■2024年5月11日(土)10:45~ at 秋葉原UDXシアター

 

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」を観た。

舞台は1994年の札幌。

 

 

日本映画専門チャンネルで4月14日に放送された本作の録画をGW前に観たばかりだった。

 

大画面で観ると、そうだったのかぁと分かるシーンも。

田中君(春馬君)と鹿野さん(大泉洋さん)が夜に色っぽい動画を一緒に観るシーン。

田中君、ズボンを降ろして観ていたのね笑い泣きチュー

 

それにしても、情けない役なのにやっぱり、大画面で観る春馬君はいいなぁキューン

 

本来の春馬君は背筋が人一倍伸びて姿勢が頗るよく、立ち姿はモデル以上に文句なしなのに、田中君は情けないほどの猫背。

ポロシャツをズボンにIN、優等生ルックの髪型。

いやぁ、見事にダサさを演じて、優等生で情けない田中君に成りきった春馬君

それでも、本来の発光する輝きは隠せず、画面に出てくるだけで胸が躍るチュー

 

涙あり、笑いありの映画。

一見わがまま放題に振舞う主人公が抱く本心が切ない。

 

親に負担を掛けたくない、お荷物になりたくない、親は自由でいてほしい。

本心とは裏腹に、母親に荒れた言葉を投げかけ突っ放す。

ボランティアとは対等の立場をやたらと強調。

 

駅のエレベーターや電車に乗る車いすの方の数は、30年前より増えている気がする。

現在の世の中が、当時よりよくなっていれば救われる。

 

身内(親の場合は特に長子、お嫁さん)が看るのが当たり前の世界から少しずつ変わってきているように、老親の介護や障害を持つ人の自立支援が、テクノロジーの進展と相俟って(AI スーツケース)、よりよく変わっていくことを切に願う。

 

映画上映終了後に、企画・プロデュースの石塚慶生さんが登壇して御礼を兼ねて少しお話された。

監督に自由にやってくださいと伝えたが、当初この企画が通るかどうかは難しかったこと。

まずは、主役の大泉さんを押さえるのが先決だったこと(鹿野さんと同じ北海道ご出身だもんね)。

もう6年前、三浦君やその当時のことを思い出して感慨深いとも。

 

美咲ちゃんや田中君はフィクションだけど、ボランティアの中からお医者さんになった方は実際におられて、美咲ちゃんが担任の小学校のクラスに出てくる生徒の一人はその方のお嬢さんであることなどもお話してくださった。

 

最後に、6月21日公開の映画「九十歳。何がめでたい」を番宣。

このエッセーは読んでいるので、映画も観てみたいな。

90歳の草笛光子さんが佐藤愛子役で主役。

映画史上、最高齢の主役だと思うと。

多幸感に溢れた映画なので、ぜひご覧くださいとして、出入り口でチラシを自ら配られた。

 

  

 

その日の深夜、たまたま日本映画専門チャンネルで録画していた「名もなく貧しく美しく」を鑑賞。

なんと、草笛光子さんが出演されていた。

 

 

耳が聞こえない夫婦(片山秋子と片山道夫)が貧しいながらも清く正しく真面目に生きていく姿を描いた素晴らしいモノクロ映画だった。

 

高峰秀子(片山秋子役)と小林桂樹(片山道夫役)の演技が素晴らしく魅せられてしまった。

 

日本の映画界、脚本、演出、カメラ、俳優は進化しているのだろうか。

 

時代背景が全く違うし、今では憚られる差別用語も沢山出てくるしで単純に比較はできないけれど、人間の心情、内面を描くという点においては、計り知れない素晴らしさ。そして祈るほど美しい。

 

秋子は身内がいて少し話せるが、道夫は一言も話せないし身内は全員、戦争で死亡。

手話と字幕で物語は進んでゆくが、手話の手の美しさたるや、一気に引き付けられる。

 

脇も凄い!!

秋子のお母さん役の原泉さん、刑務所帰りの救いようのないダメ弟役の 沼田曜一さん、そして中国人の妾になったうらぶれた姉役の草笛光子さん。

子どもの担任の河内桃子さん。

秋子の聾学校の先生役の南美江さん。

そしてなんと、秋子が助けた焼け跡で拾われた赤ん坊の上野アキラ君が成長して会いに来るのだが、その成長したアキラ君役に加山雄三さん。

ちょい役で出演の小池朝雄 さん、多々良純 さん、加藤武さん。

草笛さん、加山さん以外、どなたも今は亡き名優たちの姿にうるうるタラー

 

1950年代~1960年代の名画を益々観たくなった!

 いやぁ、素晴らしいゆめみる宝石合格