嬰児、

最近ではほぼ使われなくなりましたが、

短歌や俳句ではお馴染みの言葉でございます。




 

 

三歳ぐらいまでの子ども。赤児。幼児。大宝令では三歳以下の男・女児を緑と称すると規定してあり、奈良時代の戸籍には男児を緑児と記している。

(1)松の若葉にたとえた語(和訓栞・大言海)

  草木の新緑に比して、寿ぐ語(俗語考)

(2)小児の髪が深い黒で、緑色を帯びているようであるところから(箋往和名抄)

(3)ミドはミデの転。デはイデの意。草木のもえ出る意から(名語記)

 

    小学館日本國語大辞典に活躍してもらいました。

     ほら言語専攻だったもので、

     就職一年目の給料はたいて買ったんです。

 

 

 

もう初夏?初夏??

を囁かれるこの頃でございますから

季節外れをお許しください。



嬰児

まさに命溢れる幼子を「みどりご」と呼ぶ由来は、

どの資料を見ても

新緑のもえ出るイメージとされています。





 

 

子どもの誕生。

そこに初々しい初芽を感じますこと、

よく分かります。

 

 


 



 

二カ月の赤ちゃんを抱かせてもらいました。

ほのかな乳臭さも愛しい小さな体、

あうーんと口がすぼまる欠伸、

赤ちゃんは幸せを連れてきます。

 

嬰児、

咲き初める桜の次にやってくる新緑を思いました。

 

 

毎日新聞 





同性婚が認められないのは「法の下の平等」を定めた14条に反する。

 

「結婚」という社会的に安定をもたらす関係を

性別にこだわらずに認めることが、

心を損なわず、

それぞれが共存し、

自由に人生を築いていくために欠くことができぬ要件と認められる判決が出ました。

 

 

誰もが

法の下に平等である。

多数派のために法はあるのではない。

 

 

「家族」、

特に子どもを巡る家族の概念を変えていく時代が始まったな、

と思いました。

後戻りすることなく意見を交わすことが求められます。

 

 

 

生まれ来る子どもたち、

その新芽に

どの芽もすくすく育てよと言える社会

 

同時に

新しい命を守り育てる小社会「家族」のあり方を真剣に討論できる社会

 




 

夫婦別姓でもアカンと柳眉を逆立てる女性も

おられてよいと思います。

それが自由というものです。(立場を考えて他への圧迫とならない発信ができれば)

その思う「家族」が誰かを枷にはめていないかと

投げかけられる言葉に真摯に応えるなら

討論の中で「家族」という一語にこめられる様々が明らかになるでしょう。

 

 

その上で、

新しい概念ができていくことを望みます。

子どもらを迎える揺りかごは、

決して一つではないはずです。

 

 



一心に何かを見つめる幼児の瞳に

心を寄せて見守る大人が

そこにいる場は、

それだけで揺りかごとなるでしょう。

 

 

 家と家が結びつき、

 血統を継ぐ子どもが生まれ、

 やがて親を介護する。

 

その形そのものを見直し、

子を産むことを結婚の役割とせず、

すべての小社会が寄り合って「揺りかご」を支える。

そんな世界を求めていく流れができてほしいものです。

 

 

夏の句ですが

ここは中村草田男さんの句をお借りしましょう。




 

万緑の中や吾子の歯生え初むる

 

 

画像はお借りしました。

ありがとうございます。

 



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