でも、この物語は覚えていた。
ずいぶんと安価なゲームで、購入したその日のうちに終わってしまった。
普通なら、選択肢も無いゲームとは言えないそれを、思い返す事などない筈だった。
だけど。
ゆめみの最後を見たときからずっと、自分の中の、説明出来ない”しこり”が消えなかった。
感動とは違う。引っかかりのようなもの。
実際、悲しい物語だけれど泣くには至らない。
ずいぶん厄介なものが刻まれてしまった。
間違いなく名作だったが当時は周りに、ほとんど知ってる人がいなかった。
だから、共有出来ずにいた。
それも原因か。
それで、とにかく消化出来ずに今日まで来てしまった。
今回アニメを視聴して、長年心にあったしこりが消えてくれた。
受け入れる事が出来たから。
ゲームは絵と声、テキストで淡々と進んだが、アニメになった事で動きや背景の効果がちりばめられ、屑屋とゆめみが生き生きと描かれていた。そこに物足りなさは微塵も無かった。
ああ、ここまで見せて欲しかったのか。あの時の私は。
今回のアニメ化に、最高の賛辞を贈らせていただきます。
ありがとうございました。
劇場版~星の人~も期待しております。

