アドバイス
アドバイスというのは相手のことを思ってするのでなかなか難しいです
最近ある番組でネタをやるので相方の塚ちゃんとネタあわせを事務所の稽古場でやっていました
その光景を見ていた後輩芸人から思ってもないことを言われました
「本当に鈴木さんはドランクドラゴンだったんですね」と言っていました
僕と塚ちゃんが二人でネタあわせをしていることを不思議に思ったそうです
塚ちゃんはテレビタレントでドラマやバラエティーが忙しいため稽古場にはなかなか来ません
一方僕はライブ潜在異色のネタを1人で毎日稽古場で考えていました
塚ちゃんがドランクドラゴンで僕は暇でただのピンのポンコツ芸人かニートだと思われていたらしいのです
その後輩たちは珍しく稽古場に塚ちゃんがいるので「塚地さんにネタのアドバイスを聞きたい」と僕に相談してきました
僕はその後輩といつも一緒にいてネタの相談なんてされないから塚ちゃんをうらやましく思いました
後輩は塚ちゃんからいろいろアドバイスをもらっていました
そも光景を見ていた僕もなんだかアドバイスをしたくなりました
僕は「なにかアドバイスできることがあったらしようか?」と自ら申し出ました
すると後輩は僕にこう言いました
「いや特に・・・ないですね~」
とても困った表情をうかべ小さな声でした
もちろんそのはずです
僕はネタの上では彼ら後輩芸人より完全に下回る才能の持ち主です
僕はそれでは先輩の威厳もクソもないのでさらに「いやいやあるでしょう?」
「俺にできることだったら何でもするから」!と強引に頼られたいアピールをしました
すると後輩たちはさらに困った様子を浮かべ言いました
「鈴木さんは車の掃除をした方が良いと思います」
僕は拍子抜けして「えっ?どういうこと」と聞きました
後輩は腹をくくった様子で言いました
「鈴木さんの車の車内は臭いです!」
彼らは何回か僕の車に乗ったことはありますが言わずにずーっと我慢していたのでしょう
アドバイスをしようとした僕が完全にアドバイスをしてもらいました
いやアドバイスというより注意です
しかも芸のことではなく私生活の注意です
人間としての普通の注意でした
僕は人にアドバイスするときはまずは車の掃除をしてからにしたいと思います