朝ズバが始まった当初は、みのもんたの独特の切り口を期待して、ほぼ毎日観ていた。


しかし、今では5分以上観ることも苦痛になってしまった。


僕は普段、あまり人物批評をしないタイプだが、テレビという公共性の高い場所から発言する人については、ズバリ言わせてもらいたい。


みのもんたが人気である(あった?)背景もあり、TBS側も放置状態が続いたのだろうと思うが、朝の番組で、銀座クラブのママの名前を連呼したり、他局(日テレ)の番組(おもいっきりイイテレビ)の番宣をしたりするのは、一視聴者として 気持ちのいいものではない 。


ある時など、まだアルコールが抜けていなかったのだろうと思うが、番組内でクラブの女性の名前を言いながら「誕生日おめでとう」的な発言をしていたのには開いた口がふさがらなかった。


ここまで番組を私物化しているのに、周りの局アナやコメンテーターは作り笑いをするばかりで、その異様な雰囲気が画面から伝わってくる。


視聴者は馬鹿ではない。


一般市民とはかけ離れた生活をしている人から、「国の無駄遣い、ほっとけない」と言われても、どうしても共感することができないのだ。


ある時など、番組内の局アナやコメンテーターに「あなた定額給付金を受け取る?」と聞いてまわっていた場面を観て、本当にこの人の感性はどうなっているのか、と疑いたくなった。


年収の上限(その時は1000万円と予想)が設定されるかどうか、という時期だったため、局アナやコメンテーター達はその対象となるのは明々白々の時期だったのだ。


みのから質問された人は皆、「うーん・・・」と言葉に詰まっていた。


本音としては「もらえるものは、もらう」だろうが、そんなことをテレビでは言えないことを重々承知で質問している姿に、デリカシーのなさを感じたのだ。


そんな質問をしている本人は本件に一切コメントせず、「お金持ちが金をばーっと使うような政策をすべきだ」と論点をずらしたところが、本当に姑息だと感じた。


質問に何も意味がない、ということだろう。それでは。


ご本人は年収ウン億円なので、当然「俺はいらないよ」という立場なのだが、視聴者の味方を演じているなら、もっと徹底的に言うべきことを言うべきでしょう。


視聴者は、あなたの心をちゃんと読んでいるのだ。


視聴者は、TBSの「みのもんたを気にしすぎての放置状態」を見透かしていることを、もうそろそろ気づくべきだ。


それから、これだけは付け加えたいが、


みのもんたの朝ズバ!の功績も、他局が追いつかないほどのものがある、と言いたい。


社会保険庁の問題だけでなく、独自取材による医療問題の究明なども、朝の情報番組としては秀逸の取材で、現代社会の問題点を ズバリ 浮き彫りにしてくれた。


この番組のお陰で、これまで闇に葬られていた問題が、解決の方向へ動き始めたことも事実である。


それだけに、みのもんたの行き過ぎが残念で仕方ないのである。