なぜ床屋というものが存在するのでしょうか?

この床屋は、そもそも出稼ぎ労働者の性欲の処理場として存在して

います。ですから、サービスの質が低く、安いわけです。たとえば

建設現場で働くおっさんは、月2000~3000元の給料があると

言われています。150元だと月給の10分の1以下なわけで、

日本で手取り30万の男が2万円かかる風俗に行くのと同じ

レベルと思います。


それに私のような日本人がたまに紛れているわけです。

ですから相場破壊をしてはいけません。

次に床屋にいる小姐はどこから来たのでしょうか?


これは不幸な過去を背負っているケースがほとんどのようです。


ケース1

貧農に生まれ、親の借金のかたもしくは口減らしの為に売り飛ば

された。

ケース2

都会で仕事をすれば儲かると騙され、気がつけば床屋で働か

されている。

ケース3

出稼ぎに来て、彼氏が出来たが、いい加減な男であったため、

その彼をヒモとして養っている。


ケース1には戸籍のない子が多くいるようです。中国は有名な

一人っ子政策があります。農村では跡取りとして男の子を

欲しがるケースが多く、女の子が生まれたら、その子をこっそりと

隠して育てる事があります。無論そのような子には戸籍はなく、

偽者の戸籍証で世を渡っています。中国は現在人口13億人と

言われていて、男子の数のほうが多いらしいです。しかし実際には、

14億人以上いて、女性のほうが多いのではないかとひそかに

思っています。


そんな彼女たちの給料は大体月2000元程度と言われています。

日本では考えられない薄給です。この小姐たちのこの扱いは

この国の貧富の差を象徴していると思います。というのは、

床屋にもそれを運営する組織があり、その運営者側が大部分を

搾取して、彼女たちに渡る給料はごくわずかになってしまうわけです。


この国の金持ちは如何に労働者を酷使して、その利益を搾り出すか

ということを考えています。


それならば、彼女たちは逃げ出せばいいのですが、そんな彼女たちを

受け入れる場所はほとんどありません。まともに働いても、労働

は過酷で給料はさらに安く、まだ床屋で体を売っていたほうが楽と

考えてしまう子が多いようです。床屋からの転職先で最も多いのは

中カラでしょう。やっていることにそれほどの差がありませんが、

売れっ子になれば月1万元以上稼ぐことも可能な中カラに転進すれば

まだマシでしょう。しかしここでも中カラ老板の搾取の網をかいくぐる

必要があります。中カラは、罰金などの規則が多く、月2回は

同伴しなければ、罰金500元とかそういう縛りが結構あって、

大変です。完全歩合制なので、適当にしていると、給料がマイナスに

なることもあります。また接客相手は中国人で、彼らは中カラ小姐

なんて人間と見ていないので、その扱いもすさまじいです。なので、

適正のない子はすぐに床屋に戻ってしまうらしいです。


とまあ、悲惨なことを書きましたが、だからといって私に出来ること

なんてありません。「同情するなら金をくれ」と言われるのがオチ

です。出来るだけ楽しく床屋を活用するだけです。


しかし床屋には大きなリスクがあります。それは公安による摘発です。

これに引っかかると日本人といえども、最悪15日の拘留があります。

また会社勤めの人は、会社への悪印象は免れないでしょう。この

リスクを回避する為に覚えておきたいことは以下のようなものが

あると思います。

・国民的行事の前は避ける

北京オリンピックのときは、すべての床屋が閉鎖されました。

ちなみに海賊版DVDショップも営業停止になりました。すべては

国の面子の為です。DVD屋はすぐに戻りましたが、床屋はなかなか

戻らず、それがやっと昨年末ぐらいから戻ってきた感じです。

先ほどから書いているように、中国の悲惨な構図の象徴とでも

言える床屋ですから、中国当局にとって頭の痛い存在であることは

間違いないと思います。

特に春節の前、国慶節の前などは摘発のリスクが高いと言われて

います。この時期だけは我慢しましょう。


・大人数で行かない

間違っても日本人が大勢で行く場所ではありません。目立っては

いけない場所です。1人なら、万が一摘発があっても裏から逃がして

くれたり、適当な言い訳をしたりしてなんとか助かる可能性も

ありますが、大人数で目立ってしまうと、入店時から目をつけられ

目標にされてしまいます。私は最初から一人で行きました。

それもある意味勇気の要る行動ですが。

リスクを理解し、せっかくなので、楽しく遊びたいものです。