こんにちは!

手前味噌にどっぷりハマっています、すずと申します。



味噌作りをきっかけに「」というものの存在に徐々に慣れていって…

今ではもはや欠かせない存在となりました。



というのも、塩麹をはじめとする麹系の調味料はもちろんのこと、

麹甘酒を家族で習慣的に取り入れるようになったわけですよ。




↑白玉入りのミルクぜんざい風甘酒。

発酵あんことさつまいも甘酒がトッピング。

ノンシュガーでむっちゃんこ美味しかったです♡

(何これこわい。甘すぎ。)




調味料は一度作ってしまえば、長持ちするんですけど、

甘酒はそうはいきません。ごくごく飲みますからねー。



減りが早いのなんの。




そんなわけで、牛乳を買い足すように麹を買い足す日々なんですが(さすがに過言)。








今日は、その麹について、



生麹 vs  乾燥麹




のお話。





そもそも麹というのは。

味噌やら醤油やらを作る際に必須の「発酵」の過程に欠かせないもの。



詳細は割愛しますが(よく分かってへんしな)、

麹のもととなる種菌を米やら豆やらに繁殖させて。

それによってできあがったものを「麹」と呼び、味噌作りなどに使います。

(菌の生命活動の結果、麹の中でたくさんの種類の酵素が生成され、その酵素によって食材の分解や発酵が進むという仕組みのようです。)



麹菌をお米に繁殖させれば米麹。

麦に繁殖させれば麦麹。

豆に繁殖させれば豆麹。



つまり、菌を何に繁殖させたかで上記三つの種類の麹に分かれるわけですが。



…別の分け方として、乾燥麹と生麹というものがあります。

(他にも種菌の種類によって麹の呼び方が変わることとあります。)





乾燥麹は文字通り、生麹を乾燥させて水分を抜いたもの。



分解の力は生麹の方が強いんだそうですが、


乾燥麹の良い点は、

✳︎常温で保存できること

✳︎それゆえ、お取り寄せにクール便代はかからないこと

✳︎長持ちすること





……つまり取り扱いがしやすい、といえるかもしれません。

買いだめにもむいてますよね。





生麹は水分を含むため、放置しておくと自身の水分を使って徐々に発酵を始めてしまいます。



それを防ぐために冷蔵庫に入れなくてはいけないし、

水分があるために他の菌が繁殖しやすかったり、

冷蔵庫の中でも発酵が進んでしまうことがあったりするので…


どちらにせよ早めに使わなければならない。



期限内に使えない場合は冷凍保存が良いらしいですよ!

(ただ、麹や酵素の力が衰えても死ぬわけではないらしく、

期限内に全然使えなかった冷蔵保存のものも時間をかければ発酵できました。ワタシ調べ。)




そんな取り扱い注意の生麹なのですが、

私は幸いにも近くに古くからの麹屋さんがあって、

しかも予約不要でいつでも100gからわけてもらえるので、

特に乾燥麹に興味はありませんでした。



(100gはもちろん、いきなり2kgとか5kgとかでも大丈夫で。

たくさん作っているのでしょうけど、余った分はどうなさっているのかしら???)



しかもね、安いの。100g100円しないの。

スーパーで買うより全然安い。

昔ながらの手法で作ってくれている生麹が安く、そしてすぐ買えるので、買いだめの必要もなく。



乾燥麹は、取り扱いはしやすいけど、使う時に水に戻さなきゃいけない(水を使うレシピなら、少し水を多めに仕込めば問題はない)とか、

私が行かせていただいている麹屋さんでは少なくとも生麹よりもお高い(ひと手間の分)というデメリットもある。





もし乾燥麹にお世話になることがあるとしたら、

この先の人生で海外駐在になった時かなーとぼんやり思ってました。

(そうなったら自宅で麹から作るかも、とも思ってますが笑笑)






そんな私が初めて乾燥麹を使ったのは、麦麹が欲しかったからなのでした。


こちら↓を作る時に。


利用している麹屋さんでも注文すれば麦麹は手に入りそうだったのですが、

その時はネット注文して、乾燥麹に挑戦してみたんですよね。

生の麦麹と迷ったけど、せっかくやからクール便代ケチってみた。





で、余った麦麹を甘酒にしたんですよね。




生麹と乾燥麹ではもともと含む水分量が違うから、仕込みの際に使う水分の量も増やさないといけないのだけど、もともとレシピの配合もバラバラだったこともあって、その辺りは適当で。





ヨーグルトメーカーに仕込んで、途中で様子見て水分を足してたりもするんですけど、まぁ結果的に、生麹の時より全体的には水分少なめに仕上がったんですよね。






その偶然の産物を食べていく中で思ったことがあります。











長持ちしますやんか。








そうなんです、長持ちするんです。



甘酒、発酵あんこ、さつまいも甘酒などなど、変わり甘酒全般。

初めは甘くて美味しい。




数日経つとだんだん酸味が出てきます。






……この酸味、いろんなものを作ってきたのでわかるんですけども、十中八九

乳酸菌のお仕事の結果。



やつらはすごいですわ。その辺にいっぱいおるんやなと。




つまり傷んでいるわけではないので飲めるんですが、

やはり酸味はないほうが美味しい。




特に発酵あんこは今のところ、とってもあっさりした甘味のものしか作れておらず、そこに酸味が入ってくると、飲みにくいんですよね。



一方、水分が少なければ長らく品質が保てる。




濃度は高いけど、それは飲む時に調整すればよいだけ。

もともと私が使っているレシピは濃いめで、

ストレートで飲むものではないのでそこは問題なく。

牛乳や豆乳で割って飲んでます。




さらに、仕上がりのかさが少ないので、冷蔵庫での場所も少なく済むことがわかって。







結局それから、レシピより水を減らしてちょうどいい塩梅をさがしています。

……減らしすぎると麹の粒のかたさが残るんですよね。




もちろん、生麹であっても使う水を減らしたり、なしにしたりすれば良いと思うのですが、

そもそも発酵あんこなんかは小豆を柔らかく炊いたらそのあと水は足さずに仕込んでいるので。



水っぽく炊けてしまったら煮詰めなければならないことになるんですけども、

乾燥麹ならば水分は麹が吸ってくれる。




麹屋さんの店員さん、生麹と乾燥麹を同時に購入した私の話を聞いてくれて(生麹を使う人がなぜ乾燥麹も買ったのか気になったんでしょうな)

発酵あんこする時は今度乾燥麹でやってみよう、と言ってくれましたわ。


その方は発酵あんこを作る時に水分を飛ばすためにかなり煮詰めて作ってらっしゃるようで、

やはり水が多いと良い仕上がりにはならないんだなと勉強になりました。





そんなわけで、最近はもっぱら、スーパーなどで見かけた時に乾燥麹を購入してます。

乾燥麹のデメリットである、生麹と比較した時の分解力の弱さはとりあえず全く気になりません

↑こういうの。


仕上がりや味、十分でございます。





もちろん麹屋さんの生麹、気持ち的にも大好きですけど、そういう使い方もアリなんですよ♡





乾燥麹で作る麹甘酒。いろいろ試してレシピ開発中です。これだと思った配合が決まったらご紹介します。