まるたそゲームDays -2ページ目

まるたそゲームDays

ゲーム好きによる気まぐれ更新の趣味ブログ。
更新は不定期かつ年に数回なのでフォロー推奨。

 

 こんにちは、Maltaです

 

 初めに、本記事は

「PC」で

「Razer Raiju for PS4」を使っている(使っていた)

ユーザー向けの記事になります。

 

 結論から申し上げますと、上記に該当するユーザーは

次に買い替えるときは

Razer Raiju Mobileコントローラーを買おう!

という話になります。

 

PS4やPS5ではRazer Raiju Mobileコントローラーは使用不可ですのでご注意ください。

 

 

 え? Razer Raiju for PS4をPCゲームで使ってる奴なんて滅多に居ないって?

 うーん、それはそうかも。

 そもそもPCゲームを遊ぶのにコントローラーを使っていて、

DualShock4(PS4純正コントローラー)やDualSense(PS5純正コントローラー)、

XBOXコントローラーなどで遊んでいる人が多い中、

それ以外のサードパーティー製コントローラーの中でもRazerのPS4向けコントローラーを

わざわざPCで使っている人なんて、そうそう居ないですよね......。

 

 とは言え、私のようにPS4でAPEXやフォートナイトを遊んでいてPCに移ってくるときにそのままRazer Raiju for PS4が使えるから使っていたという人も少ないながら居るとは思うのです。

 

 Razer Raijuの特徴は何と言ってもそのボタン配置。

背面に追加のボタンがあり、そこにコントローラー表面のボタンを割り当てることができるタイプのコントローラーはRazer Raiju以外にもたくさんありますが、その追加ボタンの位置が絶妙で、個人的にはとてもプレイしやすいと感じています。

 こちらの画像は背面の追加ボタンの位置が分かりやすいようにピンクの画像を持ってきましたが、ブラックもあり、私はそちらを愛用していました。

 背面にボタンがあると何がいいのかというと、FPSを遊ぶときに、両方の親指をスティックから動かすことなくほとんどの操作が出来てしまうという点です。

 FPSでは、敵を攻撃するときはもちろん、アイテムを拾う時やドアを開けるときなどにも、その対象となるものが画面の中央になければインタラクトできません。

 対象を画面の中央に置いた状態で、〇ボタンや□ボタンを押したい、そんな時に普通のコントローラーだと、一度右スティックから親指を離してボタンを押して右スティックに指を戻す、という動作が必要になります。しかし、背面ボタンがあるコントローラーなら背面のボタンを押せば右スティックから指を離さずにインタラクトできるというわけです。

 APEXを例に挙げると、両方のスティックから指を離さずに出来たら便利になったり有利になったりする操作はたくさんあります。

・射撃する

・ADSする

・スキルを使う

・ピンを鳴らす

・物資を拾う/ドアを開ける

・格闘

・しゃがむ

・ジャンプ

 これだけたくさんの操作がやりたいのに、普通のコントローラーでは、両方のスティックを自由に動かしながら押せるボタンは、L1、L2、R1、R2のたった4つしかありません。L3、R3もスティックから指を離さずに押せるという意味では便利ですが、移動や視点移動に支障が出る(しゃがみ撃ち、レレレ撃ちが素早くできなかったり、エイムがぶれたりする)ので、追加ボタンがあった方が良いのは間違いありません。

 で、このRazer Raijuコントローラーは追加ボタンが4つあるタイプなのですが、他にも4つの追加ボタンがあるコントローラーは存在します。

 Razer Raiju for PS4と同様に、SONY公式がPS4ライセンスを出している(PS4で使うことを公認している)コントローラーとしては、Revolution Unlimitedなどもありますね。

 その他、SCUF系のコントローラーも4ボタンのものがあり、SONYライセンスを受けた商品があるようですね。

 上記のコントローラーはPS4向けのものばかり紹介していしまいましたが、最初からPC向けにPCゲーミングメーカーから出ているコントローラーもたくさんあります。

 

 ボタンの配置は好みが分かれるところなのですが、Razer Raijuと同じボタン配置のコントローラーは他にありません。なので、一度これに慣れてしまうと他のコントローラーが使えなくなってしまうんですよね。

 しかしながら、このRazer Raiju for PS4、どうやらもう既に生産が終了しているらしく、Amazon公式を見ても在庫が切れたまま再入荷しない状態が続いていますね。マーケットプレイスでは取り扱っているものの、元の定価(Tornament Editionで16,000円ほど、Ultimate Editionで24,000円ほど)の倍以上の価格で新品が売られています。(2022年5月現在)

 今後も、RazerがRaiju for PS5などを発売でもしない限りは、高騰が続くものと思われます。

 つまり、Razer Raiju for PS4がお気に入りでずっと使っていたいという人は、今使っているものが壊れて買い替えるとき、この高値で買うか、或いは別のコントローラーに浮気するかの選択を迫られるのです。

 

 由々しき事態ですよまったく。Razerさん、早くRazer Raiju for PS5を出すのです! あるいは完全にPC向けでもいいので、同じボタン配置で出してください。お願いします。あのボタン形状と配置じゃないとダメなんです!

 RazerのコントローラーとしてはWOLVERINEシリーズもあるのですが、ボタン配置や形状が異なっています。

 まぁ、ほんとにRaijuシリーズが手に入らなくなったら最終手段として考える、くらいですかね。

 

 

 

 

 そして、ここからが本題なのですが(遅い)、先に述べたように高騰している

Razer Raiju for PS4の代わりとして、PCで使っている方にはRazer Raiju Mobileコントローラーをお勧めします(何度も言いますがPS4、PS5では使えません。PSユーザーさんは買わないでくださいね。私は責任は負えません。)

 

 なぜお勧めするのかというと、まず、ボタンの配置がほぼ同じ。

 

 スマホを乗せるための邪魔なパーツが付いていますが、これを含めても重量がfor PS4よりも軽いんです。中に入っている重りや素材が違うものと思われます。

 R1、L1を押したときのカチカチ音がより大きくなっていたり、R2、L2のトリガーが沈み込む深さが異なっていたりしますが、軽く押し込むだけでも反応するので問題ありません。StartとSelectボタンが表面の下の方に配置されているのが大きな違いですが、FPS(特にAPEX)ではそもそも緊急性の高いボタンはStartボタンに配置されていないので、問題ないと思います。APEXだとインベントリを開く操作ですが、敵の前で開いたりするものでもないですしね。

 ほとんどfor PS4と同じ感覚で操作できます。

 また、for PS4と同様にBluetoothでも、USB有線接続でもどちらでも使用可能です。

 

 そして何より、値段が安い。新品でも6000円程度で買える。

 for PS4が定価の倍以上で売られているのに、ほぼ同じボタン配置で同じメーカーから出ているコントローラーがこんなに安い。これは買いでしょう、という話です。

 まぁ全体的に質感が安っぽくなっていたりはしますが、触っていて私はそれほど気になりません。背面ボタンの設定は、専用のスマホアプリから行うことができます。なぜかfor PS4とは別のアプリがわざわざ用意されていますので、そちらを利用しましょう。

 

 地味に嬉しいのが有線接続にUSB Type-Cを採用していること。なぜかfor PS4ではType-Bでした。

 for PS4では背面ボタンの設定のためにBluetoothで自身のスマホとペアリングする必要があり、これがなかなか上手くいかずストレスでしたが、こちらは付属のUSB Type-Cケーブルで直接スマホと有線接続して設定することができるので便利です。

 

 注意点としては、重ねてになりますが、for PS4と違い、PS4およびPS5では使えないということです。ほんとに注意してください。

 また、カラバリは黒しかないようです。for PS4のピンクが好きで使っていた人も多いと思うので、そこは残念ですね。

 

 

 と、いうことで、いったい誰に需要があるのかよくわからない記事でしたが、いかがだったでしょうか。Razer RaijuをPCで愛用する同士が、昨今の高騰に困っていて、この記事にたどり着いたならきっと喜んでもらえることでしょう。

 では今日はこの辺で。さよなら~。

ELDEN RING(エルデンリング)

 

発売日:2022/02/25

プラットフォーム:PS4、PS5、Steam、XBOX

ジャンル:アクションRPG

 

 

初めに

 本作はアーマードコアシリーズやソウルシリーズで知られるフロムソフトウェアから発売された高難易度アクションRPGである。ソウルシリーズの流れをくむ作品としては初のオープンワールドを採用している。

 参考までに筆者がプレイしたフロムソフトウェアのソウル系および他社のソウルライクゲームを記載する。

・ダークソウル(リマスター)

・ブラッドボーン

・SEKIRO

・仁王(コーエーテクモ)

・仁王2(同上)

・CODEVEIN(バンダイナムコ)

 

歯ごたえある戦闘とよく作りこまれたマップ

 今作は同社のソウル系の中では特にダークソウルに似ている。私はダークソウルは初代しかプレイしたことがないが、戦技というシステムもダークソウル3からのものらしい。汎用のモノもあれば特定武器専用の特殊な戦技もあり、どちらにも強力な戦技が複数あるほか、祈祷や魔術にもそれぞれの強さがあり、ビルド次第で様々な戦い方ができる奥深さがある。“霜踏み”や“夜と炎の構え”など、特定の戦技は強すぎたが、先日配信されたアップデートで弱体化が施された。

 また、遺灰という味方NPCを呼び出すことができ、攻撃力はプレイヤーに比べ控えめだが、しっかりとヘイトを稼いでターゲットを取ってくれるため、ボス戦などではとても心強かった。この辺りはソウル系を遊んだことがない人でも楽しみやすい要素だと感じた。先述の通り、火力は控えめであり、また、遺灰召喚を行える場所もボスなどの特別難しいエリアに限定されているため、ヌルくなりすぎるということもない。もし難易度が物足りないプレイヤーは遺灰を使わないというのも一種のプレイスタイルとして楽しめるだろう。

 マップについてもよくできていた。多くのシリーズが最新作でオープンワールドを採用することも珍しくない昨今だが、マップがスカスカだと叩かれているのをよく目にする。しかし、本作では広大なマップに多くのダンジョンや強敵が点在しており、過去のオープンワールドのゲームをよく研究した上で作られているというのを感じた。ストーリーの進行でほぼ必ず訪れることになるダンジョンよりも、そうではないダンジョンの方がはるかに多く、筆者はクリアまでに100時間近くプレイしてもまだ探索し切れていない場所が何か所も存在しているほどだ。

 ストーリーについては序盤にはっきりとした目的と手段が示されるため、自分が今ストーリー進捗どれくらいなのか、次にどこに行けばいいのかなどは分かりやすくなっていた。ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドでも、序盤から各地を訪れ、神獣を開放し、最後はガノンドロフを倒すという流れが序盤から説明されたが、イメージとしてはそれに近い。

 

使いまわし、遺灰前提、超巨大系などボスの問題点は多い

 前項では良い点を中心に記載したので、本項では良くなかった点を記載していく。

 本作には多くのダンジョンが用意されており、ボスのバリエーションも十分多いレベルではあると思うが、終盤辺りから「またこのボスか」と感じる機会が急増した。それまでにクリアしたダンジョンのボスを複数体配置しただけなどである。また、これら複数体配置されたボスはそれぞれが全く連携せず別々のAIによって制御されているため、プレイヤーは理不尽にハメられて即死ということもある。過去作では、例えばオーンスタインとスモウというボスがダークソウルに居たが、ステージには破壊不能な柱が複数配置されていて回避に使えた上、彼らは最初から2人組専用としてその技パターンと行動パターンが作られていたため、負けたとしても自分の立ち回りが悪かったという納得感があった。本作では遺灰という強力な要素がプレイヤー側に用意されているとはいえ、それを前提にしたようなボスばかり作るのは工夫が足りないと思わずにはいられない。

 超巨大系のボスについては、個人的にただただ虚無というか、プレイしていて1ミリも面白さを感じなかった。プレイ済みの方にだけ伝わる言い方をするなら、巨人、落とし子、獣あたりがここで言う超巨大系にあたる。まず、それらのボスは移動距離も長いので、ボスが移動するとプレイヤーも長距離の移動を強いられ、振り返ってみれば戦闘時間においてマラソン時間がほとんどを占めていた。また、懐に潜り込んでしまえば攻撃し放題という点では共通しておりワンパターンである。「ああ、また超巨大系ねハイハイ」と溜息がこぼれる。彼らの体力が多めに設定されているというのも退屈な時間が延びるという意味では最悪だ。

 

まとめ

減点方式なら75点だが、加点方式なら120点の傑作アクションゲーム

 

 一応、100点満点での話である。100点満点と言っておいて120点と言っているのは頭が悪そうな表現になっている気もするが、「これまでの100点のゲームを超え上限を塗り替えるほどの面白さだった」という解釈をしてもらえればと思う。良くない点、調整すべき点も多いが、初心者も熟練者もそれぞれのプレイスタイルで楽しめるとてもいいゲームだった。

 

 

 さて、ここ2週間ほどプライベートの時間のほとんどをエルデンリングに充てていたため、クリアしてしまったことで軽くエルデロスに陥っている。かと言ってこのボリュームのゲームの2周目を今すぐに始められるほどのエネルギッシュさはない。しばらくはマップの隅々まで探索して過ごすことにする。

 ではまた次の記事で。アディオス(^O^)/

アルセウスtop

 

Pokémon LEGENDS アルセウス

(ポケモンレジェンズ アルセウス)

 

発売日:2022/01/28

プラットフォーム:Nintendo Switch

ジャンル:アクションRPG

 

初めに

 本作はポケモンシリーズの最新作(2022年1月時点)。

 ジャンルが"アクションRPG"となっていることからもわかる通り、これまでのシリーズ作品とは異なる要素を多く盛り込んだ作品である。人気シリーズであることから詳細な説明は割愛させていただく。

 感想を述べる前に、筆者の本作プレイ時間は50時間、登場する全ポケモンのゲットまでプレイ済であることを参考までに記しておく。

 

 本記事では、筆者がプレイ中に感じたことを良かった点、良くなかった点、(個人的な)総評という順番で記載していく。

 

人間とポケモンの共存が当たり前ではない世界を描いた斬新さ

 良かったと感じた点を書いていく。

 まずは本作の世界観とストーリーについて。

 これまでのポケモンシリーズでは当然のように人間とポケモンが共存共生している世界が描かれてきた。一方で、本作ではゲーム開始時点で人間とポケモンは互いの存在を認知していながらも、そのほとんどが別々の場所でそれぞれ暮らしている。人間はポケモンたちを恐れており、理解を深めることに積極的とは言い難い状況である。

 人間とポケモンの共存が当たり前となっている別世界から来た主人公は、博士や調査団の仲間と一緒になってヒスイ地方のポケモンたちを調査し、依頼をこなしていく中で人々が少しずつポケモンに歩み寄っていく姿を目にする。ストーリーにおいてもこれまでのシリーズ作品ではあまりなかったような衝撃的な展開もあり、ストーリを追うためだけに本作をプレイするのもお勧めできるようなものにはなっていたと思う。

 次に、リアリティに溢れたポケモンたちの表現について触れる。

 フィールドで出会うポケモンたちは人懐っこく近寄ってくるもの、気が付くと逃げていくもの、攻撃を仕掛けてくるものなど、人間を発見したときの反応も様々だ。これまでのポケモンシリーズでポケモンが直接人間を攻撃するような描写はほとんどなかったように思うが、その点でも本作は斬新であると言える。バトルに持ち込まずとも出合い頭にボールを投げてゲットできるというのも新しかった。

 そのほか、良かった点として、進化に必要なアイテムを全てムラで交換できるシステムはプレイヤーにとってありがたい要素であった。

 

バトルのバランスは良いとは言えない

 良くなかった、というかぶっちゃけ悪かった点を書いていこうと思うが、まず最初に言わせてほしい。

 どうして相手が次のモンスターを繰り出そうとしているときにこちらのモンスターを入れ替えられるシステム(入れ替え制)を採用しなかったのか本当にわからない。

 これが違っていただけでも、本作プレイ中に感じたストレスの3割くらいはなくなっていたと思うし、後述する良くなかった点は、斬新な体験をプレイヤーに与えるためには多少仕方なかった側面もある(すなわち良かった点と表裏一体のようにも思える)が、この点については本当に謎。これまでのシリーズ作品では当然のように採用していたわけだから、思い至らなかったというわけではないだろうに、入れ替え確認を採用せず勝ち抜き制を強制していることは、制作側の意図が全く伝わってこないただただ不満が募る点である。

 本作のバトルシステムがアクティブタイムバトル式であることや、「早技」、「力技」といったバリエーションがあることについては、それぞれを悪い点だと断じる気はないが、上記の勝ち抜き制が強制されてしまったこととうまく(?)噛み合って最悪のバトル体験を生み出してしまっている。

 相手の1体目のポケモンを倒したと思ったら、入れ替えをする余地を与えられぬまま相性不利な2体目が出てきて、早技からの力技で為す術なくこちらのポケモンがダウンさせられる、という経験をしたプレイヤーは私だけではないはずだ。

 各ポケモンのステータス値(種族値、個体値、努力値)の考え方やダメージ計算式がこれまでのシリーズとは異なっているらしいが、それにしても攻撃力と耐久力のバランスが大味な調整となっていたことも若干悪さをしている。

 本作では通信対戦がないので、プレイヤーたちの間でそれほど問題視されるとは考えられないが、もう少し遊びやすい難易度にしてもよかったのではないかと個人的には思ってしまった。

 バトル以外の点にも触れておくと、ストーリークリア後、アルセウスと出会うためには複数のポケモンをゲットしなければならなくなるが、中には時空の歪みでしか出会えないポケモンがいたのは面倒だった。そもそも時空の歪みの発生がランダムな上、その中で目当てのポケモンと出会えるかどうかも運次第なのだ。図鑑コンプはメインストーリークリア後のやりこみ要素と言えなくはないが、しかし、「アルセウスに出合う」という本作の中では一番重要な目標でもあるので、その過程で運任せの要素が絡んでしまっているのは、ユーザにとってストレスが大きい。通信交換でフレンドからもらうという選択肢もあるが、その為に有料のオンラインサービスに加入が必要であるという点は注意が必要だ。

 そのほか、フィールドに出て、別のフィールドに行きたくなったときは必ず一度ムラに戻らなければならない点など、細かな気になる点は多かった。

 

 

まとめ

気分転換には丁度良い一作だが真剣に遊ぶほど粗が気になる

 さて、私の感想記事にしては珍しく、良くなかった点に力が入ってしまったような気がするが、全体を通してとても楽しめた良い作品ではあったと思う。なんだかんだ発売から1週間で50時間遊んでいることからも察せられるとは思うが。

 

 

 久々の更新でだいぶ疲れてきたことだしこの辺りで筆をおかせてもらう。

 本記事は完全な自己満足ではあるが、どこかの誰かの参考になるならそれ以上のことはない。

 ではでは、次の記事でお会いしましょう。さいなら~~

 

Tales of ARISE(テイルズオブアライズ)

発売日:2021/09/10

プラットフォーム:PS4、PS5、Steam、XBOX

ジャンル:心の黎明を告げるRPG

 

 

初めに

 本作は25年以上の歴史を持つテイルズオブシリーズの最新作(2021年9月時点)。

 テイルズオブシリーズには大きく分けて2つの作品群があり、かつては「マザーシップ」と「エスコート」に分けられていた。「マザーシップ」は本編やナンバリング作品、「エスコート」は外伝などの作品とされていた。

 2020年、公式ではこの呼称を廃し、「オリジナル」と「クロスオーバー」という分類を用いるようになった。ほとんど「マザーシップ」と「エスコート」を呼び変えただけのようにも思えるが、「エスコート」だったTOS-ラタトスクの騎士などは「オリジナル」側に編入された形となる。

 本作テイルズオブアライズは、2016年8月に発売されたテイルズオブベルセリアから5年ぶりの「オリジナル」タイトルである。

 

 また、参考までに筆者のシリーズプレイ歴について触れておくと、全てではないがほとんどのオリジナル作品はクリア済である。

 そして本作はそれなりにやりこんだ上でこの記事を書いている(レベルMax、称号全取得、闘技場全制覇など。PSNの実績システムトロフィーは全取得済)。

 

 本記事では、筆者がテイルズオブシリーズを遊ぶ際に特に注目している、バトルシステム、ストーリー、キャラクターという3つの要素を中心に記載していく。

 

 

ストレスが少なく爽快な戦闘

 テイルズオブシリーズの戦闘といえばアクションゲームのようにリアルタイムで敵味方の術技が飛び交う臨場感溢れるバトルシステムである。アライズ以前の作品ではLMBS(リニアモーションバトルシステム)という名称が使われてきたが、本作では採用されていない。とは言っても基本的な部分は過去の作品を引き継いだものであり、本作に近しいバトルシステムのシリーズ作品としてはグレイセス、ゼスティリア、ベルセリアが挙げられる。

 テイルズオブシリーズと言えば主人公たちが左、敵が右に配置された状態で始まり、それをカメラがサイドビューとして映すシステムの方が馴染み深い人も多いかもしれない。筆者はこれを(勝手に)横戦闘と呼んでいる。しかし、先に挙げたグレイセス、ゼスティリア、ベルセリア、そしてアライズはこれとは異なり、操作キャラの背後からロックオンしている敵をまっすぐに捉えるカメラワークのバトルシステムが採用されている。筆者はこれを(勝手に)縦戦闘と呼んでいる。

 また、これは本作独自のものだが、術技の使用にTPやMPといったものを消費せず、術技の連携順番(秘技→特技→奥技)などの制約もない(ただし、4連携以内に同じ術技を使用すると威力が低下する)。

 攻撃と回避で迫力ある1対1の駆け引きを楽しめる縦戦闘とTPなしの術技システムはストレスが少なくよりアクション性を高めた爽快な戦闘体験を作り出していた。TPの概念がないため、補給のない長いダンジョンを攻略する中でも全ての戦闘で術技を全力で使うことができる。特に術に特化したヒーラーや術師といったキャラクターには恩恵が大きかったように思う。回復術だけは回復術専用のCPというポイントが消費されるようになっていたが、各フィールドに存在している野営ポイントやボス前の全快ポイントが用意されており、雑魚戦では問題にならないよう調整されていた。

 ブーストアタック、ブーストストライクといった要素も戦闘に緩急をつける好材料となっており、戦闘に参加していないメンバーも一時的に戦闘に参加することができるため、よりパーティ全体の一体感を感じさせるものとしても機能していた。

 戦闘システムに関しては、個人的に満点をつけられると感じた。TP消費なしのシステムは今後も是非シリーズで継続して採用していってほしいと思うほどに素晴らしいものだった。

 一方で、アクション性が高くなりすぎており、ボス戦など一部の難易度が高めに設定されている戦闘はかなりアクションゲームに慣れている人でないと攻略が難しいのではと感じることもあった。

 

プレイヤーにとって納得感の強い展開

 謎の仮面をつけた主人公と"荊"の呪いを抱えたヒロインの出会いから始まるストーリーは序盤から中盤にかけての目的が非常にわかりやすいもので、ベルセリアのときもそうだったが、プレイヤーにとっては納得感の強い展開が続く。

 ダナとレナ、2つの国(星)の間で300年前から続く問題を解決するために主人公は立ち上がる、というところから物語は始まる。その後どうなっていくかは本記事では触れないが、本作のストーリーのテーマとして「対立」や「差別」といったものがあったと(筆者は)感じた。ダナ人とレナ人の立場、能力などの差によって生まれる軋轢。しかしダナ人にもレナ人にも様々な主義主張の人がいて全てを悪、あるいは善と断じることはできないしすべきではない。そういったメッセージを強く印象付けるセリフが多くあった。

 「差別」や「種族間の対立」を描いたテイルズオブ作品と言えば、「ピーチパイ演説」で有名なテイルズオブリバースが真っ先に浮かぶ。

「皆さんはパイを、ピーチパイを食べることがあったら一度だけ目を閉じて、考えて下さい。
あなたの美味しいと感じる心に、種族はありますか?」

 リバースをプレイしたことがない人でもあのムービーだけでも是非見てほしいと思うシーンだ。

 奇しくもリバース(再誕)とアライズ(新生)で似たテーマを扱っているのは興味深いと思った。

 終盤以降の展開は直接的なネタバレを避けるために詳細は触れないものとする。

 

 

テイルズらしさとは何なのかを今一度考えさせられた

 前項で触れた通り、本作にはダナ人とレナ人が存在し、パーティーもどちらか一方のみということはなく両方の種族から構成される。それ故に、ストーリーと世界観設定の都合上しかたがないのだが、パーティーの仲が悪い状態が長く続く。

 テイルズオブシリーズの特色の一つとしてキャラクター同士のワイワイとしたノリ、コミカルな(ともすれば少々サムいと感じる方もいるかもしれないような)掛け合いなどがあると思うのだが、本作においてはそういったものは少ない。ベルセリアもパーティーキャラの平均年齢が高めなこともあって関係性はシリーズの他作品と比べるとドライなものだったが、本作はそれ以上だった。アビスのアクゼリュス崩壊後など、一時的にギスギスすることはあっても、ここまで長い期間冷めきった関係が続いたシリーズ作品はなかったように思う。終盤に差し掛かってようやく「あ、今の掛け合いテイルズらしいな」と思える様なスキットが増えたが、そういったものをテイルズらしさとして愛していたファンにとっては本作は辛いかもしれない。筆者も、自分が過去の作品に感じていたテイルズらしさとは何だったのかを今一度考えさせられた。

 キャラクター一人一人についての掘り下げはストーリー内でしっかりと行われており、それについて個人的な不満はない。特にテュオハリムは過去を乗り越え成長しこの先どうなっていくのかを見てみたいと思うような魅力にあふれたキャラクターだった。

 一方、テイルズオブシリーズではラスボスについても、その人格や過去、信念について深く掘り下げる作品が多いが、本作ではそこが薄く、ただの狂人のような印象しか受けなかったのは残念だった。

 

 

まとめ

バトルは満点だが俺が愛した「テイルズらしさ」とはなんだったのかを考えさせられるRPG

 

 補足しておくが、本作を「こんなのテイルズじゃない!」と言うつもりは全くない。テイルズオブシリーズだからできることを本作でもたくさん体験させてくれたのは間違いなく、これが今のテイルズオブ制作陣が作る新しいテイルズなのだと納得している。

 25年以上も続いたシリーズであり、その歴史の中で2Dグラフィックから3Dグラフィック主流になり、横戦闘だけでなく縦戦闘が生まれ、ダブル主人公や女性主人公の採用といった変革を遂げてきた。本作ではキャラクターデザインやプロデューサーなど制作サイドの大きな変化があったが、筆者はそれすら、これまで続いてきた、そしてこれからも続いていく変化のうちの一つでしかないと考えている。

 昔ながらの「テイルズらしさ」と、新しい「テイルズらしさ」。現制作陣が今作のフィードバックなどを受けてこれからどうシリーズを作り上げていくのか。今はただ楽しみに次を待っていたいと思う。

Caligula2タイトルイメージ

 

Caligula2(カリギュラ2/The Caligula Effect 2)

 

発売日:2021/06/24

プラットフォーム:PS4(PS5でもプレイ可能)、Nintendo Switch

ジャンル:RPG

 

 

初めに

 2016/6/23にPSVita向けに発売されたRPG、"Caligula(カリギュラ/The Caligula Effect)"。その後、"Caligula"は"Caligula Overdose"としてリメイクされ、PS4向けに発売された。

 本作はその正当な続編にあたるが、前作の知識が全くなくても楽しめるようにデザインされている。もちろん、前作の話が全く出てこない訳ではない為、前作プレイ済の人はより深く楽しめるだろう。

 前作のレビューと攻略記事は以下のリンクからどうぞ。

 

Caligulaクリアレビュー

Caligula攻略記事

 

 

理想、正義、綺麗事の押し付けでは満足できないあなたの為のRPG

 本作は現代病理をテーマにしたRPGである。主人公含め登場人物たちはすべて何らかの問題、悩みを抱えている。現実でそれらと向き合い続ける苦しみから救いを求めた者たちが異世界"リドゥ"に閉じ込められている。理想の姿、能力、立場を与えられ、そこが現実でないことも忘れさせられたまま過ごしている。しかし主人公たちは"リドゥ"が現実でないことに気が付き、脱出を目指すために団結、"帰宅部"としての活動を開始する。

 主人公たちが戦闘の際に用いる武器は"カタルシスエフェクト"と呼ばれ、彼らの悩み、コンプレックスなどを発現したものになっている。

 主人公たちと敵対する勢力であるオブリガードの楽士たち。彼らはリドゥが現実でないことを知りながらも自身の欲求のため、そして"リドゥ"住民の幸福 = 理想の世界の維持という大義名分のもとに立ち塞がる。

 楽士を追いかけ戦いを挑むことになるが、帰宅部には帰宅部の、楽士には楽士の主張や戦う理由があり、それを聞くとプレイヤーは「本当に現実に帰るべきなのか?」、「本当に彼らを倒すことが正しいことなのか?」という葛藤を抱かずにはいられないだろう。現代病理をテーマにしているだけあって"リドゥ"住民の抱える問題や悩みはプレイヤーである私たちにとっても決して他人ごとではない卑近なものである場合が多い。家庭、経済、人間関係、社会問題......。人間は生まれ育つ場所を自分の意志で選ぶことができないが、人生はその影響を受けることを免れない。そしてどんな環境、立場にいるかによって正しいと感じることは変わるものだ。一意な正解など存在しない問題ばかりでしばしば意見の対立が起きてしまう。

 そんな現実から目を逸らすような勧善懲悪的な創作物も多いが、そんな作品の主人公たちが正義面をしてやっていることに疑問を抱いた経験がある人も少なくないだろう。それは制作者の思う正義とプレイヤーの思う正義との間に大小の乖離があるが故に起きることだと思う。

 この"Caligula"という作品は真正面から人間の不完全さ、歪さを突き付けてくる。主人公も他のキャラクターたちもそれぞれの正義しか持ち得ず、故に他人にとっては悪にもなり得る、そんなただ一人の人間として描かれる。だからこそこの作品は理想、正義、綺麗事の押し付けでは満足できないあなたの為のRPGだと言えるだろう。

 メインストーリーはもちろん、キャラクターエピソードでも多くのことを考えさせられた。特にキャラクターエピソードでは、どうしても綺麗事に引っ張られた選択をしてしまい何度もエピソードの進行がロックされてしまった。キィに頼むことでロック解除することもできるのでそこは安心だが、普段から自分の考え方が如何に綺麗事に毒され、本質が見えなくなっていたのかということを思い知らされた。

 また、本作を語るうえで外せないのが音楽のことになると思うが、前作同様それぞれの楽士に対応するようにメッセージが込められており、メロディーも含め耳に残り続けるような素敵な楽曲ばかりだった。楽士戦ではアレンジ版が流れるが、戦闘直前の楽士とのやり取りを見た上で歌詞を聞くと、言葉の一つ一つが重みを伴って感じられるようになっていた。この仕掛けは制作者がまさに狙ったものだとは思うが、大変良い要素として機能していたと思う。

 

より洗練された戦闘システム

 戦闘の基本的なシステムは前作から引き継いでおり、独自性が強いがより洗練された戦闘デザインになっていた。

 前作では一度の行動選択で複数回の行動を予約することができたが、本作ではそれが廃止され、一度の行動選択で一行動分だけを選択するシステムになっていた。これにより1ターンで予測が必要な未来時間が短縮され、毎ターンしっかりと考えた行動選択をプレイヤーに促すことができていたと思う。

 また、前作は主人公が序盤から射撃、突撃カウンター、ガードブレイクとなんでもできていたが、今作の主人公は序盤においてそこまでの万能さはなく、パーティ編成についてもプレイヤーが考える必要があった。パーティキャラも、前作は鍵介が広範囲ガード&広範囲カウンタだったり、維弦が超高火力だったりと大味なバランスだった部分も多かったが、今作はアタッカーとタンクの性能は比較的マイルドな調整だった。カウンター後の派生攻撃の範囲は前作に比べ狭いものが多かったり、切子は高火力であったが維弦ほど圧倒的ではなかった。

 一方で本作のサポーター(バファー)の性能についてはかなり強力なものになっていた。一度の行動で複数のバフを全員にばらまいたり、全員のSPを大量に回復したりなどだ。しかしサポーターはどのように使っても強いというわけではなく、4人パーティーの1枠をサポーターに割かなければならない点や習得しセットするスキルを考える必要があるなど、プレイヤー側が工夫することでその真価が発揮されるようになっており、サポーターが強いと思えるかどうかは人によるかもしれない。

 9人の中から4人を選んでパーティー編成するため、人によって様々な戦い方を編み出す余地があるのは本作の良いところだった。

 

 

総評

前作の尖った要素を正統進化させ洗練されたシステムとテーマ性の強いストーリーからなる名作たり得る作品。

 

 個人的にはここ数年でプレイしたRPGの中でもかなり上位に本作がランクインすると思ったくらいには好きな作品だった。童心に返らずとも、背伸びをせずとも、等身大の今の自分が今の自分のままで楽しめる素敵な作品だった。テーマ良し、戦闘システム良し、キャラ良し、音楽良し。

 グラフィックはそれほどリッチというわけではない為、普段AAA級タイトルばかりプレイしていると初めはチープに見えてしまうかもしれないが、システムはよく練られておりゲームとしてしっかり楽しめるものになっているので、ビジュアルだけで減点する気にはなれない。

 マイナス点を挙げるとしたら、ストーリー途中から加入してくるキャラクターのレベルが低過ぎた点だろうか。筆者は難易度ノーマルでプレイしており、特別レベリングをしていたわけでもないのにそう感じたので、多くの人が同じ印象を受けたのではないかと思う。加入直前のダンジョンの周囲の雑魚的と同じくらいのレベルにはしてくれていてもよいのではないかと思った。キィトレイン内でキィから経験値獲得増加スキル付きの装備を購入できるので、それを活用することで最終的にはそれほど問題にはならなかったが。

 最後になるが、前作、前作のアニメ、そしてもちろん本作から"Caligula"シリーズを初めて知ったという人すべてにお勧めしたい作品だったので、この記事にたどり着いた方にはぜひプレイしてほしい。

 

 それでは今回はこの辺で。また機会があれば他の記事でお会いしましょう。さよなら~。