暗かった当時の気持ちや考え、
そして実際に悩んでいた困りごと等をかなり赤裸々に書きました。少しでも、誰かの、何かの参考になれたらいいなと思っています。


あらすじ
悪役レスラーRXの壮絶過去 17才の成長物語
1章 病弱な少年は、レスラーの強さに憧れる
2章 事件が起きて居場所を失い、独りで苦悩
3章 ストレスで絶望感に襲われ、精神病院へ
4章 退院後、うよ曲折を経て希望を見つける



前回はこちら↓


RX 〜悩める若者への処方箋〜
第4章 ライムライト 4話 破片






退廃的。暗い部屋に漂う、よどんだ陰気。


慢性的。うつ状態が長く、心模様は雨空。


感傷的。悲しさに覆われ、止めどない涙。



片目が割れたメガネからこぼれ落ち、にじむ


小さな文字で埋めつくされたページ。



"何もかも嫌で、面倒で、バカバカしい


 だけど全てが、どうでもよくはない



 あの時、死んでおけばと後悔に苦しむ


 死にたいじゃなく、


 死ななければ・・・


 という強迫観念



 考えすぎ、思いこみだと、


 わかっていても、何をしていても、


 自殺の二文字に取り付かれている



 僕の使命は、ここから消えること


 生きていても迷惑をかけ続けるだけ


 死から逃げている自分が許せない



 破滅へまっしぐら


 カレンダーを見ても明日さえ見通せず


 僕はどうなるのか、また暴れ狂うのか"



読み終えると、一息つき、


書き留めてきたノートをゴミ箱へ葬った。





父の言葉がきっかけで、僕の心境は変化。


かつて大好きだったプロレスへ、


 徐々に興味を取り戻していく。



故障したテレビで試合を見る。


再燃。空っぽの心に蓄えられるエネルギー。



机の引き出しに眠っている、


遠い昔にダンボールで手作りした、


 壊れかけのチャンピオンベルト。



色あせた、セピア調の原風景。


 熱烈なプロレス少年の原体験。


追憶。呼び覚まされる、たくさんの思い出。



破れた夢の欠けらを、


 一つずつ拾い集め、つなぎ合わせる。



懐かしみ、感慨に浸っていると宣伝が流れた。


どうやら今週、


大規模なプロレスの大会が行われるようだ。



現状打破の一手。


自分を変えたければ、行動を起こせ。


 そんなお告げに導かれ、思い立つ。



絶対、観に行くべきだ。


 僕は急いで買い求めたチケットに、


大きな期待を託し、長旅へ出発した。





久々の外出。にぎやかな街の明かり。


誰にも見られたくなくて、


 帽子を深く被り、うつむき歩く僕。



すれ違う人々が向けてくる奇異の目を避けて


路地に隠れる、存在しちゃいけない邪魔者。



「周りを見ろ、空気を読め、普通にしろ」


散々聞かされたセリフが、僕を神経質にさせ


今では誰ひとり信じられない。自分すらも。



人目を気にしすぎ、ねじ曲がり、ひねくれて


タチが悪い、自意識過剰になってしまった。



辺りの会話は全て、自分事に変換される。


笑い声。みんな僕を笑う。


 グチ話。みんな僕を嫌う。



周囲への引け目は、生きることへの負い目。



心の中で謝り続けた。


すみません、すみません。


 こんな自分が生きていて。



雑踏に追われ、申し訳なさに囲まれながらも


どうにかターミナルに辿り着く。



バス停のベンチ。時刻表の前で、


 大事そうにリュックを抱える。


そして、やって来た一台に乗りこんだ。



(つづく)




♪イメージソング

吉井和哉「マイ・フーリッシュ・ハート」

大好きなバンド イエローモンキーのソロ曲。

お気に入りの「みらいのうた」と悩みに悩んだ末、こちらのバラードをチョイス💙




本文でも書きましたが、

僕は外出するとき帽子が不可欠です🧢

帽子なしで外に出る勇気がありません。

自分は生きてちゃいけないと思ってしまう。

それが今現在も尾を引いている症状です…


自分という存在に自信が持てず、恥ずかしさ、惨めな気持ちがいつまでも拭えない。

僕が生きてる姿を見られたくないから、今日も帽子で顔を隠し、下を向いて歩いてます。




次回は 4章 5話 劇的

9/17(日)に投稿予定です🧢




https://twitter.com/suzuki_ramone

↑X(ツイッター)では情報発信してます!🕊️


↓インスタではイラスト投稿してます!🎨

https://instagram.com/suzuki_ramone



ご通読ありがとうございました😊

来週も、お待ちしております!🙌