空が降りてきています。

たっぷりと水分を抱えているのでしょう。

細かな雪は消えない雪。

明日は積もりそうです。



室生犀星さんの抒情小曲集、

その冒頭に、

題名のない詩があります。





 雪のしたより燃ゆるもの

 風に乗り来て

 いつしらずひかりゆく

 春秋ふかめ燃ゆるもの



羽生結弦選手の演技に力をもらって、

その動画一つをお守りに、

頑張った日々がありました。


その日々を乗り越え、

今度は応援する思いを綴りだして、

二つめの五輪が過ぎました。


三つめの五輪を前に、

ああ

覚悟を決めなくてはなぁ

思っています。


どんな覚悟?

負の感情を抱かない覚悟。



残すところ数週間となった五輪という場が
たとえようもなく怖く思えるときがあります。


自分のこの目が、
巨大なそそり立つ壁に無数に散りばめられた無機質な目の一つとなって、
勝利を要求する怪物となっている。

怖いと思うときは
そんな感覚があります。


祈る
180度の回転




無数の灯りが点ります。
無数の灯火が揺れて瞬きます。
それは一つ一つが温かな祈りです。

心が伝わるものなら、
どうか
人を超えていこうとするイカロスに届きますように。

雪のしたより燃ゆるもの
それは
いつしらずひかりゆく。
春秋ふかめ、
いつのときも消えることなく燃えゆるものです。




人のエネルギーは思いでございましょう。
ただ
その思いのままにと願う幾千幾萬幾億の思いが、
優しきケープとなってその身を包み、
その心を守る。
そう信じて、
最後まで見つめていこう。
そう思います。

誠実でありたい。
そう願います。



画像はお借りしました。
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