先日、日本国内で病院などが地下水を使って医療に使う水を作っているという話が出ていた。
確かに、井戸水を水道水基準まで上げて使う事が、注目されてきている。
水道水を使わないというコスト削減の他に、地震などにより、水道事業などの公共インフラがダウンしても、水が使用できるという、メリットを考え進めているようです。
神戸の震災が教訓になっているようです。
確かに医療機関で水が止まったら問題ですね。
東京、大阪、名古屋などの工業地帯を抱えた都市近郊では、経費削減のため、井戸水を多くの工場が使い、その結果地盤沈下が進みました。
その結果、地下水の使用制限として、市など管轄事務所に井戸水の取水量を報告し、取水量の削減のための指導が始まりました。
テレビでは、取水制限が効果を現し始めて地盤沈下が収まり、また地下水の取水が可能になったと言っていましたが、愛知県では、目立ってないからわからないだけで、未だ地盤沈下が起こっており、新たに名古屋市内及び、北部尾張地区の多くは新たに大きな深井戸を彫ることは禁止されています。
地番沈下が起きているところだけでなく、その北側(たとえば一宮市や小牧市)も、沈降場所に水を供給する地域(地下水脈の川上側)となることが理由です。
これは、日本だけの問題ではなく、アメリカでも起こってます。
アメリカは、世界有数の穀物の生産地域ですが、井戸水をくみ上げて灌漑して農業を行っております。
昔は小麦が中心だったのが、今では利益率のいいトウモロコシが中心となってます。単位面積当たりの収入がトウモロコシの方がいいからだそうです。
これは、家畜飼料として使われる量が多いからだと思っています。
しかし、灌漑に用いる水の量が2~3倍ちがうため、地下水の枯渇が始まっています。
日本は水が多く、「湯水のようにつかう」という言葉にもあるように、いくらでもある物という感覚でいます。
しかし、食料を輸入している以上、間接的ではありますが、水を輸入しているのと同じです。
みなさんの使っている小麦粉1kgを作るのに、2tの水が使われます。牛肉1kgを作るのに30tの水が使われます。
今、私たちに何ができるか。改めて考え直すことも必要かなと思います。