子供用(幼稚園年長の娘用)の半幅帯を作りました。

どなたかの参考になるかもしれないので、ざっくりと作り方をご説明します。

(寸法は子供用ですが、基本的な手順は大人用も同じです)

 

 

 
半幅帯を作ることにした理由

 

幼稚園の年長の娘がこの春卒園を迎えるので、式に袴を着せることにしたのだけれど、丁度よい帯がないのです。

 

袴の場合、帯はほとんど見えないし、ましてや幼稚園の娘が締めるのだから、チラっと見える色味がそれなりに着物や袴にマッチしていれば、何でも良いと言えば良いのです。

伊達締めでも、風呂敷でも(大判のものを細長くたたんで小さい時は帯代わりに度々使ってきました)、手持ちの半幅帯でも。

 

但し、小学生でそれなりの体格になった子供なら、大人の半幅帯でも良いと思うのですが、まだ幼稚園の娘が大人用の半幅帯を締めるのはちょっとかわいそう。

帯幅があるし、生地にそれなりのシャリ感もあって窮屈だと思うのです。

 

娘が時々、浴衣や着物を着るときに締める帯は兵児帯が多かったんですが(兵児帯の絞りはストレッチ素材とも言えるので小さな子でも楽チン)、袴下帯に兵児帯はちょっとね…。

 

七五三とか卒園くらいの年頃の子供が袴を着る場合は、袴下帯として簡易のものも安価で市販されており、それを使うことも少なくないと思います。帯リボンのカタチがすでにできあがっていて、マジックテープで留めれば良いだけ。

そちらが良ければ、市販品を買うなり、それを参考に手作りするのも良いと思います。

 

 

 

我が家の場合は、ハレの日に限らず娘が時々着物や浴衣をきる機会があるので、普通に結べる半幅帯のほうがやっぱり使い勝手が良い…

そう思いを巡らせている時に、丁度良い生地があったことを思いだし、半幅帯を作ることにしました。

 

 

子供用半幅帯の作り方

 

子供用半幅帯のポイントは、大人の半幅帯よりも、帯幅が狭い、短い、柔らかいということです。

 

150㎝幅の生地で70㎝くらいのものが家にあったので、これを使って帯を作ることにしました。

 

今回は、両面この生地を使って、全長約300㎝の子供帯を作ることにしましたが、市販の半幅帯でもよく見られるように片面ずつ違う生地を使えば、この位の生地が2種類あれば十分な長さの大人用半幅帯も作れます。

その際は帯幅を大人サイズにして3本に切り分けてください。

 

 
格子の文様だから、印付けも何もせず、サクサク切ることができました。

(格子や縞じゃない限り、切る前に印付けは必要ですが、面倒な場合は要所要所だけ測って、アイロンで折り筋をつけ、その線に沿って切れば楽です)

 

 

洋服用の生地で帯を作る場合、注意すべき点がひとつあります。

それは、生地の継ぎ目が二巻目の胴前部分に来ないように気をつけることです。

 

上図のとおり4本に切り分けて、単純に150㎝の生地を二枚つないで帯を作ってしまうと、二巻目の胴前に生地の継ぎ目が来る可能性が大。

ですから実際には、こんな感じで切り分けて、ミシンで生地を縫い合わせていくことにしました。(汚い字ですみません)

 

 

 

手先+胴巻き+たれ先 の順で生地をつなぎ合わせたものを2枚用意して、それを中表に合わせマチ針で留めます。

返し口を残して(手先近くの胴巻き部分が一巻き目になって目立たないのでおすすめ)、あとはぐるりミシンで縫うだけです。

 

 

 

継ぎ目が来る位置の予測

 

継ぎ目が来る位置は、こんな風にざっくり計算して予測することができます。

輪の中心に人の体が入っているとして、帯を二巻きした時の長さと位置関係を表した図です。

 

娘の胴回りを測ったら58㎝だったので(意外とあってビックリ)、タオル補正なども考慮して60㎝で見積もっています。

帯結びや体格によって必要な手先の長さは若干異なりますが、ここでは50㎝として計算。

手先を50㎝とって巻始め、一巻き目が終わったところで背中心に来るのは帯の端から110㎝の位置。

二巻き目が終わったところで170㎝の位置、これ以降がたれ先として帯を形作るために使われる部分になります。

 

例えば、150㎝の生地を二枚そのまま継いで帯を作ると、二巻目の中心から右脇あたりに生地の継ぎ目が来てしまうだろうという予測がたてられるわけです。

ですから、継ぎ目を見えなくするために、ここでは手先分として生地を60㎝最初に足して帯を作ることにしたというわけです。

 

上図では、手先を50㎝と想定しているのに、生地は60㎝とっているのは、ギュ!っと結ぶ位置に生地のつなぎ目が来ると、生地が厚いので多少結びにくさがあるだろうと10㎝ずらした位置にしています。このあたりはお好みで加減してください。

ご自分サイズで位置予測をする場合は、いつも通りの補正を済ませた状態で胴回りをはかることをおすすめします。

 

 

グルリと縫って表に返し、アイロンをかけたら、ゴールは目前。

返し口をコの字ぐけ(コの字綴じとも言います)したらできあがりです。

 

 

グルリと縫って、表に返し、アイロンをかける。

これらの行程において、よりキレイに仕上げるための細かいコツはいくつもあるのですが、ここでは省略します。

 

※子供用半幅帯なので、あえて帯芯を入れていません。

大人用の半幅帯の場合は、縫い代に帯芯を縫い付けてから表に返します。

 

 

隠れる部分に配置したけれど、上手に生地を継げば、あんまり目立ちません。

 

 

 

 

半幅帯の完成

 

返し口をくけたらできあがり!!

この半幅帯を文庫に結んで、上から袴を着ます。

(記事の最後に写真貼っておきました)

 

 

子供用半幅帯

帯幅 13.5㎝

帯の長さ 293㎝

 

材料 木綿生地150㎝×64㎝、ミシン糸、手縫い糸、帯芯なし

 

長さ300㎝弱ありますので、大人の半幅帯を締めるようになるまでの間は、しばらく使えそうです。

 

 帯芯を入れていないので、兵児帯のように軽くて柔らかい。小さな子でも苦しくないと思います。

 

 

浴衣の上に半幅帯を結んでお祭りへ

 

 

卒園祝いの袴姿(半幅帯が見えるのはほんのわずかです・笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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