切り干し大根は毎年欠かさずに作っているのですが、作りはじめは年明けからにしています。それは切り干し大根は気温が低くて乾燥した日が続かないとうまくできないからです。

12月中だと雨が多かったり、そもそも気温が下がらなかったりと切り干し大根を作るのにはまだ早いのです。これは干し柿を作る場合と似ています。干し柿も秋の早いうちに作ってしまうとカビてしまったりよく乾燥しなかったりすることが多いです。

切り干し大根が春はいつまで作れるかというと3月に入るとだんだんと難しくなってきます。まだ3月上旬の寒い間は良いのですが、中旬以降になると暖かい日も出てくるのでカビてしまう事も有ります。以前にせっかく作ったものが生乾きの時に気温が上がってみんなカビてダメになってしまった事が有りました。最大がんばって3月いっぱいまでが限界だと思います。

切り干し大根の作り方はあまり難しいものではなく、大根を短冊状に切って天日で干すだけです。切り方は色々有るようで専用の道具を使ってトコロテンのように大根を切って作る方法も有りますが、私の場合はちまちまと包丁で手で切って作っています。

道具を使って大根を切るととても細長く切る事が出来るので乾燥も早くて細い切り干し大根を大量に作れるのですが、包丁で手を使って切ると面倒なのであまり細かく切れずに1つ1つの切り身が大きくなってしまいます。切り身が大きいと乾燥しにくいという欠点が有るのですが、食べる時には大きめの方が歯ごたえが有って美味しいと思います。

細かい切り干し大根もそれなりに美味しいのですが、1つ1つが小さいので大根というよりなんとかく海藻のヒジキみたいな食感にも感じます。その点、手で切った大きめの切り干し大根は味がしっかり染みていて食べ応えが有って好きです。

切り干し大根は寒風の下の天日で干すのですが、いくら天気が良くても乾燥するまで1週間くらいはかかります。その間に雨が降ったり露に当たったりすると乾かないし、風が吹いて土や埃だらけになるといけないのでビニールハウスの中に干す場所を作って干しています。ハウスの中は暖かいし埃にもなりにくいので比較的きれいな切り干し大根ができます。

切り干し大根は気温が低い今頃の時期に作りやすいのですが、雨が降って気温や湿度が上がったりすると乾燥しにくいので出来るまでに時間がかかって質も落ちてしまいます。

本当に気温が低くて天気が良くて乾燥しているとほぼ3日くらいで乾いて白くきれいな切り干し大根になります。そして乾くのに時間がかかるとやや黄色っぽくなってしまいますが、味に関してはあまり変わらないような気がします。

乾燥した切り干し大根をそのまま食べると甘くて美味しいです。何かおつまみのさきイカのように食べられます。

切り干し大根のように野菜を干して作る保存食は結構色々と有るようですが、茨城県は干し芋が有名でも有ります。

干し芋を作るのは普通の品種ではなく干し芋専用の品種が有るのですが、最近はベニハルカなどの干し芋も有るようです。干し芋用の品種のタマユタカもそうですがネットリ系のサツマイモは干し芋に適しているようです。

以前に自分で干し芋を作ったことも有るのですが結構手間がかかって面倒でやめました。干し芋とは違いますが蒸かしたサツマイモをそのまま天日で干しても結構おいしくなります。水分が飛んで甘くなるようでこれはお勧めです。