元々昆布だしも鰹だしも日本のものだと思っていたんだけど、この研究をしているのがアメリカの研究グループというのも、ふしぎなもんです。
http://mainichi.jp/life/food/news/20081226dde041040005000c.html
昆布だしに含まれるうまみ成分のグルタミン酸とかつおだしに含まれるイノシン酸を合わせると、うまみが増す「相乗効果」が起きる仕組みを、米国の研究グループが分子レベルで解明した。「米科学アカデミー紀要」に掲載された。
人の舌の細胞表面には、味を感じる「味覚受容体」と呼ばれるたんぱく質があり、これまで、うまみ、苦み、甘みを感じる受容体が見つかっている。
研究グループは、グルタミン酸とイノシン酸が「T1R1」という受容体に作用すると推測。この受容体は二枚貝のような葉を閉じて虫を捕らえる食虫植物の「ハエトリグサ」に形が似ており、受容体のどの部分に結合するかを、人やラットで調べた。グルタミン酸は「ハエトリグサ」が開く際のちょうつがいの部分に、イノシン酸は先端の開閉部にそれぞれ結合することを突き止めた。イノシン酸が結合すると、閉じた構造になり、グルタミン酸が安定して中にとどまるため、うまみを増強させると結論づけた。
左が開いたところで、右が閉じたところ。
赤っぽい部分にグルタミン酸が入り、右のように閉じた状態になって、閉じたふたの部分にイノシン酸がくっつき、中からグルタミン酸を逃がさない構造となる。
だから、中のグルタミン酸の味を逃がさずに、イノシン酸の味も感じられるということのようです。
こんな出汁を取る際も、軟水を使うと出汁の出がいいんですよね。
最後に少し、水のことも書いておきましょうか。