こんにちは、絵描きの円です
今日、米津さんの新曲「M八七」が公開されたんだ。
映画「シン・ウルトラマン」の主題歌だよ。
朝から何度もリピートしてます。
まだ映画も観てないし、歌詞を字面で読んでもいなくて、米津さん自身のインタビューとか他の人の考察も一切見ていません。そういうまっさらな状態で感じたことを書いておきたい。
聴いてると、心強くて泣きそうになる曲です。
今回の曲は前回の「POP SONG」とは打って変わって、いつもの米津玄師おかえりという感じ。
暗くて美しくて力強くて、でもどこか優しい。
わたしには「ウルトラマンの歌」ではなくて「ウルトラマンを見ていた小さい頃の自分の歌」に聴こえました。
割れた鏡の中いつかの自分を見つめていた
強くなりたかった 何もかもに憧れていた
思いをはせるのは、弱くて劣等感まみれだった子どもの頃。
君は風に吹かれて 翻る帽子見上げ
長く短い旅をゆく
風に飛ぶような帽子を被るのは夏のイメージ。
飛んでいった帽子の先に、巨大な入道雲が湧き上がっている。その大きさに、強くてかっこいいウルトラマンを重ねて想像してる。
そんな男の子の姿が頭に浮かびました。
君が望むなら それは強く応えてくれるのだ
今は全てに恐れるな
痛みを知るただ一人であれ
「君」は、超然としたウルトラマンに憧れた自分。それから、自分みたいな子どもだった人たちみんな。
「それ」は、憧れてやまなかった全てのもの。
遥か空の星、彼方の未来、超然と強いヒーロー、神さま。
そして、今の自分。
MVでは重力を無視して壁や天井に立つ米津さんが登場しますが、あれは米津さんの姿バージョンのウルトラマンだと思うんです。
子どもの頃に憧れてやまなかった存在になってる自分です。(だって、ウルトラマンの歌を作るような国民的音楽家よ?)
めちゃ強くなった自分が、弱かった自分に応えて歌ってる。
エモ
「全てに恐れるな 痛みを知るただ一人であれ」っていうのがまた。
「強くなれ」ってはっぱをかけるでもなく、「傷を癒してあげる」って慰めるでもなく、「痛みをもったままの自分でいい、こわがらなくていい」っていう。
突き放してるようで、全てを許して受け止めてるこの距離感よ。これぞ安心感よ。
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米津さんの昔の歌に「neighborhood」という曲があります。
大人の米津さんが、子ども時代の自分に
「どうしたんだい、なぁ兄弟?
どこで泣いてんだい?」
と語りかける泣き歌です。
「M八七」はこの曲の上位互換みたいな気がしてます。
是非聴いてみて。
neighborhood←Spotifyに飛びます
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ここまで勢いで書きましたが、全て個人の感想です。
きっと、聴いた人それぞれにオートクチュールの素敵な解釈があると思う。公式とは違ってても。
歌のそういうところが好きです
ではでは、読んでくれてありがとう。
またね