「花束を君に」

宇多田ヒカルさん

とても好きな歌のひとつです


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普段からメイクしない君が薄化粧した朝

始まりと終わりの狭間で忘れぬ約束をした

今日は贈ろう涙色の花束を君に

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母親が亡くなったことを

こうやって表現するんだ、と

とても驚き感動しました


「君」

という言い方は

少し距離があるように感じますが

私にはとてもしっくりくる言葉です


私の母は

小さい時から

ある意味、子供と距離を置く人でした


呼び捨てで呼ばれたことなんてないし

「家族に気を遣え」と習い育ちました


「私は親、友達ママになんてならないわ」

そう言い切っていた人です


だから私にとっての母は

いつも厳しく

いつも雲の上の人でした


今はすっかり歳をとり

「老いては子に従えよ」と言うほど

すっかり変わりましたが


立場が逆転しても

母は母で

友達ではありません


おばあちゃん、ではなく

央子さん、です


そんな母が

いよいよ施設に入ることになりました


父が長くお世話になっていた病院のすぐ近く

提携している病院も同じと聞いて

ご縁とタイミングを感じています


先日、美容院に付き添って

髪を切っている母を見ながら


これからは

母の洗濯もしなくてよくなるし

食事の心配や日用品の買い足しや

こういう付き添いもいらなくなるんだわ

そんなことを考えました


今度は私が

第二の親離れ


まだ日がありますが

大切な時間にしたいと思います