軌跡

軌跡

「愛しているよ」と言えるだだ一人の相手と・・・
日記・小説・ポエムを思いつくまま言葉を綴ってみました

WELCOME!!


『振り返る過去』


『今を刻む現在』


『夢を思い描く未来』


悲しみや苦しみは


文字とともに忘れよう・・・


喜びは文字とともに


思い出のページに残そう・・・

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同類呼ばわりされてから数日が過ぎていた。店に来る客はほとんどが常連。他愛のない話に相槌を打ちいつもと変わりない日々が続いている。

何も変わっていないはず、それなのに何かが違う。

いつも一人で来る客、会社の経営者らしいが今日は珍しく女性を連れてきている。

「ヒロ君、紹介するよ。新入社員の田宮君。」

新入社員にしては熟女である。

俺が軽く女性に会釈をすると

「いい男ね。彼女は?」

俺の苦手なタイプ。

「いえ、今のところはおりません。」

横に座る社長が失礼だよと注意した言葉を無視するように

「そうなの、私も今は一人よ」

妖艶な眼差しを送ってくるが、俺には何のざわめきも感じない。

「失礼致しました。まだご注文をお聞きしておりませんでした。何になさいますか?」

敢て俺は女性にではなく、社長に伺った。

女性の瞳がほんの少し険を帯びるが、俺には常連の社長のほうが優先である。俺が女性というものが煩わしいだけだからかもしれないが。

そんな俺をよく知っている社長は、申し訳なさそうに

「私はいつもので、彼女には甘めのものを頼むよ」

俺達の会話を面白くなさそうに彼女は真っ赤な唇にタバコをくわえ俺に視線を向けた。

カクテルを出す前に火を彼女に差し出すと、彼女の手は俺の手の上に重ねられ引き寄せられた。さすがにこれには俺も躊躇し腕を引き戻すところだった。

「やめないか!」

見かねた社長が女性の肩に腕をかけると

「お父さん!」

肩に置かれた手を払いのけ

「最近の男共は情けないわね」

俺と社長を一瞥した後、店を出て行った。

取り残された社長からは深いため息が漏れていた。

「すまないね。どうも一人っ子で甘やかし過ぎたみたいだよ」

社長の前にグラスを置くと、両手で包むように手元に引き寄せ、うつむき加減に呟きをもらす。

多くの友がいる。多くの仲間がいる。それなのに空虚な思いが拭えない。

充実してると思う。仕事も大学も・・・俺は何を求めているのだろう。

最近特に魂が浮遊している時が多くなっている。公園を日課のように走る時も足は同じテンポで地面を蹴っているし、視線はまっすぐ前を見据えている。だが、それだけで心の中は空っぽのような気がする。


今日も、仕事中カウンターに立ちグラスを磨きながら、賑やかな店内にいながらも『俺は一人なんだな~』と思っている。

「弘樹、奥のテーブルに」

目の前に置かれたピンクのカクテル、

「了解」

奥のテーブルには、ピンクのカクテルが似合いそうな若い女性達、そしてその女性達に媚びる男達。

「お待たせいたしました。」

俺がテーブル横に膝を付くと

「それ、わたしの」

指先をカラフルに飾られた手を差し出し、小首をかしげ微笑む。

周りの男達の中から小さな舌打ちが聞こえた。俺には迷惑な事でしかないが、男達には邪魔な存在、ライバルに見えたのだろう。

「失礼いたします。」

さっさとこの場を逃げるが一番だろう。女性とは一度も目を合わさずさっさと退散だ。

カウンターに戻ると木島が

「見てるぞ、あれ、お前目当てだぜ」

ちらっと奥の席を見ると確かに黄色い声と男共の嫉妬の視線が絡んでくる。

こっちが舌打ちしたい。無表情のまま手元のグラスに視線を戻し磨く。

「おい、弘樹・・・一人来るぜ」

木島の声に視線を上げると、奥の席から綺麗な顔立ちの男が歩いてくる。

カウンターまで来た男は、ほんのりと口元を緩ませ、

「ソフトドリンクありますか。服に付いたら確実に染みになるのが良いのですが」

俺は、彼の言った事に

「えっ!」

と、珍しく聞き返してしまった。

「ちょっと気に入らないヤツがいるので、ソフトドリンクのシャワーを」

悪戯っぽく微笑んでいるが、目は冷たく笑っていない。

「お客様、申し訳ございませんが、そのような事をなさっては喧嘩になります。店内ではお断りいたします。」

冷静さを取り戻した俺は、優しく作り笑いを顔に乗せ断った。

じっと俺の顔を眺めていた彼は

「同類」

その言葉だけを残して奥の席に戻っていった。

今日は、あいにくと雨だ!!!

できることはする!と生徒会長の一声でテントの数を増やしてスタートした。

外が雨だから、教室の催しが大盛況!!

俺たちは、今日は女子も男子もチャイナドレスに身を包み、客に愛嬌を振りまいたぞ!!

俺たちが打ち合わせに使っていたお店のマスターが、アイスクリームを提供してくれた。

缶詰を買いに走って、メニューにフルーツパフェを追加!!

ヒロもオムライスを作ってくれて、新たにメニュー追加!!

大忙しだったよ~、スゲ~楽しかった。