どうも院長の山本です。
「私、柔道整復師なんです。」
こう言われてどう言った資格なのかピンとくる人のが少ないのではないでしょうか?
柔道整復師は立派な国家資格なんです!
この資格の特徴は接骨院(整骨院)を開業できることです。
接骨院とは国に保険(健康保険・自賠責保険・労災保険)を取り扱って治療を行うことが認められている施設です。
整体院ではありません!
整体は主に民間の資格です。
ただし柔道整復師や理学療法士の国家資格を持っていても整体院を開く人もいます。
ではなぜ国家資格を持ちつつも、その資格を使わずに整体師としてやっている人がいるのでしょう?
今回は保険治療と保険外治療のメリット・デメリットのお話です。
※私の考えが含まれますので全てがこの通りという訳ではありません。
保険治療の特徴
ここで言う保険とは健康保険のことだと思ってください。
一般に保険というと病院や歯医者で使えるイメージだと思います。
では保険で診れる範疇とは具体的にどこまでなのでしょう?
それは簡単に言うとケガをした箇所の治療、病気と認められる者への治療が挙げられます。
これはケガをしている部位や病気に対して直接治療を行うことから対症療法と言われます。
あくまで症状に対してのみ治療を行うことが認められます。
なので、もしレントゲンなどの画像所見や数値的な異常がなければ問題なしとされてしまいます。
「でも体が痛い」
こんな経験ってすごく多いと思います。
ではなぜ痛むのか?
原因として考えられるものはたくさんあります。
例えば腰痛の原因として姿勢不良、柔軟性の低下、筋力低下、精神的ストレス、同一姿勢でいることが多い、繰り返しの動作が多い、なんらかの原因で寝返りがうてない...etc
挙げだしたらキリがありません。
しかし、保険治療はその痛みの出ている箇所に対してのみの治療になるので「湿布、注射、痛みどめ、手術」が適応されることになります。
なぜなら姿勢が悪かろうが、柔軟性がなかろうが痛まない人は痛まないからです。
つまり直接の原因とは考えられないからです。
病院の先生が「姿勢が悪いから痛んでる」なんてことは絶対に言いませんよね。
保険の範疇を超えてしまうからです。
接骨院でも基本は同じです。
健康保険の治療であればその箇所に対しての治療がメインとなります。
なので捻挫や打撲などの治療に関しては直接治療しなければいけないので保険で治療するべきです。
健康保険を使うことのメリット
ここからは接骨院ではという前提の下お読みください。
健康保険を使うことのメリットは何と言っても自己負担を減らせることでしょう。
つまり通院頻度を高めやすいことがメリットとなります。
ケガをした体を痛めたすぐはいわゆる急性期と言われ、自己修復機能が一番働きやすい期間になります。
その期間中に治療を行うことで改善のスピードが格段に上がります。
痛みを早期に取ることを目的とするので週に2〜3回の頻度で通い、早期に終わっていくことができます。
しかしデメリットを挙げておくと、上記に挙げた原因が放ったらかしになっていることがほとんどなので、生活を改めない限りまた痛めることの可能性がかなり高いと言えます。
つまり痛めて、また通院を繰り返すことになりやすいです。
もちろん当接骨院でも保険の治療は行いますし、生活の指導も行います。
それでも保険内での施術では限られた内容に限界を感じてしまいます。
保険外治療の特徴
保険外とは言葉のごとく保険を使わない(使えない)ということです。
使えないと言うと悪いことのように聞こえるのであえて使いませんが、使わない方が受けられるメリットが大きいと言えます。
なぜなら予防できることやより性能・性質の高い治療を受けられるからです。
接骨院の範囲で言えば健康予防になります。
つまり姿勢の改善や骨盤調整などがそれに当たります。
これらは痛みにくい体作りをしていくことがメインになります。
例えば予防接種や健康診断のようにやらなくてもいいけどやっといた方が良いものに分類されます。
理学療法士や柔道整復師が整体師として開業されるのには保険で診られる範疇に限界を感じているからでしょう。
もっと良い治療・もっと良い施術を行いたい気持ちで開業されているのでしょうね。
保険治療と保険外治療の選び方
痛めた箇所にもよりますが、主に腰痛で考えていきます。
基本的には慢性か急性かで判断していただけたらいいと思います。
長年痛めているような箇所はすでに回復力が破綻しています。
一時的に痛みを取ることだけを目的としてしまうと、すぐにまた痛めることは目に見えています。
保険外の治療にてそもそも痛まない体づくりを目指すべきです。
反対に以前は全く痛みなんかなかったけど、あるきっかけで痛みが出てしまったという人は一時的に負担が回復力を上回ってしまったと言えます。
こういった人は一時的な負担に耐えられなかっただけなので保険治療で現状の回復だけでも十分でしょう。
しかし、特に原因らしい原因がなく痛んでしまった場合は厄介です。
生活の全てが痛みの原因として考えられてしまうからです。
姿勢が悪い、または維持できていない。
関節の動きが悪いため日常生活動作に無駄が多い。
等が考えられます。
このような人も保険外の診療で原因として考えられる部分の改善が必要です。
まとめ
結局は本人がどこまでを目指したいかにもよると思います。
- 現状で痛みだけでも取れたらいいやと思うのか。
- そもそも痛まないような体の状態を目指すのかです。
上記の1.の場合、痛みが取れてもまた痛む可能性が高いです。
痛めて通院、痛めて通院の繰り返しになるでしょう。
もちろん一旦痛みが取れて一生痛まない人もいるでしょうが。
その人の生活が変わらなければまた痛めることになるでしょう。
2.の場合、一回あたりの費用は多少高くなるかもしれませんが、しっかりと期間を取って体づくりをすれば、将来的に痛める可能性が低くなります。
予防ですね!
当接骨院では保険内の治療、保険外の治療の違いをしっかりと説明した上でどちらの治療も全力を持って当たらせていただきます。