長編アメンバー限定記事「澳門の暑い熱い夜」です。

 

私が世界の中でもっとも行ってみたい都市として候補に

挙げられるのが澳門(マカオ)です。

 

香港ほどは有名ではなく、日本から澳門への直通便も

決して多くないのですが、私は以前からずっと行きたいと

思っていました。

 

その目的とは、「カジノ」です。私は「飲む、打つ、買う」と

いう3大ダメ人間の要素がすべて好きですが、とりわけ、

打つのは大好きなのです。

 

ラスベガスにも行ってみたいのですが、遠いし、簡単には

行けませんが、澳門は簡単に行けます。加えて「買う」事も

なかなかに魅力的な都市のようで、それも一応楽しみに

していきました。

 

が、今回はその件は省いて、全てギャンブルについて

書きます。徹底的にカジノ旅行でした。

 

今回は正直ネタばれ覚悟のブログです。以前にもお願い

しておりますが、気づいてもこっそりと教えてくれるか、

黙っていてくださいね。間違っても大衆の面前で

言わないでください、お願いします。

 

さて今回の同行者は、Z氏とX氏でした。どちらも蘇州の

駐在員7000人の中でも指折りの女遊び好きでかつ

上級者です。彼らはそっち方面の行動とカジノを併用する

感じです。

 

澳門のカジノで盛んなのは、バカラと大小だと思います。

しかし私は、学生時代にその生活費を稼いでいたスロットが

大好きなのです。

 

さて、念願の澳門に到着してホテルにチェックインを

済ませて、その昼は違う行動を取っていましたが、

晩御飯を済ませて夜9時からいよいよカジノに挑みました。

 

まず始めに行ったカジノは今回の宿泊ホテルにも近い

「グランド リスボア」です。ド派手なネオンが印象的な

大型カジノで、テーブルもスロットも多数設置されていました。

 

ここのカジノはドレスコードも何もなく気楽に入れます。

写真撮影はどこも不可なのが残念です。

 

さてスロットに早速挑戦してみたわけですが、この時、

大小やルーレットはそれなりに作戦を考えて臨んだのにも

かかわらず、スロットに関しては戦略も何も持たず、

ただ運任せにしてしまったのは今思えば自分自身でも

不思議なほど軽率でした。

 

軍資金は20万円です。日本円で持ってきました。

そのうち10万円を両替しました。それまでの出費で使った

分を引くと残りは約6000HK$(1HK$=約11.5円)でした。

 

まずは10¢台(1$=100¢)で打ち始めます。スロットには

台ごとにレートがあり、2¢から1$台までありました。

しかしこれには罠があります。2¢台でも1ラインあたりの

当選倍率が設定できるようになっているのです。×1を

選べば、そのまま2¢台ですが、大抵30倍ぐらいまで、

ひどい台だと100倍も設定できます。100倍を設定すれば、

2¢台が一瞬にして2$台に変化するから、きわめて危険です。

 

さらには有効ラインも20通り以上あるのが普通で、こちらは

全通りにするのが内部制御的に望ましいはずです。

 

具体的に私が実際に打った10¢台でいくと、ラインは

30通り、10倍を選択しているので、1ゲームで300の

クレジットが消費されます。300のクレジットは10¢だから

30$なわけで、1回のゲームで30$(330円)かかって

いる事になります。日本のスロットは3回掛け60円ですから

実に5倍以上のレートで打っていることになります。もっと

事前に作戦を準備していくべきでした。

 

私には本来、博才はありません。運で勝負して勝つことが

できません。日本のスロットも理屈と技術で勝つべくして

勝ってきました。

 

最初の予定ではちょっとスロットして大小などをがっつり

しようと思っていたのですが、このスロットが面白いです。

日本のものと違い自分でストップさせられないので面白く

ないだろうと思っていましたが、そんな事はありませんでした。

中国にはないので(違法を除く)久々にやったこともあるで

しょうけど、完全にはまってしまいました。

 

1000$が次々と失われていきます。最初の10¢台は

勝負にならないと判断し、レートを5¢まで下げて打ち

続けますが、例のレートアップ機能でついつい大きく勝負して

しまい、結局日本のスロットより大きな金額で勝負が続きます。

 

そして用意した6000$はあっさりとマシンに飲み込まれて

しまいました。おそるべしカジノ。

 

どうしようか、ホテルには残り軍資金がまだ10万円置いて

あります。しかしそれを取りに帰るとX氏らに会ってしまい

恥ずかしい・・・。今日はこのまま負けて帰ろうかと思ったら、

ポシェットの中に持っていた人民元がありました。よしこれだ、

と1000元を両替しました。1100$ぐらいになりました。

 

しかしもうさすがにスロットはきついので、ここで気分を

変えて大小に挑戦しました。場所も普通のリスボアの

カジノに移動です(といっても徒歩30秒ですが)。

 

大小はサイコロを3つふってその合計値が9以下で

あれば「小」、10以上であれば「大」で、それを予想する

というものです。細かい出目の予想もできるのですが、

控除率が悪いので、ここは素直に大小を予想したほうが

良いです。

 

さて、この大小は調べて戦略を用意してきました。サイコロの

目には法則があるといわれており、その法則を読めた

ものが勝つといわれています。加えて、3つのゾロ目は

大小関係なく親の総取りとなり、これがカジノ側の収入源に

なるわけですが、その3ゾロの出現率は2.78%にすぎず、

これだけではカジノ側にうまみがないと思われ、サイコロの

出目はカジノ側がある程度操作できると考えるのが

自然です。そこを上手く付くのが今回の大きなポイントです。

 

大小はゲームセンターにあるような機械で出来るものも

ありますが、この戦略を実施するためにも、またカジノの

醍醐味を味わうためにも、テーブルにてタイマンで

やらないと面白くありません。

 

最初はどきどきしましたが、まずは1000$札をテーブルに

投げ出し、チップに交換してもらいます。ちなみにお札は

テーブルに置かねばならず、手渡しは禁止されています。

ディーラーと客の癒着を防止したり、お金を受け取る、

取らないといったトラブルを防止するためでしょう。

 

ゲームはまずディーラーがサイコロ3つが入った容器を

すっぽり覆えるような容器で見えなくして振動させます。

そして客が思い思いの場所にベットしていくという流れに

なります。

 

ここで、作戦1.出目を意図的に管理していると考え、

まずは他の客がどのような傾向でベットするのかを見ます。

大が多いのか、大小以外の予想をするのが多いのか、

などをじっくり見て自分は他の大半の客がベットし終えて

からベットします。そのベットはあまり客が賭けていない

方にします。

 

これ結構有力な作戦のようで、最初から勝率7割ほどで

勝ちまくります(7割勝つというと低く聞こえるかもしれない

ですけど実際にはほとんど勝っている印象になります)。

ただし賭けているのが100$程度なので2000$程度にも

なかなか到達しません。既に6000$溶けているので、

少しじれったいですが、ここは我慢して作戦2.の

タイミングを計ります。

 

作戦2.は出目が112とか456とか大小に大きく振れた

とき、次のゲームはその反対にかけるというものです。

3つの出目の合計が4とか5なら次は大に賭ける訳です。

 

4,5,16,17は滅多に出てきません。その次のゲームには

ある特徴が出るという基本的な考えに基づかれています。

 

しかしここで私の勝負師としての読みが当たりました。

この作戦2.は他の客も感づいている客が多く、みんな

反対に多めにかけている状況が見えました。

 

これではカジノ側は面白くありません。

 

そこで、極端な出目の後、一回様子を見ることにしました。

そして法則どおり反対側が出れば、その回は諦めます

しかし実際に極端な目が出たにもかかわらず、次のゲームで

同じ側が出た時、多くの客がそれで負けるわけですが、

その後がチャンスと見ました。満を持して反対側に大きく

賭けました。この時も他の客が賭けてから冷静にベットする

事を忘れずに実行できました。

 

この作戦が見事に的中し、ほぼ当たりでした。「勝利の

法則から一歩他人に先んじた行為をしたものが最終的に

勝つ」、これが、私が日本のスロットで勝ち続ける事が

出来た最大の要因です。

 

チップがばしばし増えます。最初1000$だったのが、

最終的には4000$にまでなりました。4倍です。これは

結構すごい事だと思います。

 

ここで時計を見るともう夜中の3時です。カジノに入り

浸ってから6時間が経過していました。

 

このまま帰れば良いものを!澳門の暑い熱い夜は私に

まったく眠気を起こさせません。リベンジとばかり再び

スロットに挑む私がいました。ここ澳門はかなり自制心の

リミットが壊れやすくなってしまうようです

 

そして、見事に返り討ち・・・儲けた3000$はおろか、

元手の1000$も使い果たし、5時にようやくホテルに

戻り、就寝しました・・・。

 

・・・つづく・・・