僕のベッドのマットレスは、学生時代に量販店で買ったマットレスだ。

特に愛着があるというわけでもないが、気づくと長年使っていた。


安物なので、これでもかというくらい、いや、むしろ嫌がらせかというくらい中のスプリングが硬い。

布団かなにかを敷かないと、背中にスプリングが当たって痛い。

ほぼ、じかに当たってる感触だ。

でも、

何も敷かない。

布のカバーだけをかけて、そこに寝ている。


きっと僕は、スプリングを感じたいんだ。

モノの構造をしっかり感じておきたいんだ。

訓練所の硬いベッドで眠る兵士のようなストイックさに自分を追い込んでいたいのだな。


なんてことも特になく、

きっと面倒くさいだけだ。

「さてと、ちょっくら布団でも買いにいくか」

という気分に8年間ならなかっただけだ。

寝られれば、一応の役目は果たしてくれているわけだから。

多少痛くても気にならない。


「やっぱり痛いマットじゃ疲れが取れないなぁ」

なんて感じるほどナイーブな体でもないし、

「やっぱりふかふかのベッドで寝ると朝すっきりだなー」

なんて感じることもない。まぁ、どっちかといえばふかふかの方が気持ちいいかな、くらいだ。


ところが、である。


最近どうも首の調子が悪い。

放っておくと背中も痛くなってきた。

少しマシになるのは、ロケなんかでホテルに泊まった翌日。

やはり、原因はどうやら俺のマットレスらしい。

ついに、蓄積されていた8年間の疲労がリミットを超えたのだ。

俺の体が「じかスプリング」に音をあげたのだ。


ということで、これは何か上に敷かなければいけないと思い立った僕は、「布団」よりも高機能そうな響きのある「低反発マット」を買おうと決心した。

かといって、あいかわらず「ちょっくら低反発マットでも買いにいくか」という気分にならない僕は、ネットで購入してみた。


送料込みで3900円、

さすがネット社会…

激安である。


そしてそのマットが、今日届いたのだ。

早速開封し、

マットレスの上に起き、

寝転んでみた。



お…



こ、これは…


フワッフワやないかーーい!


ふわっふわ!


いいね!全然違うね!じかスプリングとは!

低いもんね、反発が!

低反発だもんね!

反発がひくいね!


しばらくこれで寝てみて、首の経過を見てみたいと思います。


鈴木、


低反発買ったってよ。




P.S. 高反発マットってのもあるらしいですね。