前回から
だいぶ間があいてしまいました😅


↓『すずちゃんののうみそ』が絵本になるまで①


今回は、
絵本『すずちゃんののうみそ』(岩崎書店)の
ブックデザインのお話です。



紙芝居『すずちゃんののうみそ』

のときの誌面デザインは…



【絵の面】

 色鉛筆画を描いてくださった

 アトリエBonamiの三木葉苗さんが
 レイアウトデザイン


【裏面】
 私がレイアウトデザイン
 
(出版社で長年ブックデザインをしていたので)


【題字(タイトル文字)】

 三木葉苗さんの妹さんで、

 すずと同じように

 重度知的障害を伴う自閉症のある

 三木咲良さん


【パッケージ・活版印刷】

 アトリエBonamiの杉山聡さん
 (葉苗さんの旦那さま)

で作りました。




商業出版の絵本では、


岩崎書店さんから依頼して、

ブックデザイナーの椎名麻美さんに

装丁(カバー・表紙)デザイン、

誌面デザインをしていただきました。



椎名さんは、

アトリエBonamiで

すずちゃんの紙芝居を見て、


岩崎書店の編集さんに

読んでみて、と送ってくださった

縁結びの神様なのです❣️



ブックデザインは、

単に絵と文を配置するだけでなく、


内容やページをめくる読者の

気持ちや視線を想像しながら、


絵と文の効果的な間の取り方、

(余白が読みやすさと伝わりやすさを生む💙)


背景の色(背景の有無が絶妙💖)、


用紙の質感(自然な風合いとマットな艶✨)、


見返しの色(鮮やかで優しい黄色💛)、


高さのある帯、

(黄緑の背景の中のすずの表情❣️)


そして、

白い背景に、

華奢ながら強くてあたたかい印象を

与えてくれる三木咲良さんの題字‼️💖


などなど、

本のあらゆる部分をデザイン、

プロデュースするお仕事です。



題字を書いてくれた咲良さんは、

すずと同じように

重度知的障害を伴う自閉症がありますが

見たままに、とても印象深い文字を書くのです。

SAKURAフォントと呼んでいます💖


私も葉苗さんも、

絵本でもぜひ咲良さんの題字を

使ってほしいと思っていたのですが、

椎名さんも同じ思いだったそうです。



どれをとっても

思い描いていた以上のすてきな

仕上がりに、制作期間中は

とても幸せで、


できあがりを見たい思いと、

楽しい制作が終わってしまう寂しさ

入り混じっていました☺️✨



私は教育系出版社に勤めていたので、

企画・編集として、ライターとして、

宣伝担当として、

ブックデザイン担当として…と

いろいろな立場で

本づくりに携わってきましたが、


会社の商品、販促物なので、

営業、宣伝、編集、

上司や会社のトップや、

さまざまな立場の人の意見を

まとめながら作って行くので、


ストレスなくスムーズに、

というわけにはなかなか行かず、


その中でbetterなものを

作ってきたつもりですが、


こんなにストレスなく、

思う通りに自分が伝えたいことを

表現できたのははじめてでした。



この制作中の楽しさや

それぞれの思い、

温度感も、


読んでくださるみなさまに

伝わったらうれしいなあ、

きっと伝わっているのではないかなあ

と思います😊



↓見本納品された絵本を見るすず(小2)


長々と読んでいただき、

ありがとうございました❣️