健康状態(Health)=栄養(Nutrients)/カロリー(Calories) | 鈴木内科クリニック院長ブログ

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~食事で健康になれるはず~

ファーマンの栄養密度という概念は次のような公式で表現されます。
H=N/C

健康状態(Health)=栄養(Nutrients)/カロリー(Calories)

 

すなわち健康状態は摂取したカロリーあたりの栄養の割合で予想されるというものです。すべてのカロリーは炭水化物、脂質、そしてタンパク質の3つの要素から成り立っています。ここでの栄養とはこのカロリーを構成する要素以外のファクターを意味し、ビタミン、ミネラル、食物繊維、そしてファイトケミカルを含みます。これらのカロリー以外の栄養が健康にとって決定的に重要なものになります。

 この栄養密度の高い食べ物を摂取することが体重を持続的に減らすためのカギとなります。すべての食べ物はこの公式を使って評価することができます。どんな食べ物が栄養密度が高いのかを学んでいくことが、生涯にわたって体重コントロールでき、健康でいられる道につながっていきます。

反対の高カロリーで栄養がない食品はしばしばエンプティカロリー(空のカロリー)またはジャンクフードと呼ばれます。空というのは栄養や繊維がないという意味です。

栄養密度の高い食べ物をたくさん食べることこそが、最適な健康と体重をコントロールするための秘訣になるのです。栄養密度の高い食べ物をたくさん食べれば食べるほど、栄養密度の低い食べ物への食欲は減少し、徐々にそれらに対する中毒性が失われていきます。

 単純なカロリー制限によるダイエットはうまくいかないことは、だれもが知っていますが理由は知らないことが多いようです。多くの人にとって、食べすぎが体重増加の原因ではなく、何を食べたかが問題だったのです。むしろ、正しい食べ物をたくさん食べることこそが成功へのカギになります。

体重を過度に増加させている原因は、食べすぎではなく、脂肪や過度に精製された炭水化物、またはほとんど栄養のない食べ物などから、カロリーの大部分を摂取しているからです。

不健康な食事を改めることは難しい、なぜならそれを食べる喜びを抑えきれないからと多くの人は思っています。ところがそうでもないようです。時間はかかりますが、健康的な食事は結果としてより楽しさを増すとファーマンは指摘しています。

高栄養で低カロリーの食事が寿命を延長させ、病気の予防につながる。
寿命の延長につながるのは、適切な栄養を摂取している限りより少なく食べることにあるようです。

高カロリーな食品を制限し、かつ適切な栄養は維持することを安全に行うために必要なことは、栄養のない食べ物を避けることという結論になります。実際これは何を食べるかということにおいて、決定的に重要です。

カロリーをお金に例えてみると理解しやすいかもしれません。カロリーをとることはお金を払うようなものです。価値のないものにお金を払っていれば、その付けは必ず回ってきます。できる限り少ないカロリーで体に必要な栄養素を摂取することが大事です。そのときカロリーを構成するタンパク質、脂質、炭水化物は、最低必要量は満たされているようになっています。栄養素の多く含む植物性の食品は実はカロリーあたりではタンパク質の割合が高いものが多く、しっかり食べることでタンパク質も充分必要量は賄えます。

カロリーを支払わず、栄養素だけ例えばサプリなどで摂取すればよいのではないかと思われる人も当然いると思いますが、これには様々な問題があるようです。