物語を開き、

書くことはできるな、

と心に障壁はないことを確かめて、

くふーんと毛づくろいをしています。

 

びっくりしたのは丸々二カ月近く書いていないことです。

思いつくままに短編を書いてみようかな、

などと思いました。

 

 

⭐ターナー「嵐の中のオランダ船」


現在、

リアルは怒涛の中ながら航路を見失うことなく進んでおります。

時間はともかく心をコントロールできているなら、

何ということもございません。

 

 

さて、

書かぬ間の世の中に、

(リアルと切り離せぬ問題です)

正直な一小市民の思いも書いておきます。

  



 

五輪開催か中止かは、

仕事を大きく動かします。

これは同じ船に乗り合わせたすべての方々に言えますから、

この日本の津々浦々に運命共同体はあることと存じます。

 




 

実験によれば

己を囲む煙に気付いても、

同じ場にある人々が動かなければ

一人逃げ出す人は出ないものだと聞きます。

すべての事例ではないでしょうが、

真実でもございましょう。



 

煙が床を這う中、

座っているように指示された場にじいっと動かぬ群れ。

日本という国はそういう状況なのかもしれません。

 

 

少なくとも、

今の日本が五輪開催に踏み切ったとして、

人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証と感じることは難しい。

ワクチン接種が7月までに国民の半数を超えて終了することも難しければ、

今の感染状況に大きな変化を呼ぶことも難しい。

そう多くが感じていても事態は粛々と進みます。

 

 

開催はされるのかもしれません。

 




 

それは

もう国民の手を離れている流れですから、

開催されるなら

アスリートの皆様が

その全力を尽くせますようにと祈るばかりです。

 


 

もう一つ手を離れているものがございます。

店主、

くどく繰り返してきましたが、

生活は緊急事態宣言下も今も変わりません。。

そして感染者数の増加は淡々と進みます。

 

 

せっせと消毒を繰り返しますこと、

どちらの業種でもやっておいででしょう。

さらに何かをと望まれるなら、

自助を命じられ時短営業を継続している飲食業のお店に通う方々を自警団にでもなって止めろというお話でしょうか。

 

 

そんな選択はあり得ません。

自助が基本であるなら、

お店を開いているところにはお客様がなくては立ち行かない。

 

 

外出が多いと責める報道をする同じ局が

時短営業の中、

こんなに頑張っている店舗がありますよと熱く紹介もしています。

一方、

故郷の長野では、

首都圏からの来訪者に会ったなら職場への出入りは一定期間(二週間)できないという職場がございます。

姉の職場、義兄の職場、友人の職場、甥の職場は、

そうなっているというだけで、

すべてではないかもしれません。

 

 

とりあえず、

今のリアルを誠意をもって生きております。

おりますが、

煙が足下を這っていても、

それを考えることはしておりません。

アンガーマネジメントの基本は、

自分の手の及ばぬことに心を揺らさぬことでございます。

 




 

同時に、

肚の底から思っております。

自分の手の及ぶことはすると。

五輪につきましても感染対策につきましても

小市民が動けますのは

選挙のときのみ。

 

 

そこまでは

自身に可能な限りの感染対策をしつつ、

己のやるべきことに邁進するだけです。

能天気に展覧会を惜しみ、

好みの舞台がテレビで観られるなら嬉々として拝見し、

そろそろと趣味の世界に再び触手を伸ばし、

自分の視線を穏やかなものに向けて過ごす。

 



 

昨夜は美しいものを見ること叶いました。

指田フミヤさんが歌う「花は咲く」にのって滑る羽生選手です。

指田さんの声が滑る羽生選手と溶け合ってリンクをメッセージで満たしました。

声と滑り、

このお二人の構築するそれは格別のものがございます。

どうか

この嵐が収まるのを待つしかないかの今を変えていく、

一人一人の胸に灯る明かりとなりますように。

 

 

画像はお借りしました。

ありがとうございます。