「予想外」だった尖閣上陸 海保「まさか突っ込んでくるとは…」
産経新聞 8月15日(水)20時8分配信
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尖閣諸島の魚釣島に向けて航行する香港の抗議船(手前)と併走する巡視船=15日午後(第11管区海上保安本部提供)(写真:産経新聞) |
再三の制止を振り切り強行突破。「やりたい放題だ」。沖縄県・尖閣諸島の魚釣島に15日、領海侵犯した抗議船に乗船した香港の活動家7人が上陸した。67回目の終戦の日に合わせたかのような行動に対し、なすすべもなく上陸を許してしまった。「国の基本的秩序を守れるのか」「国がしっかりしてくれないと」。専門家や関係者からも怒りや不満の声が交錯した。
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予想外の上陸だった。魚釣島の周囲には岩場が多数あり、直接接岸するのは難しい。この日の周辺海域は波が高く、近くまで接近しボートを出すのも厳しい。
このため、15日夕、領海近くまで迫った抗議船にも「阻止は可能」との見方をする政府関係者らもいた。だが、同日午後5時20分すぎ、日本の領海外への退去を求めていた第11管区海上保安本部から東京・霞が関の本庁に一報が入る。
「止められない」
直後の午後5時29分、船で岩場に突っ込んだ抗議船から活動家7人が島に下り立った。うち2人はすぐに船に戻ったが、5人は居座った。待ちかまえていた沖縄県警の警察官や海上保安官、入管職員ら約30人は一斉に活動家を囲んだ。「まさか突っ込んでくるとは…」。海保幹部は息をのんだ。
海保では、抗議船接近の一報を受け、午後1時20分、第11管区海上保安本部(那覇市)に警備本部を、本庁に同日午後2時21分に対策本部を設置。そして上陸の報。「上陸場所はどこか」「何人なのか」。職員らは現場との連絡確認に追われた。
一般市民から電話も相次いだ。「弱腰外交が招いた結果」「日本の国土を守ってほしい」。批判の中にも激励が入り交じっていたという。「全力で職務にあたります」。職員は一件一件に丁寧に対応し、理解を求めていた。
まさか、前回のように、簡単に返すようなまねはしないよね…?
そんなことしたら、もう日本は終わりだ…