1988 12月 No.8
〈高藤仙人の痛快漫遊記④〉
●俺の仙人西遊記・世界へ旅立つ仙人流ぐうたら現地語マスター術付き
役所を辞めて、果てしない放浪の旅にでる。
まず目指したのはユーラシア大陸。
舟、列車、飛行機を乗り継ぎ、シベリア→モスクワ→ヘルシンキ→フィンランド。
フィンランドは嫌いな国ではなかったが、物価が高すぎるので十日ぐらいでス
ウェーデンに移動、持ち金が500ドルしかないのでスウェーデンでの目的は、
アルバイト。
なかなかアルバイトが見つからなかったが、何とか皿洗いの仕事にありつく。
数か月滞在したが、管理社会が日本よりひどい、静かでいいが、騒ぎたい若者
には厳しい。
混沌を求めて、西ドイツに移動したが混沌などなく、オーストラリアに入るが西欧の
管理社会に嫌気がさし、東欧に飛ぶ。
ハンガリー→ルーマニア、ユーゴスラビア→ギリシア→トルコ→イラン
何だかんだで大国インドへ、求めていた混沌があったと思いきや、すさまじすぎるインドの
混沌にノックアウトされ、熱病にかかり下痢が止まらず一週間も寝込んでしまう。
体がフラフラにも関わらず、こんな国にはいられないと、バンコクまで飛行機で移動する。
バンコクについて、二日で病気が治ってしまう、ここにきて、高藤さんが求めていた混沌は、
東南アジアだったのだと、はっきりと確信する。