こんばんは
ローズウッドです。
講演者はT先生。
やはりこの演目も主題は「個別化」検診。
検診のうち
<低リスク>60%マンモグラフィー
<中間リスク>35%マンモグラフィー+超音波検査(できれば3D)
<高リスク>5%マンモグラフィー+MRI
この様に個別化される。
マンモグラフィーと超音波検査ではそれぞれ見つける得手・不得手がある。
しかしこの2つを駆使するなら「視触診」は不要ではというデータが出ている。
そこに超音波検査を足す事の意義がある。
J-STRTとは・・・
厚生労働省が国家的プロジェクトとして世界初・日本発の超音波検査による乳がん検診のランダム化試験の事。
これは「検診での超音波検査が有効である」という検証目的で行われた。
問題視されている日本人に多いデンスブレスト(高濃度乳腺)にも超音波検査が有効、と言われている。
超音波検査には技師の技量差があるが「乳腺自動超音波装置」は自動スキャンの為、その問題は解消される既にアメリカでは導入されているが、日本では検診(市などの)で通常の超音波検査も導入がまだまだ少ないのが現実である。
乳房MRIはMRIにしか見えない病変を見つける事を期待する検査方法である。
また高リスクの人(遺伝性や乳がん・卵巣がんの家族歴のある人)に適している。
ディスカッション
・過剰診断の問題はあるが、早期発見が命を救う(乳がんで亡くなる人を少なくする)。
・閉経後の乳がんが増える傾向(欧米化)にあるが、何才位まで検診を受けるべきか
(F先生)70才でも健康寿命の為に受けても良いのでは。
(K・K先生)放射線を受けた人は放射線科でも半年に一度はフォローアップして貰うべき。
・検診の頻度について
(M先生)1年に一度。2年に一度はCT・MRIでインプラントの破損が無いか、チェック。
健側も診て貰った方が良い。
(F先生)画像は比較する上で同じ所で撮り続けた方が良い。フォローアップの為に半年に一度、MRIを撮っている。後は細かく超音波検査。
※病院の検査頻度はまちまちなんだろうな、と実感(私)
・(T先生)もっとMRIを上手く活用するべきではないか
但し1日にやれる件数が限られている。
・超音波検査はやはり検査技師のレベル差がある。
(F先生)講習して技量を上げて貰うしかない。
日本人に有効とされている超音波検査が市町村の無料検診ではあまりされてない為、自腹を切ってでも検査機器が備わった乳腺専門医のいるクリニック等で検診を受ける事が自分の身を守る事に繋がるんじゃないかな。
②14:30~15:25
講演者はU先生。
薬物としての漢方。
なぜ効くのか本当に効くのか
これには高いエビデンスを持った臨床研究がある。
漢方とは中国の歴史に学び、日本で生まれた薬である個別医療のひとつである。
「六君子湯」(りっくんしとう)
のエビデンスを得る実験を行った結果、食欲不振の改善・体重低下を抑制できたという結果が出た。(ネイチャーにも発表)
六君子湯はグレリン(摂食促進ペプチド)の分泌促進作用を有する。
グレリンが増えると消化管症状(吐き気等)やQOLスコアを改善する事に繋がる。
(特に六君子湯の成分の中のチンピというみかんの皮が一番効果がある)
またマウスの実験で寿命延命効果のある事がわかったエッ、ホント(と食いつく)
半夏瀉心湯を溶かし、うがいをしたら口内炎の治りを早めた効果が見られた。
ディスカッション
・漢方は全人的に見て貰える。
・漢方の良い所は臨機応変に変えられる事。
・日本東洋医学会に漢方専門医が登録。
・乳腺外来でも漢方は出して貰えるか
(Y先生・F先生)外来で漢方を出してるが、さじ加減が難しい専門の先生を勧めている。
・日本の漢方は品質管理ができているので、安定して継続的なものは中国で販売されているものより日本の漢方の方が上である。
・漢方にも副作用はある甘草を多く取り過ぎると低カリウム血症になる(量を超えたら害がある)。
・マウスで効果があるからと言って直ぐ人間にも効果があるという訳ではない。
・西洋医学の先生も漢方を処方できるのは日本だけ。
・漢方は自分の症状緩和のひとつの方法。
実は私、漢方挫折者。
漢方が原因かどうか不明だけど、肝機能の数値に影響がでるタイプかも…なんです
でも漢方が合う人は体調や季節に応じて漢方を使い分けていて、ちょっと羨ましいです。