歩く。

自分の速度で歩く。


向こうから別の人がやって来た。
だんだんと側を歩くようになった。
そして隣り合わせになった。
「こんにちは」と挨拶を交わす。
少しだけ意気投合。
しばらく同じ歩幅で歩く。
しばらくリズムを合わせる。
しばらく速度をあわせる。
でも元々オレはもう少し早歩き。
隣の人と歩く速度が違う。
じゃあ、また…と言って再び別々に歩く。

結局、また一人で歩く。

調子がイイからと走り出す。

疲れたら、またゆっくり歩く。

時には立ち止まる。

でも前に進む。

しばらく歩くと向こうに誰かいるようだ。
駆け足で近寄ってみる。
随分と高圧的な態度で歩いている。
少し近寄ってみる。
勇気を持って話しかけてみたらギロリと睨まれた。
なんとなく一緒に歩きたく無くその場を離れる。

また歩く。

歩く。

歩く。。

再び歩く人を見付けた。
今度は向こうもこちらに気が付いたようだ。
近寄ってみる。
すると向こうも近寄って来る。
「やあ!」と軽く声を掛けると向こうも同じように「やあ!」と手を挙げる。
歩きながら色んな話をする。
自分の歩く速度は無理が無い。
向こうの歩く速度もちょうど良いみたい。
同じ時間だけ歩き、同じ時間だけ休む。
まるでもう一人の自分のようだ。
心地良い歩きだ。
フッと足元を見ると靴ひもがほどけていた。
しゃがんで靴ひもを結び直す。
「これで~ヨシッ!」
立ち上がり顔を上げると、そこにはもう誰もいない。
後ろを振り返っても、右を見ても左を見ても、どこにも見当たらない。

「ふーっ…」と息を吐き出す。

でも歩き出す。


今度はキラキラと光りながら歩く人を見付ける。
そのまばゆい光に目を奪われた。
もっと見ていたいと光る人と同じ速度で歩く。
向こうが少し速度を上げる。
こっちも少し速度を上げる。
でも向こうの人にしてみたら、ゆっくり歩いているだけだった。
こっちにしたら心臓がハチキレそうなほど無理をしている。
一緒に歩く事は出来なくなった。

再び一人で歩くことになった。

歩き続けた。。。

もうどのくらい歩いたのだろう。

歩く速度は若い時、そこそこの時、年老いて来た時、
全てにおいて違う。
今は…このぐらいの速度。

色んな事を考えながら歩く。

自分の興味を持つ物の速度に自分を合わせても、
それは自分の速度では無い。
自分の速度に誰かが合わせて歩いても、
今度のそれはその人の速度では無い。

ふ~っ…





再び歩き出す。

気が付くと側に誰かがいる。
話を聞くと普通に歩いたり走ったり休んだりしていたダケらしい。
偶然何かが同じだったようだ。
別に一緒に歩くつもりは無い。
向こうも合わせて歩くつもりは無いようだ。
ただ何となく…
何となく…
同じ感じだったようだ…

まっすぐ歩く。
ただひたすらに、まっすぐ歩く。

今度は二人で歩く。
自分の速度で…でも二人で歩く。
別に歩幅を合わせている訳でもないし、
歩調を合わせている訳でもない。
自分の速度だ。

今までと同じだ。

違うのは…一人では無いという事。

また歩き出す。。。


























なんとなく頭の中に閃いた言葉をつなげたらこんな文章になった。意味はナイ(笑)…と、一見無責任にみえるが本当は意外にシャイなあんちくしょうな、

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