漢方メディカル・シンポジウム2007「21世紀の医学・医療と漢方医学 ~漢方医学と西洋医学の融合による新しい展開~」に参加いたしました。約1000名を超える、全国のほぼすべての大学医学部で漢方医学にかかわっている教授・教員の皆様が結集いたしました。
 私の議員になった6年前と今とで、かなり状況が変わったことの一つが漢方医学の盛り上がりです。6年前は、漢方医学教育を行っている大学医学部はわずかでしたが、今では、医学コア・カリキュラムに盛り込まれ、ほとんどの大学で漢方教育は行われるようにはなりました。
 私と東洋医学との出会いは、15年ごろ前、中国の中医学の専門家が、日本で西洋医学の博士号を修得するお手伝いをしたことがきっかけで、中医学の大家の皆様とのご縁が増え、東洋医学と西洋医学の融合は私のライフワークとなりました。
 議員当選後も、民主党内で代替医療促進の会を結成し、さらに、超党派で統合医療推進議員連盟を立ち上げました。
本日のシンポジウムでは、第一部で、私が大変お世話になっております日本医学会会長であり自治医科大学学長であられる高久史麿先生が司会をされ、「漢方医学と西洋医学の融合 最新エビデンスに基づく新しい展開」と題して行われました。漢方薬が有効であることが西洋科学的にもエビデンス(証拠)に基づいて実証されはじめており、外科、呼吸器内科、老年科、消化器内科などの分野において、具体的な漢方薬を列挙して、その臨床応用の有効性についての報告がなされました。第二部では、「漢方医学教育の新たな視点~学部教育と卒後臨床研修との連携化~」と題して議論が行われました。日本医学教育学会の熱心な取り組みや、熊本大学・九州大学での実践、癌研究会有明病院でおの卒後研修における漢方教育の発表がありました。漢方医学教育が行われるようになりましたが、各大学で教えている内容があまりにもばらばらで、全カリキュラムの6割程度は統一化したほうよいとか、漢方医学を教える教員の養成が喫緊の課題だといった問題提起などがありました。
 医師国家試験に漢方医学を出題せよと政府に迫った議員は私一人ですが、いまだに、漢方医学教育の充実・普及に真剣に取り組んでいる国会議員は多くはいませんので、私に課せられた任務は引き続き重いなあと痛感しながら、卒後臨床研修への漢方医学導入についても確かに考えていかねばと認識いたしました。この分野は、全国的な組織の整備など課題山積ですが、漢方医学の隆盛は国民の皆さんにとって絶対に必要なことですから、漢方医学関係者のみなさんとご相談しながら、着々と進めてまいりたいと思います。しっかり、汗をかかせていただきます。