ローズウッドです
9月26日付・読売新聞に乳がん関連記事が掲載されていました。
乳がんのうち、手術が不要で完治するタイプの判定に役に立つ遺伝子を国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)の向井博文・乳腺・腫瘍内科医長らのグループが世界で初めて発見し、今月から効果検証に向けた臨床試験を開始した。
効果が確認されれば、乳がんの5%程度は手術が不要になるとみられる。
向井医長らはこれまでに乳がんに化学療法と放射線治療を行った後、乳房の切除手術をしなくてもがんが消えるかを判定する臨床試験を実施。
この結果、特徴的なたんぱく質「HER2」の発現があり、ホルモン療法が効かない「ホルモン陰性」の場合、半数以上は手術せずにがんが消えていた。
がんが消えたグループでは遺伝子「HSD17B4」が働いてないことを突き止めた。
手術が不要な乳がんを判定するマーカーになると期待される。
今回の臨床試験の対象はHER2発現があり、ホルモン陰性で離れた臓器に転移がない乳がん患者200人。
がん細胞を採取してHSD17B4の働きを調べてから化学療法と放射線治療を行い、がんが消えているかを手術で判定する。
約30病院で実施する。
2013年に乳がんと診断された人は約7万7000人。
転移がある場合を除き、原則として手術を行う。
このマーカーを利用できれば年3000~5000人程度の手術が不要になる、とみられる。
向井医長は「別のタイプの乳がんや卵巣がんなどでもこのマーカーで手術が不要になる人が分かる可能性がある。患者の負担減や医療費抑制にもつながる」と話している。
これからは「遺伝子の時代」
と言われてますが、それを裏付ける様なニュースですね。
ただ…
「化学療法と放射線治療でがんが消えたし、あなたのタイプは手術不要ですよ」
と言われても不安が残る人もいるかな。
またどんなに再建が進歩しても、自分の胸にこだわりがある人・メスを入れる事に抵抗がある人にとっては該当タイプであれば朗報になるのかもしれません。
まだまだ臨床が始まったばかりで何ともよく分からない部分があるけど、やはりこれからは益々遺伝子研究に大きな期待と結果が求められますね
そして患者の知識と判断…個別化医療が進めば進むほど患者自身の選択も重くなります。
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