夜の12時過ぎにやってきた2人の小姐と小瑶をまずは部屋に連れて

行きました。空き部屋は6畳程度の狭い部屋ですが、彼女たちにとって

贅沢は言っていられません。もっとも日本食料理屋の店員さんなら、

住まいが相部屋は当たり前で、1室で3人相部屋とかも珍しく

ありません。昔の日本と同じですね。


普段私はその部屋を物置として使っていたので、一応、簡単に

整頓して、その部屋のベッドがあまりに硬かったので、さすがに

可哀想と思い、私が使っている敷布団をそこに敷いておきました。


さて彼女たちは小瑶の友達ということと、汽車に乗ってきたということで

てっきり同郷の子たちかと思いきや、前に蘇州で小瑶と同じ店で

働いていた子であることが判明しました。その後、憧れの上海に

引越ししたのは良いけど、やはり上海の仕事は厳しいらしく、

出戻ってきたという事でした。


この日のお昼にいきなり小瑶の部屋に押しかけ、私の連絡先

(小瑶が私を一番頼れそうな人間と思っている証拠ですね)を

聞き出し、それで昼間あんな不躾なメールをしてきたらしいです。

それを知った小瑶があわてて私にフォローのメールをしてきたと

いうのが事の真相でした。


小瑶が小声で「彼女たちは馬鹿だよ」と言って笑っていましたが、

小瑶ちゃん!貴女も「上海で働きた~い」と言っていたじゃないですか。

まあ、そうはせず今のお店で辛抱強く働く貴女はえらいけどね。


さてこの2人の小姐ですが、以前に日本料理屋で働いていたと

いう事(少し日本語が話せる)と、さすがに初対面の男の部屋に

居候をするということで、かなり緊張していた事から、心配して

いたような不躾な所はなく、今のところ借りてきた猫のように

おとなしくしています。冷蔵庫の中身も全部食べたり持って

帰ったりするユエンユエンの図々しさ(これに悪意は無さそう)

を知っているので、警戒していたのですが、その心配は少し

和らぎました。まあ、彼女たちも小瑶の顔を潰す訳には

行かないでしょうから、物を盗んだりするというリスクは少ないと

思います。この場合、私の財布を目の届かないところに置くのは

私がするべきマナーですね。


この日は12時を回って晩くなっていたので、私はすでに入浴を

済ませていて、彼女たちにお風呂入ってきなと促しました。

その間リビングで小瑶と二人で話をしていました。小瑶も私に

対する気遣いから、彼女たちがお風呂から出てくるまでは

残るようです。この子は、以前ご飯を食べに行ったときに私が

何か買ってあげると言っても頑なにそれを拒み、今回もすごく

気を揉んでいる様で、この子の助けになれるのなら、まあ良い

かなと思わせる本当に感じの良い子です。

男性不信が本当に悔やまれます。


2人で話していたら、友達の一人が、「小瑶も今日はここで一緒に

寝ようよ」と言い出しました。最初は「それは無理」と言っていたの

ですが、部屋に連れて行かれて説得され、戻ってきたときには

「今晩はここで3人で寝ることにするけど、良いですか?」と

言ってきました。


小瑶の初お泊りがこんな形で実現するとは・・・。


しかし狭いベッドで小瑶は着替えも持たず、よって風呂にも入らず、

そのまま3人で寝るのかと思うと、すごいなと思いました。どこでも

眠れる国民とは聞いていましたが、まさに面目躍如ですね。


ちなみに、男女が一緒の部屋、一緒の布団で寝ることはさすがに

ないですが、今回のケースのように同じ家の違う部屋で男子と

女子がそれぞれに生活するということは中国では全然珍しく

ありません。もっともその2人の小姐は私のストライクゾーンから

外れているので、手を出そうという下心は微塵も沸きませんで

したけどね。


「じゃ、もし可愛かったらどうしたんだよ!」

なんて野暮な疑問は抱かないでくださいね。