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    のらびとメールマガジン(第565号)

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野良人(のらびと)の生活におけるそこはかとない話題
を野菜や畑の情報と共にお届けするメールマガジンです。

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         今週の話題
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4月も終盤ですが思ったより気温が低く天候も悪い日が
多いようです。今年は2月の気温が高くて春が近いかと
思えば3月の気温がとても低くて一部の野菜にも今後良
くない影響が出てくると思われます。

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        今週の主な野菜
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 ・小松菜
 ・ナバナ
 ・サツマイモ
 ・里芋
 ・キャベツ
 ・人参
 ・カボチャ
 ・大根
 ・ほうれん草
 ・水菜
 ・玉レタス
 ・カブ
     
  など

※出荷する野菜はS、M、Lのセットによって異なります。

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        旬の野菜の紹介
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最初の春大根が採れましたがまだ形が良くないです。ビニ
ールトンネルに2月上旬に種まきしたものですがやっと太
ってきました。大根と人参は生長が遅いのですがこれから
徐々に採れてくる予定です。

サツマイモと里芋がそろそろ終わりに近いのですが春の野
菜がまだあまり無いので今後の出荷が心配でもあります。
冬越しのキャベツを入れましたがこれも質が良くないです。
春のキャベツが採れるのはもう少し先になりそうです。

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        のらびとコラム
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水を汲みに来る人々



天気のいい日に畑で仕事をしていて喉が渇いたので持参し
た入れ物で水を飲んでいたが中身が無くなってしまった。

そこで近くに有る地下水が出ていて自由に汲める場所に行
って水を補充しようとした。その場所は交通量の多い道の
横に有ってちょっとした名所のようになっていて、質の良
い地下水を通りがかかった人が良く汲んだりして利用して
いる。

地下水の場所に行くと先客らしい車が停まっている。この
地下水は休みの日などは結構水を汲みに来る人が居て並ん
で汲んでいる人も見かける場所だ。

先客らしい人は高齢の爺さんで一般大衆車のトランクに大
量のペットボトルが積んであり、既にかなりの数のペット
ボトルに水が詰め込まれて積まれていた。

その様子から既に水汲みは終わったのだろうと地下水を汲
みに行こうとすると、少し階段を下った場所に婆さんが居
て狭い場所にたくさんの空のペットボトルを並べて今まさ
に水を汲んでいるのが見えた。

この地下水はちょろちょろとしか出てないので1.5リッ
トルくらいのペットボトルをいっぱいにするには5分くら
いはかかると思われる。車の中にペットボトルが既に数十
本あり、地下水の場所にもペットボトルがたくさん置いて
あった。恐らく全部をいっぱいにするには数時間はかかる
はずで、この爺さんと婆さんは全てのペットボトルがいっ
ぱいになるまで連続して水を汲んでいるのだろう。

地下水の場所は狭くて複数の人が同時に水を汲める状態で
はなく、とにかく水がちょろちょろとしか出ないので誰か
が水を汲んていると近づく事さえできない。

私が水の入れ物を持って躊躇していると爺さんがその様子
を見て「水を汲むなら汲んでもらっても構わない」みたい
な事を言っている。多分水を汲んている婆さんのところに
行って自分の分を汲んでくれという事なのだろう。

爺さん婆さんは自分たちが一応は地下水を占拠しているの
を知っているようなので後から水汲みに来た人が居たらそ
の時は場所を譲ってるようだ。

そこで分かったのだが地下水で水を汲んでいる婆さんと車
の横で汲んだ水を車に順次積み込んでいる爺さんが役割分
担をしていて、爺さんは見張り役を兼ねていて他に水を汲
みに来た人が居たらその時は一時的に場所を譲っているよ
うなのだ。

車に積んであるペットボトルの数から考えると午前中いっ
ぱい位は完全に地下水を占有しているとしか思えないのだ
が、途中に来た人に一応一時的に場所を譲るという姿勢を
見せることによって自分たちがずっと地下水を占拠してい
る事に関しての正当性の主張しているようにも感じる。

もし仮に途中で地下水を汲みに来た人が大量の水を汲みに
来たら果たして場所を譲るのだろうかと気になるが、恐ら
く自分達はそののまま作業を続ける姿勢を崩さずに一時的
には場所を譲るのではないか。

爺さんが私に対して途中で水を汲んでくれていいような事
を言った際に、ペットボトルを水場にたくさん並べている
婆さんのところに行って自分の分を汲むのが面倒ですぐに
その場を離れてしまった。

恐らくその爺さんと婆さんは全てのペットボトルの水をい
っぱいに満たし終えるまで延々と地下水の場所を占有し続
ける事をやめないだろうし、そもそも地元の人はこんな場
所では水を汲まないのでこの連中は恐らくよその土地から
来た人で定期的に同じ事を何度も繰り返してるだろう。

そして自分たちが長時間水を汲んでいる合間に来た人には
その時だけ場所を譲るという事を繰り返していて、そこに
何の疑問にも思っていないのかもしれない。

自家用車を一般の道に停めておいてもし邪魔だったら声を
かけてくれたらすぐにどかします、みたいな事をいつもや
っている輩を見たことが有るがこれも同じ意識だろうか。

傍から見たら迷惑でしかないのに本人としては全くその意
識は無く、むしろ自分は適切な対処をしているのでいった
い何が悪いのかとさえ見えるくらいに潔い言動だ。

自分達としては何の悪気も無い行動だけにたちが悪い。

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         あとがき
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普段の農作業を少しでも楽にするためにある農機具を買っ
たのだが、この道具によって仕事が楽になることは分かっ
ているが費用対効果としてどうなのかがまだ分からない。

仕事を楽にするために道具はいくらあってもいいのだが、
頼り過ぎてもだめだし、その費用も馬鹿にならない。

その辺の塩梅を探りながら徐々にやっていくしかない。

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発行日:2024年4月24日