エンジン始動致します!
オイルとフィルター交換のオーダーを頂きましたが
交換前と交換後で確認したい事があったので
そのまま暖気致します!
久しぶりのキャブ車排気ガスの臭いが工場内に充満致します
昔はいつもこうだったんですけどね(笑)
同調は写真の通りですが、
全然普通にアイドリング致します!
同調取ってOK!的な情報などありますが、
本当の意味を理解している人は少な目ですね!
エンジンのコンディションやキャブレターのコンディションが
良くないと同調取る意味が無いかも知れませんね、
であればまだ、バタフライの隙間やスロットルバルブの高さを合わせる事で
同調となりますね!
暖機後排気ガスを測定致します!
この車両の排ガス規制はCO4.5% HC2000ppm以下と言うのが
車検を通る基準となります!
ご覧の通り数値だけを見ると全く問題無さそうに見えますが
車検を通す事が問題無いだけであり
HC939てのが非常に気になります!
二次エアを使って数値を下げているという
原始的なシステムなので、
マニュアルのキャブパイロット調整も
この様に二次エアに行くパイプを潰してキャンセルし
キャンセルしてからCO3%HC1000ppm以下に合わせます!
パイプが固くなっていて潰す事に抵抗があったので
キャップで塞ぎます!
二次エアキャンセル後実際排気されてる数値は
CO一酸化炭素がちょっと上がりHCが1000を越えます!
ここからオイル交換をして行きます!
量多めで結構汚れております!
油冷は量の管理がちょっと難しい!?所があるので
入れ過ぎなだけだと思いますが
交換して、またガスを測定したいと思います!
ガスケットは純正新品に変え規定トルクで締め付けます!
エアクリーナBOX内部の御掃除をし汚れが酷かったので
BOXドレンを抜いてみましたが、案の定パイプから
油混じりの水がバシャっと出てきました!
エアクリーナーも汚れ易くなるので
たまには抜いて見ましょう!
プラグも御客様がご指定した物に交換いたしました!
見た目は大分お疲れです(^^;)
そして暖気してまたまた測定致します!
そんなに大きく変化する事がなかったので、
お疲れ気味のプラグやオイルから来る異常は
殆んど無しでした!
と言う事は、仕上がりのハードルが上がるという事です
次は一本一本単独でガスを測定し
パイロット調整して行きます!
ノーマルエキパイであればこの様にアタッチメントを付けて
比較的安定した数値を確認できますが、
ヨシムラフルエキゾーストが装着されているので、
サイレンサーを外し直接パイプから測定致します!
爆音です
入れ方で数値が変わるのでこちらは経験が必要となります!
集合部で測定すると更にHC未燃焼ガスの数値が上がります!
なのでプラグも長時間アイドリングさせていると燻る傾向になります
COはパイロットスクリューを開いて燃料を濃い方向にもって行くと
マニュアルの3%に近づきHCは下がります!
この様にHC未燃焼ガスが格段に下がります!
パイロットスクリューは開くのでアクセルの付きも良くなります
4気筒ともこの位に合わせます!
これが同じくらいのパイロットスクリューの開度で合わない場合
スクリュー本体(これは少数)油面、通路のトラブル他多数考えられます!
なので実油面は非常に大事となって来ます!(消去法としても)
調子がかなり良くなってきているので
写真で分かる程水分が飛び散ってます
始動前にもある程度同調調整しておきましたが
ここからが本番の調整です!
なので、一回めの調整はスタートラインに立っただけです!(笑)
ここからまたガスを測り調整を繰り返し
更に調子を詰めていきます
最後にサイレンサーを取り付け
二次エアを解除して測定致します!
結果!
CO 0.99%
HC何と!140mmpまで下げる事が出来ました!
非常に環境にも優しいキャブ車となりました
次の日完全に冷え切った状態での始動確認もしてみましたが
完璧です
チョークでの回転数も1000rpm程上がりましたし
正に絶好調!
入庫当時の調子もそれほど悪く無かったのですが
違いを確実に感じられました
昨日は天気も良く
御客様に試乗確認して頂きたかったので
納車に行って来ました!
一番車両に慣れ親しんだ御客様が
乗って確認し満足して頂く事で完成となります!
結果は良くなったとの事で、整備完了です
三万キロオーバーのバンディットが
新車以上に調子が良く感じられます
消去法で考えるとエンジンのコンディションもバルブ周りも
今の所悪く無いということですね!
もし次に調子を崩す時は電気系の気がします!
では完成です!