1986 3月号 No.64
●八門遁甲布盤 符咒の秘法
【第1章】
~ 遁甲布盤とは ~
中国の古い書物には、不思議な術を操る、神仙や仙人達が登場します。
竹を龍に変えそれに乗り飛行したり、イメージで作り出した剣を飛ばし、
悪霊や自身に害を成す敵を攻撃したりする「剣仙」と呼ばれる仙人、陽
神という分身を一瞬のうちに、何百里といった離れた場所に飛ばしたり、と
いった話がたびたび書かれています
こういった中国の仙人が使う、仙術を遁甲布盤という、中国風の魔方陣を
使用して開発するといった方法を、十数年にわたる仙道の実践と、中国の秘
伝書を片っ端から研究した、高藤さん自身が考案し、作りだしました。
高藤さん自身で作り出した理由は、中国仙道自体が秘密主義で、魔術(中国
では符咒(ふじゅ))にもなると、それ以上に公開されないといった事情からです
中国符咒が頑なに公開されないのは、符咒を使用し、人を攻撃できるからで、
自分の手の内を明かしてしまうと、敵につけこまれてしまうからといった理由か
らだそうです。
そのため、師は弟子にすら簡単に、本当のことを教えないこともあるそうです。
最初の頃、遁甲布盤の実行は、うまくいかなかったそうですが、内的光である
スーパービジョンの開発や、オーラーを応用したトレーニングが進むにつれ、中
国魔術が本物になってきました。
こうした魔術に重要なのは、気のパワーと意識の集中に
あります
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~ 瞑想の世界で遁甲盤を作成 ~
中国魔術の遁甲盤を編成している最中、ある男性が邪霊に憑りつかれている
ので、高藤さんに何とかしてくれと、たのんできました。
その男性は、何と200体の邪霊に憑りつかれていたそうです
彼は埋蔵金を掘り当てるのを趣味としていて、因縁のある土地ばかりを掘りお
こしているため、その土地の霊を背負ってしまったとのことです。
体はボロボロ、自分が不幸に見まわれるだけではなく、家庭や関係者まで巻き
込んでしまっている状態。
最初、高藤さんは断ったそうです、というのも、霊的なモノに関わると、仙道修
行に相当差し支えるのと、200体ともなると除霊するこちらが参ってしまうため
です。
まず除霊を行うためのパワーをどうするか?
瞑想を行っている中で浮かび上がってきたのが、中国符咒で最も力の強い術
で、【遁甲符咒の法】なら対抗できそうだと思い、八方陣からなる図形をいくつ
かの層からなっている形をイメージしました。
このときは、細部まで作成は出来なかった、それから更に瞑想を続けていると、
だんだん細部が浮かんできた
あるていど、遁甲盤の雛型ができたので、人ひとりが座れるぐらい大きな遁甲
布を彼に作らせ、毎日、それに座り法要を行わせたところ、200体の除霊が出
来たそうです。
ただ、除霊はできたものの、家庭を失い、趣味の埋蔵金探しという夢も消えて
しまったとのことです。
邪霊に憑りつかれた、そもそもの原因まで消滅してしまいました
後味が悪かったため、しばらく遁甲盤は放っておいたそうです。
そんな、ある日、仙道の弟子のひとりが「この中で座っていると、ひとりでに気
が強くなります」
と言い出したので、高藤さんが自ら座ってみたところ、本当に自分の気が強く
なったので、試しに遁甲盤に、手の平をかざしてみたところ、遁甲盤から気が
吹き出していたそうです。
このことがあって、再び中国魔術に興味を持ったので、遁甲盤の使い方を、意
識して瞑想を行ったところ、次から次へと、使い方が分かってきた。
それだけではなく、易経・遁甲書・西洋魔術なども取り入れ体系化していった
と紹介されています。