小向美奈子のストリップ騒動がマスコミを賑わしているが、そもそも賑わいの発端は、解雇された事務所と交わした「同意書」にある。


同意書は、「当面の間、芸能活動を自粛する」「AV、ヌード関連には出演しない」という内容である。


しかし、ストリップ出演を知った前所属事務所が出演禁止を求める仮処分を東京地裁に申請し、東京地裁が出演を禁止する決定を出していた。


ということで、ストリップに強行出演しようとした小向美奈子が俄然マスコミの注目となったわけだが・・・


で、僕は疑問に思うのである。


前事務所と交わした同意書だが、なぜ守る必要があるのだろうか。


同意書の全文が公開されているわけではないので、報道された内容でしか判断できないが、「当面の間、芸能活動を自粛する」「AV、ヌード関連には出演しない」という縛りは、そもそも基本人権を侵害しているでしょう。


職業選択の自由を奪う同意書が、そもそも有効であるという判断をしていることが間違いではないか、と思う。


同意書であっても、基本的人権を侵害しているものは無効になる。


事実、過去の裁判でも、人権侵害をしていた同意書が無効になった例は、いくらでもあるのだ。


もし同意書に、「スーパーでパートはできない」「運送会社でアルバイトはできない」と書かれていたらどうか。


AVやヌード関連は、スーパーや運送会社とは別である、という差別は、あってはならない。


特定の職業を名指しし、その職業の選択の自由を奪う行為は、誰もできないはずである。


ましてや、会社を辞めた後である。


小向美奈子は、堂々とストリップ劇場で踊って欲しい。


再起をかけ、裸一貫からの大勝負に出ている彼女を、いい話のネタにすることが良いものかどうか、と考える今日この頃である。