●中国怪奇小説「西遊記」は仙道の奥義書だった | 第三の眼

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1987 2月号 No.75

何万年にわたる老子転生の謎まで解く

●中国怪奇小説「西遊記」は仙道の奥義書だった

 

 

中国小説 『西遊記』は、実は、仙道の奥義を説いた書だという。

 

この物語のスケールは壮大で、中国、シルクロード、天竺(インド)、チベット

といった国々のほか、神仙界、仏国土、タオの世界といった異次元空間まで

描かれている。

 

古代の中国の風俗と文化を盛り込んだ怪奇小説になる、この小説の中に、

挿入詩が、ところどころに挿入されていて、これは例外なく道教的な用語から

成り立っている。

 

昔、金天観(きんてんかん)という道教の寺院に、劉一明(りゅういちめい)と

いう、ひとりの道士が修行していた、20年間、彼の行は今一歩というところで

足踏みしていた、ある日、そんな劉一明(りゅういちめい)を師匠が呼び止め、

彼の悩みを見透かすように驚くべきことを告げた。

『西遊記』が、仙道の奥義を説いた小説だというのである、驚く彼を尻目に師匠

は、詩を吟じだした、劉一明は、その詩のなかに秘密が隠されていることを読み

取り、それから数日、師匠のところに通い、その口訣を暗記した。

そして、これを理解してから『西遊記』を読むと、今まで小説だと思っていた『西遊

記』が、おそるべき内容を記した仙道の奥義書であることが理解できたのである。

 

一例を示すと

 

●『西遊原旨』第7回、八卦炉中から大聖逃げ、五行山下、心猿定む。

九還七返、大丹の功、煉れば就わち純陽、再び変じて通ず。

命を了め、性を了むるを兼ねるを知らざれば、法身、ついに飛翔せず。

                     

八卦炉(丹田)から大聖(孫悟空のこと=陽気をさす)が、逃げたのを五行山(山

のような不動の信念)で、圧しとどめ(心猿とは、猿のように落ち着きがなく

動き回る意識のことをいう)
体の中を周流させ(九還七返)、練って陽気を強化していけといっているので

ある。ただし、命(気の強化)ばかりして性(意識を深くすること)をおろそかに

していると、法身(陽神)が、自分の肉体から抜けだせないよ、と注意している。

 

このように、仙道を行っている者には、そのいわんとしていることが、わかる

ような詩が、ところどころに、ちりばめられている。

 

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仙道の奥義がちりばめられている、この小説、作者も謎に包まれていて、不思議な

ことに作者がふたりいるという。

一般には、『西遊記』の作者は、呉承恩(ごしょうおん)だとされている、日本で訳さ

れている『西遊記』は、彼の作としている。

しかし、中国では、作者は丘長春(きゅうちゅうしゅん)だとされていた。

 

清代に刊行された西遊記の多くが、丘長春とされている、丘長春は、宋の時代に
創設された全真教という道教教団の教主で『長春真人西遊記』という本がある、
これは彼がジンギスカンに招かれて中国→シルクロード→パキスタン領を旅した
ときの記録本で、弟子の李志常(りしじょう)が記したものである。

 

もう一人の著者とされる呉承恩は、丘長春のように道教に関して知識はなかった
、彼が著者であることに疑問を抱いている人も多い、西遊記は仙道の素養をもっ

ているため、呉承恩(ごしょうおん)が書くことは不可能と思われる。

 

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