こんにちは、絵描きの円です
ちょっと前まで昼間再放送してたドラマ「デート〜恋とはどんなものかしら〜」見てましたか?
杏ちゃんと長谷川博己さんが主演のラブコメです。
放送当時も面白く見ていたけれど、今見返すとバリバリのアスペルガードラマだったんだなぁとさらに興味深かったです。
何がおもしろいかって、杏ちゃん演じる依子が典型的な男性アスペルガー、長谷川博己さん演じる巧が女性アスペルガーなキャラクターなところ。
アスペルガー症候群は男性と女性で表れ方が違う発達障害です。ドラマではその特性をあえて男女逆転させてるから、なんとなくコミカルで愛らしく見えるんですよね。
依子は、世の中のイメージ通りの「the アスペ」。
空気や行間が読めず(しかもそれに気づかず)、数字が大好きで、神経質なくらいルールにこだわります。どんな時でも正論しか言わない、マニュアルにこだわり臨機応変な対応が出来ない、意地悪なわけじゃないのに冷たい印象を持たれて「心が無い」とまで言われてしまう。
しかし一方で、公務員として専門職を任され、社会人としては「まとも」に生きています。
対して、巧はひきこもりニート。
映画・マンガ・文学などのサブカルオタクで、空想の世界に生きる世捨て人です。自分なりの美学があり、その世界だけで生きたいと思っています。
傷つきやすく臆病な上にプライドが高くて扱い辛い人。
ただし、依子とは違って和を大事にしたり、気遣いや情を重んじる面もあります。
依子よりも空気を読む力がある分、周囲の人との違いを強く感じ、自分を恥じながら生きています。
ドラマでは依子は「ヤバイ女」、巧は「情けない男」として描かれていますが、これはまんま「アスペルガー男性」と「アスペルガー女性」です。
もちろん、個人差があるので一概にはいませんが、「隠れアスペルガー」とか「グレーゾーン」と呼ばれる人はこのタイプが多いと思う。
依子みたいな男性は仕事人間として、巧みたいな女性は趣味に生きるか早めに結婚して主婦になれれば、社会に紛れることができるんです。
本人は生きづらさを感じていても、周囲はそれと気づきません。
このドラマを見てすごいと思うのは、おもしろさとリアルさの絶妙な匙加減です。
定型発達の人が見ても、発達障害の人が見ても、どちらも嫌な気持ちにならないように作られてる。
説教や教訓くさくなく、かといって綺麗事でごまかしてもいなくて、リアルに辛いとこは辛い。
そのバランスが心地よいです。
こういうドラマを作ってくれてありがとう、と制作者さんたちに伝えたいです。
ではでは、読んでくれてありがとう。
またね