは、思って無いと思うよ?」

「………何で?」

ソンミンの言葉にキョトン顔をしたまま泣く姿にまた苦笑した。こんな可愛い姿を他で見せたら危ない気がする。だって今、凄くキスがしたい。

「……キュヒョナはヒョンの嫌がる事が同じように嫌だから。」

大切なイェソンが嫌だと思う事は、同じようにキュヒョンも嫌なのだ。
だから今もしこの場にキュヒョンが居たら、きっと着るなと言うだろう。

「ヒョンと一緒になれるだけで、キュヒョナは嬉しい筈だよ?」

だから、嫌なら嫌だって言えばいい。ドレスなんて着たくないと、例えそれでイトゥクらがガッカリしたとしても。二人の結婚なのだから…

「本当に心から喜べる形をさ。キュヒョナと話して二人で決めるべきだって……オレは!そう思う。」

イェソンの髪を優しく撫でながら、抱き締めてキスをしたいと思うその感情を押さえ込んだ。もうこれ以上踏み行ってはいけない。でなければ、自分が痛い想いをするだけだから。

「…ソンミナ……」

優しく髪を、撫でられる感触にイェソンはやっと笑みを零して。

「ありがと………」

座っていた体が動き、抱きついてきた体を思わず抱き締めてしまって。

「ソンミナ、大好き……」

キュッと抱きついてくる体をこの時初めて強く抱き返して。

「………オレも……好きだよ…ヒョン………」

今日だけだと。これで最後だからと苦しい想いを胸に、ソンミンは黙ったままただイェソンの体を強く抱き締めた。





※な…何だかこの回、若干ミンイェになってませんかっ!?
だだっ大丈夫ですよねちょいホノボノ系から切な系に流れ掛けたけど大丈夫ですよねっ!?(動揺し過ぎ

ツイの方で書いた裏設定が此処に反映されるとは自分でも思いませんでしたがー…兄さん。貴方みんなを魅了し過ぎですよ全く!因みに皆様は兄さんの結婚式…ドレスとタキシード系、どっちがお好みなんでしょ?(聞くなよ




Android携帯からの投稿