この小説は純粋な創作です。
実在の人物、団体に関係はありません。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170225/16/suzuki3737/75/ac/j/o0960066413876802396.jpg?caw=800)
屋根裏の梁は落ち着いた茶に静まり
熱い吐息に揺れる体を
見下ろしている。
絡み合う肢体に
汗が滴る。
見開かれた眸はうるみ
揺らされ
揺れて
少年は背を震わせる。
反される体に上がる呻きは
欲情に濡れそぼち
甘い。
花の香に甘く
恋人の喘ぎに甘く
軋る寝台に切なく屋根裏は息づく。
一刻ほどの優しい時間。
満たされて微笑むための優しい情事。
一つにあることは確かめられ
名残惜しげに身を分かち
なお四肢を絡め合い
二人は寄り添う。
小鳥の声に
うららかな春の昼時が
屋根裏に入り込む。
優しい時間は
次の優しい時間へと移り行く。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170225/21/suzuki3737/cb/ca/j/o0960070213877042179.jpg?caw=800)
男の胸に散らばる髪が
交わされた情に乱されて艶な風情を残す。
優しくその髪をかきやり
男は囁く。
「昼にしよう。
食べたら勉強だぞ。」
ふうっ
と見開く眸が
斜めに男を見上げてみせる。
「海斗はお仕事するの?」
その瞳に細い腕が続き
華奢な指が
男の頬を優しくとらえる。
「ああ」
頬をなぞらせながら、
男は応える。
「いやだって言ったら?」
眸をきらっと光らせ
唇に笑みを浮かべながら少年は返す。
「尻を叩いてやらせるだけだ。」
頬に遊んでいた手をつかみ
くるりとその体を下に巻き込んで
男は
まともに上から覗き込む。
きゃっ
と
上がる悲鳴に
笑い声が続く。
「お仕置きって言うかと思ったのに」
笑いおさめた少年は
男の目をまともに見詰めながら
お返しをした。
不意を疲れて揺れる男の視線に
少年は
再び笑い転げる。
「そんな楽しいこと、
昼間からやっていられない。」
目を逸らしながら早口に応え
男は少年を引っ張り起こした。
着せる服、
食べさせる時間、
やらせる宿題、
自分の執務、
夕食の支度の手順、
少年にできそうな調理、
…………………。
男の頭は
めまぐるしく回転していた。
イラストはwithニャンコさんに
描いていただきました。
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fimage.with2.net%2Fimg%2Fbanner%2Fm02%2Fbr_banner_message.gif)
人気ブログランキングへ
実在の人物、団体に関係はありません。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170225/16/suzuki3737/75/ac/j/o0960066413876802396.jpg?caw=800)
屋根裏の梁は落ち着いた茶に静まり
熱い吐息に揺れる体を
見下ろしている。
絡み合う肢体に
汗が滴る。
見開かれた眸はうるみ
揺らされ
揺れて
少年は背を震わせる。
反される体に上がる呻きは
欲情に濡れそぼち
甘い。
花の香に甘く
恋人の喘ぎに甘く
軋る寝台に切なく屋根裏は息づく。
一刻ほどの優しい時間。
満たされて微笑むための優しい情事。
一つにあることは確かめられ
名残惜しげに身を分かち
なお四肢を絡め合い
二人は寄り添う。
小鳥の声に
うららかな春の昼時が
屋根裏に入り込む。
優しい時間は
次の優しい時間へと移り行く。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170225/21/suzuki3737/cb/ca/j/o0960070213877042179.jpg?caw=800)
男の胸に散らばる髪が
交わされた情に乱されて艶な風情を残す。
優しくその髪をかきやり
男は囁く。
「昼にしよう。
食べたら勉強だぞ。」
ふうっ
と見開く眸が
斜めに男を見上げてみせる。
「海斗はお仕事するの?」
その瞳に細い腕が続き
華奢な指が
男の頬を優しくとらえる。
「ああ」
頬をなぞらせながら、
男は応える。
「いやだって言ったら?」
眸をきらっと光らせ
唇に笑みを浮かべながら少年は返す。
「尻を叩いてやらせるだけだ。」
頬に遊んでいた手をつかみ
くるりとその体を下に巻き込んで
男は
まともに上から覗き込む。
きゃっ
と
上がる悲鳴に
笑い声が続く。
「お仕置きって言うかと思ったのに」
笑いおさめた少年は
男の目をまともに見詰めながら
お返しをした。
不意を疲れて揺れる男の視線に
少年は
再び笑い転げる。
「そんな楽しいこと、
昼間からやっていられない。」
目を逸らしながら早口に応え
男は少年を引っ張り起こした。
着せる服、
食べさせる時間、
やらせる宿題、
自分の執務、
夕食の支度の手順、
少年にできそうな調理、
…………………。
男の頭は
めまぐるしく回転していた。
イラストはwithニャンコさんに
描いていただきました。
![](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fimage.with2.net%2Fimg%2Fbanner%2Fm02%2Fbr_banner_message.gif)
人気ブログランキングへ