こんばんは音譜

ローズウッドです。
 
7月24日(日) 昭和大学江東豊洲病院で開催されたセミナーに行って来ました。
 
 
{4C7A6726-6143-4289-9659-D00F65BACCFF}

 
最強の方向音痴コンビ汗
 
hiro-chanと私。
 
今回も紙を回す回す
 
コンビニで尋ねて何とか辿り着きましたよ苦笑
 
ベル『個別化治療:乳がん告知後の検査と手術の選択』
 
明石定子医師(昭和大学病院・乳腺外科准教授)
 
・乳がんは増加。(40才後半がピーク)
※欧米では閉経後乳がん(60才代)が増えてきている。
 
・抗がん剤について同じ薬なら術前、術後の生存率は変わらない。術前抗がんでは化学療法の効果を直接確認でき、小さくなれば温存率が高くなる。
 
・術式の変遷について6割温存手術の時代があった。
 
・2013年インプラントの保険適用になってから昭和大学病院では半数が全摘&再建。
 
・温存手術のメリットは形が残る。生存率は乳房切除術と変わらない。
 
・温存手術のデメリットは術後に放射線が必要。
形良く残せるか?取り残す事なく切除できるか?(変形するなら全摘再建)
 
・乳房再建術にはインプラント法と自分の組織を使用する筋皮弁法がある。
皮下乳腺全摘術は保険適用で乳頭、乳輪を残せる。但し乳頭直下にがんがある場合などは不可能。
 
・遺伝性乳がんについて予防的切除が考えられる。
乳房内再発率が高い為、遺伝子検査をしてそうであれば全摘した方が良いかも知れない。
(昭和大学病院では遺伝性乳がんと判った大半の患者が全摘を選択)
 
これと言って目新しい話はありませんでしたが、明石先生のお話を聞くのは初めて。
 
外科医なのにとても優しい口調の先生。女性の心強い味方ですね。
 
ベル『腫瘍内科医の役割:共に悩みそして共に闘う』
 
勝俣範之医師(日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授)
 
腫瘍内科医(メディカルオンコロジスト)とは
・がんの総合内科医。
・抗がん剤の専門家。
・チーム医療のコーディネーター。
・患者に付かず離れずの立場で真っ暗闇の中、ブラインドランナーの伴走者の様なもの。
 
・日本の腫瘍内科医は極めて少ない。
※1,000人(5,000人必要)
 
・日本のがん診療の現状は欧米より30年遅れている。
※まだまだ外来中心のがん治療。
 
・がんの治療法には手術、放射線、抗がん剤、緩和がある。
 
・抗がん剤については副作用対策を最大限にして、患者の生活の質を保つ。
※無駄な入院治療をしない。
(抗がん剤の1回目は今も入院する所が多い。通院できるものは通院で。)
 
・抗がん剤の処方の加減が大事である。
 
・抗がん剤は効かない、体がボロボロになる、仕事ができなくなるという誤解がある。
 
・抗がん剤の目的は完治率を高める、手術後の再発を予防する、そしてがんとより良い共存を目指す。
 
・抗がん剤の投与量をむやみに減量(正規投与量の65%以下)すると効果が減る。
 
・再発の場合の抗がん剤はエンドレスと言われるが、時には休薬したり加減していく。
 
・大切にしたい事(例えば家族と普通の生活がしたい、旅行に行きたい、など)を医療者と話し合いましょう矢印①抗がん剤をしながらも自分の夢を叶えられる。
 
・焦らず、慌てず、諦めずびっくり
 
勝俣先生は人気あるんですねはぁと
 
抗がん剤を中心にその役割と向き合い方について淡々とクールにお話されていましたが、熱く語る場面もあって気さくで魅力的な先生。人気があるのも頷けました。
 
ベル『希望をもって、がんと向き合うHBMのすすめ』
 
高野利実医師(虎の門病院臨床腫瘍科部長)
 
先日、高野先生の著書『がんとともに、自分らしく生きる』についてブログに書いたので重複している部分があります。
 
・現代は「○○療法が良い」という本が氾濫している。
マスメディアは判り易い、感情を煽る、白黒ハッキリしている(善悪二元論)ものを取り上げる傾向にある矢印①情報は「あなたのため」に流されているわけではない。
 
・情報の根拠を読み取る事が大事である。(=情報の送り手の意図を見抜く)
※絶対100%、劇的、画期的、奇跡的という強い言葉を使っている情報は疑う。
 
・エビデンスに基づく医療とは信頼性の高い臨床研究(ランダム化試験)に基づいてるもの。
※標準治療の確立、国の承認を得るには「3つ星エビデンス」が必要。
 
・治らないがんと向き合うには誤ったイメージからの脱却を。
(治る=勝利、幸福。治らない=敗北、不幸。というイメージが強い)
 
・何の為に治療するのか?まずあるべきは治療目標。
治療は人生の全てはてな
(治療は病気の向き合い方の一部、病気は人生の一部)
 
・自分の価値観を医療者に積極的に伝える。
 
・緩和ケアとは「いつでもそこにある希望の医療」である。
抗がん剤を受けてる、受けてないは関係ない、早期から導入するというものでもない。
 
・HBMとは「人間の人間による人間のための医療」
みなさん1人1人が主体となる医療である。
 
高野先生の話を直接お聞きする機会に恵まれました。
 
本を読んだ後に感じた通りの誠実で温かく素朴な先生で、私も機会があれば一度お話してみたいな、と思いました。
 
ベル参加型パネルディスカッション
 
患者代表者のお話と先生への質疑応答。
 
ベル医師と患者参加のウィッグショー
 
患者さんがウィッグとメークで変身を体現。
 
昨年まで医療用ウィッグの定義がなかったのが、2015年4月から医療用ウィッグにJIS規格ができたそうですよ。
 
勝俣先生・高野先生がエスコートして場内一周。
 
明石先生も華麗に変身きらきら。して和やかな場となりました。
 
収穫は腫瘍内科の先生のお話を初めて聞く機会を得たという事かなスマイル
 
それと「乳がんタウンホールミーティング」とタイトルが付いている通り、通常は壇上で先生方が話されるのに対し、会場でサークルになって丸く椅子を置いて囲み、先生方もその場で話されるという良い意味でフランクな距離感のないセミナーでしたクローバー
 
それとユメちゃんが司会&池のうさぎさん(佐崎さん)が患者代表で出られるという事もあって「モヤモヤの会」の方がたーーくさん参加びっくりビックリでしたビックリ
 
帰りにhiro-chanとちょっと寄り道笑顔
 
 
{73787CBB-267C-4334-80F6-24B4E2FDA607}
 
 
いつもこの終了後のお喋り(の方がはてな)が楽しみな私ですてへ