オペラ座の怪人は先行で何枚か確保していましたが、やはり限定公演だと今度いつ観られるかわからないことと、ロイドウェバーの音楽が大好き、そして横浜中華街のランチも魅力的ということで、数枚追いチケしてしまいました。
今日の公演、本当に来てよかったです。
そう思った一番の理由が、岩城ファントムがとても素晴らしかったということ。
前回、5月24日に拝見した時は、歌声やラストの演技に違和感を感じてモヤモヤしてしまったのですが、今日はそういうところが全くありませんでした。
MOTNはじめ歌声はもちろん心地よかったけれど、私にとって今日一番のポイントは、指輪を返しに来たクリスティーヌが去った後、ヴェールを抱きしめて一瞬声をあげて泣くファントム!
観ていて「ファントムかわいそう」という気持ちではなく「そうだよね、わかるよ」「やはり年寄りは若者に負けてしまう。仕方ないけれど」という共感の気持ちで一杯になりました。
海沼クリスティーヌは初めて拝見しました。
声量があり、歌姫にぴったり。
TOMの最初であれほど自信なさそうな弱々しい歌声は、初めて聴いたような気がします。
それが他のクリスティーヌよりだいぶ遅めだけれど少しずつ大きくなっていく。
そしてあの伸びやかな歌声と共に顔が歌う喜びにあふれてきて、そんな気持ちを表しているかのような、しなやかなダンス、素敵でした。
宇都宮ラウルと歌うAIAOYは、表情がキラキラしていて、他のカップルもこんなにラブラブな雰囲気を出していたっけ?と思うほど。
PONRでは俳優として実に色っぽく相手を誘惑するクリスティーヌ。観ていてドキドキしました。
そしてファントムだと気づいて素になり、逃げようとするところなど、迫力がありました。
今日はファントムに指輪を返して戻る時の表情を確認できました。
誰からも愛されなかったかわいそうなファントム
音楽の天使として歌を教えてくれたファントム
それも大切な思い出
でももう一緒にいることはできない
そういう複雑な気持ちが表情からなんとなく伝わってきました。
見付祐一さんアンドレさんも初めて拝見しましたが、なんて愛すべきアンドレさん!
ユーモラスで人がよさそうなアンドレさんで、それに引きづられて佐藤さんフィルマンさんもいつも以上におかしかったです。
フィルマンさんって怒りっぽいのねと初めて気づきました。
河村彩さんカルロッタは、憎めない性格のカルロッタ。
感情がすぐ表情に出ていて、観ていて飽きません。
木村智秋さんマダムジリーは姿勢がよくカッコよかったです。
バレエを教えているところ、バレリーナの動きとともについ観てしまいました。
松尾優さんメグジリーを観て、あの「お稽古ばっかり」の言い方から、私はようやく彼女の性格がわかったような気がしました。
好奇心旺盛で、だからドンファンの舞台でベッドのカーテンを開けたり、ラストでファントムとクリスティーヌを追いかけて行ったのでしょうね。