本日は、八王子にいってまいりました。大学生および二十代の皆さんが憲法について改めて勉強したいというグループがあり、そうした皆さんのお招きを受けて、憲法についてお話をしてきました。
 まず私からは、日本国憲法の下地になっている、フランス・アメリカから始まった近代憲法がどのように出来上がったのか?フランス市民革命、アメリカ独立革命が、なぜ、自由、平等、博愛を求めたのか?についてお話をしました。
 市民革命の前の時代においては、信仰の自由も、職業選択の自由も、居住や移動の自由もありませんでしたが、市民・国民がそうした様々な自由を獲得していったこと、さらに、身分制が当たり前であった社会を、人間は平等だという社会に変えていった市民革命の歴史をご説明し、その基本原理を憲法という形で位置づけていったというお話をさせていただきました。
 そして、仏・米・英で生まれた近代憲法が、第一次、第二次の世界大戦を通じて、世界にどのように伝わっていったのか?日本も、第二次大戦に敗れた後、近代憲法の基本原則である国民主権や基本的人権の尊重を受けいれ、さらに、平和主義という概念を追加させ、憲法の世界的な流れを進化発展させたということもお話しました。日本国憲法を世界遺産にしようといわれている方々は、まさに、日本国憲法が平和主義を正面から盛り込んだ世界初の憲法であるところに注目して、人類の歴史的遺産として位置づけていこうと主張されているもご説明いたしました。
 参加者の皆さんからは、今の憲法がなぜこのようなものになっているのか?今日のような歴史的な経緯に基づいて説明してもらったのは初めてだったのでよくわかったという反響もいただきましたが、歴史を踏まえた憲法・政治学習の機会を、我々が、もっともっとしっかりと、若い人たちに提供していかねばとの思いを新たにした次第です。
本日は、憲法をしっかり勉強していこう、国づくりのことをしっかり考えていこうと、自ら自発的に憲法や歴史や政治のことを真剣に学んでいる若者とのご縁をいただき、そうした真摯な若者に触れ、大変に感銘いたしました。これからも可能な限り、こうした若者の学びを応援・支援させていただこうと思います。ぜひ、お声をおかけください。