8月26日から29日まで、第8回世界宗教者平和会議(WCRP)世界大会が、京都の国立京都国際会館で始まりました。私は、開会式、全体会議、研究部会(平和構築)に参加させていただきました。世界100カ国をこえる国々から2500名を超える方々が集まり「あらゆる暴力をのりこえ、共に、すべてのいのちを守るために」をテーマに大会がスタートしました。開会式は、仏教、神道、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教、イスラム教の子供たちが、壇上にあがって、ともに信仰する宗教は違えども、平和への道に向かって協力することを誓い、そして、その後、庭野日廣WCRP日本委員会理事長、ハタミ前イラン大統領らがご臨席のもと、天台宗第255代座主の渡辺恵進げい下がご挨拶にたたれ、大会議長のヨルダンのハッサン王子、ベンドレイWCRP事務総長、小泉総理らが、挨拶に立たれました。全体会議では、マハトマ・ガンジーの孫娘で南アフリカでアパルトヘイトと闘ったエラ・ガンジー元国家議員、ユニセフのアン・べネマン事務総長も参加されましたが、国連、イラン、ドイツ、ウガンダ、ボスニア、南アフリカ、ニカラグア、リベリアなどでの、様々な暴力の実態と、それをのりこえるために実践されている活動の報告がなされましたが、感動のコメントの連続でした。そして、わたくしも参加して、平和構築の研究部会も行われました。薬師寺の安田管長げい下が議長を務められましたが、このセッションでも、アフリカ、アジア、アメリカ、ヨーロッパからの参加者の熱のこもった発言が相次ぎました。夜のレセプションも参加しましたが、本当に、終日、熱い議論が交わされていました。この世界宗教者平和会議は、1970年に京都の地から、庭野日敬師のなみなみならぬご熱意とご努力によってスタートし、ベルギー、アメリカ、ケニヤ、オーストラリア、イタリア、ヨルダンと世界中で焼く5年ごとに開催され、このたび、第8回で、最初の開催地京都にもどってきたものです。まさに、2001年9月11日の同時多発テロ以来、宗教協力の必要性を人類全体が痛感していますが、そのことを今から50年も前から、その必要性を訴え続け、そして、70年から、まさに、世界中の宗教者のネットワークを作り続けてきたことの素晴らしさは表現の言葉もありませんが、今回の大会に実際に参加してみて、そのヒューマン・ネットワークが、実際に、世界の各地での平和構築に役立っていることを痛感いたしました。改めて、これまで、この活動に尽力されてこられた先人たちに心から感謝の気持ちでいっぱいになりました。心から大会の成功をお祈りいたしますとともに、この大会を通じて、さらに、世界中の宗教者たちの絆が強まり、具体的な平和創造につながっていくことを強く祈念いたします。