【シアトル=米沢秀明】イチローが日米通算400盗塁を決めた。マリナーズは8日、デビルレイズと対戦、イチロー外野手は1番右翼で先発、4打数2安打 1四球で2試合連続のマルチ安打。3回にはリーグ首位となる11個目の盗塁を決め、日米通算400盗塁(日本で199、米国で201)をマークした。城島 健司捕手は7番で先発、7回の逆転劇の口火を切るなど4打数1安打。マリナーズは6-3で勝った。
ア・リーグ東西の最下位同士の3連戦の初戦。イチローは1回先頭でデビルレイズの先発左腕フォッサムが真ん中に投じた直球を難なく左前へ。3回の第2打 席ではカーブを打ち損なって一塁線上にボールが緩く転がる間に一塁を駆け抜け、投前内野安打とすると、次打者ロペスの3球目にすかさずスタート。軽々と リーグトップの11個目の盗塁を決めた。
さらにイチローの足は止まらない。ロペスの右前適時打で俊足を飛ばして生還。捕手のブロックをかわし、ホームベースを回り込みながら手でプレートをはき上げるスライディングで貴重な得点を挙げ、「足」で稼いで反撃の狼煙を上げた。
一方、城島は2点差を追う7回先頭の第3打席で鋭いスイングを見せた。真ん中に入ってくるカーブを見逃さず、左前にはじき返して逆転劇がスタート。イチ ローが四球を選ぶなどチャンスを広げ、この回3得点でマリナーズは一挙に試合をひっくり返した。イチローが右邪飛でタッチアップする好走塁もあった。
イチローと盗塁王を争うデビルレイズのクロフォード外野手と城島の対決も見ごたえ十分だった。1回にはイチローの11個に並ぶ二盗を決められたが、城島 は5回にリベンジ。素早く身を翻すようにキャッチャーボックスから立ち上がると、三盗を狙ったクロフォードを正確な送球で刺してみせた。この日もマリナー ズは先行を許す展開となったが、先発メッシュが前半を3点で乗り切って試合をつくり、細かい安打をつないで逆転に成功。クラブハウスで行われた試合前30 分に及ぶミーティングが実を結んだ。新抑えエースのプッツも好投した。
城島は「(先発した)メッシュは勝てるピッチャーだと思ってる。イチローさんも言っているが、自分のベストを追いかけないこと(が大事)。自分のいいときと戦うのではなく、相手と戦うという気持ちを持ちたい」と、逆転勝利の感想を語った。
この日、観客1万6102人と球場ワーストを記録した。イチローは「観客の数はこれで少ないと言われるなら、うれしいですね。ボクは本当に少ないところでやってましたから。結構多いと思います」と話していた。
■イチローの全打席
1回 左前安打
3回 投前内野安打
5回 左飛
7回 四球
8回 投直併殺
【公式戦通算】
打率.277
本塁打1 打点9
400盗塁とはとてもすごいと思う。野球の人気が再燃してきている今、この調子で両選手ともに頑張って欲しい。