一日おきの休みが続いてる事にウンザリ気味の胡蝶ですこんばんわ!
休みは嬉しいけど出来れば連休がイイなぁと思う今日この頃…

さて続きです。泥酔した兄さんがココから結構な行動起こします。
読み返した自分でさえ恥ずかしくなる内容ですねコレ(え)
そんな甘々ギュイェバチコーイ!って方はどぞ!!







【甘えん坊6】



キュヒョンのベットへと座ったイェソンは何が楽しいのか、足をパタパタと振りながら部屋を見回していた。足が床に付かないというだけで何だか萌えポイントだと思ってしまう自分は重症かもしれない。

「キュヒョナ、ここっ」

足をブラブラさせたままイェソンは座っている自分の横、そこに座れとポンポン叩いている。その姿に何なんだこの人はと思う。まさか態と人を煽ってるんじゃないだろうか…
疑惑の目を向けてみても、やっぱり泥酔なイェソンにそんな事が出来る筈もなく。早く早くっそう言うイェソンに逆らう気力も失せて大人しく隣へと腰を下ろした。

「キュヒョナっ」

今度は何だと顔を向けると、余りにも近い距離にイェソンの顔があって。
ジィっと見つめてくる瞳には、キュヒョンの戸惑った顔が映し出されている。自分だけを映しているその瞳に吸い込まれそうになって、イェソンの言葉を聞き逃しそうになった。


「おかえり、キュヒョナ…」


そのまま自分を抱き締めてくるイェソン。何が起きたのかが判らない。でも確かに判っている事は、自分の身体を抱き締めているのがイェソンだという事。真正面からのハグなんて余りしてはくれないイェソンがだ。自分を抱き締めている。それだけで嬉しさに心が震えた。

「ただいまは?」

耳元を擽ぐる少し掠れた声にキュヒョンもまたイェソンの腰へと腕を回す。

「………ただいま」

呟いたキュヒョンに、イェソンは満足気におかえりなさいと呟いた。



「ところで…何で僕の部屋なんです?」

素朴な疑問。未だ自分に抱きついて離れない身体を愛おしく思いながら聞けば、やっと顔だけをキュヒョンに向けてくる。その表情が酷く幼く見えるのは自分へと甘えを見せているからだろうか?

「だって…一週間ぶりだもん…」

ポソリと呟かれた言葉に息を飲む。酔っていてもそういった事は頭の片隅にあるようで。見開かれたキュヒョンの瞳をイェソンはジッと見つめている。その瞳が段々と水分を増すのが判って。一粒、溢れた涙がとても綺麗だと。場違いにも思っているキュヒョンがいた。


「ごめんね…おれ、何したのか…判んなっ」

嗚咽に混じって言われた言葉。先程の呑みの席でリョウクが言っていた事を思い出す。イェソンは、キュヒョンが帰って来ない事や冷たい態度が自分のせいだと。だからキュヒョンの傷を一緒に感じたいのだと…
そう言っていた。

「貴方って人は…」

一度流れた涙は後から後から流れ出す。止まらないまま自分を見つめてくる瞳がとても愛おしい。想いそのままに、その瞳へとキスを一つ。

「ん…キュヒョナ…?」

そんな風に呼ばないで欲しい。その愛称でイェソンに呼ばれる事など滅多にない事だ。余計に我慢が利かなくなるじゃないか。
もう片方の瞳にもキスを落として、擽ったそうに瞳を閉じるイェソンの背中を撫でる。その優しい掌に、涙を流しながらイェソンは笑みを零した。

「貴方のせいじゃありませんから…」

その言葉に緩く頭を振ったイェソンは、回していた手をキュヒョンの頬へと移す。

「おれのせい…」

だから、お前の痛みを感じたい。


そう言ってくるから。そう言いながら頬を優しく包み込んでくるから、キュヒョンの中で我慢していた細い糸が、プツリと切れた。

(もう…限界だよ……)

そう心で呟いて。目の前にある唇へと触れるだけのキスを落とした。
離れた自分の唇をジッと見つめる瞳からは、もう涙は見えない。

「…キュヒョナ?」

驚くでもなく。キョトンと見つめてくる瞳に微笑む。

「…僕の痛み…感じてくれるんでしょう?」

そう言って、またキスを一つ。今度は少し長く触れ合わせる。
それでも嫌がる事もしないイェソンは、もしかしたらまたキュヒョンが甘えているだけだと思っているのかもしれない。

自分も大概酔っているなとキュヒョンは思う。
こうやって触れあわせた唇の、その柔らかさが癖になりそうだ。相手は酔っている。丸め込むのだってきっと容易い。でも…

「…ヒョン…キス、していいですか?」

聞かれたイェソンは、またコテリと首を傾げる。

「もう、してる」

それはそうなのだが、聞き方が悪かったか。そう苦笑して。


「違うキス、していいですか?」


今度は違う聞き方をする。それにもコテリと首を傾げるから。唇が触れるか触れないかの距離で、囁いた。



「貴方が、好きです。」


見開いた瞳を確認して、そのまま目の前の唇を塞いだ。先程までの戯れるようなキスとは違う、深いキス。閉じていた唇を強引に開いて、舌を侵入させる。ビクリと引いた腰を強引に抱き寄せて、奥へと逃げようとする舌に自分の舌を絡ませていく。

「ンゥ…ッ……」

鼻から抜ける声にキュヒョンは身体が熱くなるのを感じた。執拗に舌を絡ませてやれば、徐々に向こうも応えてくる。条件反射なのかもしれない。だけどそれが嬉しくて、どんどんとキスは深くなる。

やっと離された唇が唾液で艶かしく濡れていて。苦しそうに息を吸うイェソンの背中を優しく撫でた。


「これが、僕の痛みです…」


苦しさに潤んだ瞳がソロリとキュヒョンを見つめ返す。
濡れた唇を親指で拭ってやれば、その感覚にさえも身体を震わせるから。
イェソンの身体もまた、自分と同じように熱を持ち始めている事に気付いた。


「そんな風に、煽らないで下さい。」

「煽…る………?」


酒だけではないだろう上気した目元。潤んだままの瞳。
少し開いた唇からは、赤い舌がチラリと見えた。

「僕の痛み…感じました?」

言われて少し考えるように瞳を伏せたイェソンは、ふと顔を上げる。
そのままキュヒョンの首筋へとソロソロと腕を回して。

「もっかい…してみて?」

困ったように眉尻を下げたまま、今度はイェソンから唇を合わせてきた。一瞬見開かれたキュヒョンの瞳は直ぐに閉ざされる。
今度は角度を変えながら深くなるキス。積極的に絡ませてくる舌を、思う存分キュヒョンは堪能する。鼻に抜ける声は、想像していたよりも甘い。

きっとイェソンは酔っているから、今何をしているのか。理解していない。恐らく明日の朝には記憶に残っていないだろう。
だけど、こうして向こうから求めるようにキスをしてくれただけで、それだけでキュヒョンは嬉しかった。
求めている心が手に入るなどと、そんな事は端から思っていない。
だからこそ、今この瞬間だけでも大切にしたいのだ。そんな事を思っていたら、軽く胸を叩かれた。苦しい、そう訴えているらしい。
その行動の可愛さに笑みを零しながら、キュヒョンは甘い唇を名残惜しげに離した。


「キュヒョナ…キスうまい…」

ハァハァと息をしながら言ってくる言葉に苦笑する。自分は普通だと思うのだが。というか、そんなにキスの経験無いでしょアンタ。
ヨシヨシと頭を撫でてくれるキュヒョンに、フゥと息を整えたイェソンがフフッと笑い出す。

「何です突然?」

気持ち悪いと言ってやれば、今度はプクっと頬を膨らます。可愛い。馬鹿みたいに可愛い。

「あのね、おれ、うれしい。」

何が、とは言わずに。そのまま優しく髪を撫でてやる。

「キュヒョナにきらわれてなくて、うれしい」

少し擽ったそうに笑うイェソンをやっぱり好きだなぁと思う。それが例え叶わない恋だとしても。
だから、イェソンの言った言葉に耳を疑った。


「だからね、もう少しだけ、まってて?」


「………え?」


「ここがね、キュヒョナのきもちに、きっとおいつくから」

だから、もう少し…まってて?


そう言うイェソンは自分の心臓へと手を当てていて。
この人は、今何て言ったのだろう?自分の気持ちに追いつくから…
そう言ってはいなかっただろうか?
そこまで考えて、顔に影が掛かる。そのまま唇にチュッと音を立てて離れていったのは、先程まで貪って赤くなってしまったイェソンの唇。

「おやすみ…」

えっ?声を上げたキュヒョンとベットへと倒れ込んだイェソンとは同時。
慌ててイェソンの顔を覗き込めば、既に彼は夢の中の住人となっていた。


「……この熱、どうしてくれるんですか…」


呟いた言葉は、だけど怒っている響きではなくて。
スゥスゥと自分のベットを占領する相手に布団を掛けてやる。
さて自分は何処で寝ようか?

そんな事を考えながら、未だ赤い唇へとそっとキスを落とした。





※泥酔兄さんとソレに翻弄され捲るギュ。
泥酔して記憶無くすなんて有る訳無いでしょーとか思ってた自分もつい最近記憶無くしまして(笑)
本当に変な行動するんですね酔っ払いって…←



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