第45話『西郷、立つ』
観ていただきありがとうございました!
いかがでしたでしょうか。
今回は、やはり辛い回となってしまいました。
あの電信の【シサツ】は、「刺殺」か「視察」か。
これは今も歴史のミステリーとして語られている有名な話かと思います。
ただの視察であったのに拷問で嘘の自供を強いられたのか、本当に刺殺だったのか、それともどちらとも取れるように送った政府の罠か。
「西郷どん」としての答えは皆で表現したつもりですが、同時にあの瞬間を生きてみて気が付きました。
それは「どちらでも一緒だ」ということ。
すでに反乱の火蓋を切ってしまった若者たち。
吉之助に残された選択肢は、「彼らを見殺しにするか否か」しかありませんでした。
そして吉之助は、「兵を連れて東京まで行軍する」という道に一縷の望みを賭けることになります。
これは、かつて斉彬公と共に画策したこと、また久光公が実際にやったことでもありましたから、薩摩のお家芸と言っても良いかもしれません。
しかし時代考証の先生が、興味深いことをおっしゃっていました。
「当時の西郷が本気で政府と戦うつもりなら、船で東京に乗り付け、そこから陸軍大将の権限で政府軍に命令を下せばクーデターは簡単に成功したはず。そして歴戦の猛者であり、政府軍を作った張本人の西郷がそれを考えなかったはずがない」と。
では、なぜ吉之助はあえて陸路で、戦になるリスクを冒してまで巨大なデモ行進をする道を選んだのでしょうか。
そんな疑問も考えながら観ていただくと、これからのクライマックスをさらに楽しんでいただけるかもしれません。
とにもかくにも、
140年前の雪の降る日、吉之助たちは薩摩を発ちました。
来週のタイトルは『西南戦争』
いよいよです。
是非、観てください。