「あ、ありがとう あり………。」
ガツッという衝撃音が感謝の言葉を遮った。
蹴り上げるのも一瞬、
ふわりと着地するのも一瞬。
蠢きながら身を起こしかけていた肉塊が
路上に仰向けに転がり痙攣していた。
「そ、そこまでしなくても………。」
「潰しただけだ。
 誰か呼ばれても面倒だからな。」
少年が男を振り返った。
ち、中学生なのか!?
路地からの灯りにその顔は浮かぶ。
秀麗といってよい顔だった。
が、
赤みを帯びた唇の膨らみは10代前半のそれだった。


画像はお借りしました。
ありがとうございます。




人気ブログランキング