【Sudden onset】最終話です。
前回やっと!出来上がった二人の生温~い時間が流れております。
まぁそんな二人もエエやないの。なんて思って頂ければ幸いです。
ではでは……
最終話が気になるんだよーっ!!って方はどぞっ!!!!
【Sudden onset19】
まだまだ明け方には時間のある午前3時を少し回った頃。
先程久しく心の通いあった二人は互いの熱を共有した気だるさからベットでマッタリとしていた。自分の腕の中に大人しく収まっている体を愛おしく思いつつ、キュヒョンは飽きる事なくイェソンの至る所に甘くキスを降らせている。それを擽ったそうに受けているイェソンは微睡み中だ。
「そういえば、ミニヒョン達はいつ頃帰って来るんです?」
今更の質問。何処かに泊まるにしたって今日も夕方から仕事が入っている。だったらその前に帰って来るだろう。となると帰宅する時間位はリョウク辺りが言っている筈だろうと質問したのだが、イェソンはそれに眠そうな目を向けながらポヤリと答えた。
「ンー…知らない…」
「………はい?」
そのままノソリと布団の中の指が動く。先程から眠そうにしているイェソンの指はキュヒョンの腹部辺りを柔らかく撫で回していた。
もう癖になってしまっているのだろうその行為。いい加減慣れたいがやっぱり慣れる事の無いイェソンの指に若干顔が引き攣りかけるが、それでも今は先程の言葉の方が気になる。
「知らないって…聞いてないんですか?」
今にも閉じてしまいそうな瞳にまたキスを落とす。そうするとムー…なんて変な呻き声を上げながら胸元へと擦り寄って来た。
「だって…二人に、なりたか…たし…」
力の無くなっていく声と同時に自分の腕に乗っていた頭が少し重くなるのを感じて、これはいよいよ寝に入りそうだとキュヒョンは焦った。
今彼は何を言った?全く判らない返事だったが変に大事な事を言った気がする。どんどんと重みの増す頭に、キュヒョンは目の前にあったイェソンの耳へと唇を寄せた。そのままチュッと音を立てて離れたソレにピクリと身体が反応する。
「ほら…ちゃんと判るように説明して下さい…?」
吐息混じりに囁けば、閉じてしまっていた瞳がユルリと開いた。
だけど不機嫌そうなその表情にキュヒョンは苦笑する。こんなにも自分の腕の中で気持ち良さそうにされたら男みよりに尽きる。が、このままの状態で二人が帰ってくるのはマズイ。自分は別段構わないがイェソンは違うだろう。恥ずかしいと激怒されては堪らない。だからこんなに必死になっているというのに、未だ不機嫌そうに唇を尖らせてくる相手に苦笑顔のまま頬をサラリと撫でた。
「二人にこんな姿…見られたく無いでしょう?」
撫でた頬にもキスを落として。そのまま鼻の頭にも唇を寄せれば、イェソンの瞳がキュヒョンを見ようとより目になって思わず吹き出しかけてしまった。それに気付かないイェソンはより目のまま又唸り声を上げて。
「帰ってくるなって追い出したから…見られない。」
「……………は?」
イェソンの主張を纏めるとこうだ。自分を好きだと認識して、さぁコレからソレを伝えてやると覚悟を決めたまでは良かった。が問題はこの階の自分達以外の住人の存在。恥ずかしがりなイェソンがその現場を他の者に見せるなんて以ての外。どうにか二人きりにならなければ、そう考えた苦肉の言葉が『キュヒョンに言いたい事があるから出て行け』だったらしい。
(……………直球でしょうがソレ…)
何ともわかり易過ぎる言葉のチョイスに頭痛がする。というか自分達の関係は既に周知の事実ではないか。なのにその事すら頭に無いイェソンの脳内構造を見てみたい。
キュヒョンはまた自分の腹辺りを触り出した悪戯な手を取って、その手を布団から取り出した。そのままその掌へと唇を寄せながらチラリとイェソンの瞳を覗く。
「じゃあ…二人はそのまま出掛け先から仕事場に来ると?」
チュッとまた音を立てて押し当てられた唇に微睡みから抜け出せない身体がまた反応した。
「…絶対、帰って来ない……」
自分は結構な強い口調で言ったのだ。それに慌てたように頷いていたリョウクはきっとソンミンに帰ろうなんて言う事は無い。
そんな変な確信から絶対と口にしたイェソンに、キュヒョンは唇を寄せていた掌へとユックリと舌を這わせた。
「っ……ん………なにっ」
「帰って来ないなら、遠慮は要りませんよね…?」
ニヤリと笑んだ唇。それを見た瞬間、イェソンは完全に覚醒した。
気持ち良く微睡んでいた身体は今や驚きに固まってしまっている。だって、自分を見るキュヒョンの瞳は熱を持っているじゃないか。
「…お前…まさか………」
鮮明になった脳が逃げようとして、離れかけた身体をキュヒョンは強引に引き寄せる。そのまま至近距離で微笑んできた顔に、イェソンは目を見開いた。
「前にも言ったでしょう?こんな事をしたら、どうなるか…」
囁きと同時に先程までキュヒョンの傷跡を撫でていた指をユックリと舐め上げられて、イェソンはその言葉と行為に一気に身体の力を抜いた。
ああそうだった…コイツは悪魔だったのを忘れていた…
自分の指に撫でられる刺激にまた熱を上げてしまったのだろう目の前の憎たらしい顔を見つめる。そうすれば返ってくるのは優しい微笑み。
自分にとっては悪魔のように最強なソレ。
そんな微笑みを見せられたら、逆らえる訳が無いのだ。
二人が帰って来ないと判るまで我慢していただけマシかもしれない。
イェソンは諦めの溜息を吐いて、キュヒョンの首筋へと腕を回した。
「せめて……優しくしてくれ…」
いつも優しい相手にそれでもと囁き掛ければ、キュヒョンは嬉しそうに微笑んで。赤く甘い唇へとソッと顔を寄せた。
そうやって更けていく二人の新たな甘い時間――――――
※っおっわりましたああっ!!!!
これで【Sudden onset】は完結ですっ!いやコレ又長かった…
今し方書き終えたんですが、まだ終わってない話を上げるのは若干勇気要りました(苦笑)
こんな終り方でスイマセンって感もありますが、兄さんがギュを怒らせて大泣きしたとかサイド話も上げれたらなぁとか思っております。
読みたくねーよって方はスルーして頂ければ!!
しかし最後まで甘い二人だなぁ…
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